第2話


「相変わらずやることが派手ね…」


「確かに、そうかもな」


例の依頼が片付いた俺は飯を食っていた…いや、食わされていた。


「で?何の様だ?セナ」


俺は食べ終わったカツ丼のどんぶりを置き…


「あっ、財布忘れた…」


俺は自分のポケットに手を入れそう呟く。


「そう言う演技良いから…はぁ、私からの要件はいつも通り、あなたの能力についてよ」


ため息をつきつつセナと呼ばれた女は財布を出す。


「何だ…まだ俺の能力の解析を上はやってるのか?」


その言葉にセナはこくりと頷く。


「それはそれは…無駄なこったな」


俺の所属である『X』 その組織は側から見ればエリート集団なんだろうが実際は全くもって違う。


異能課が全勢力をもってしても勝てない天災級の能力者。もし犯罪を起こそうもんなら止めることができない化け物…そんな奴の集団を多少の犯罪を黙認する代わりに手を貸してくれと言う制度が序列『X』だ。


故に独立組織として成り立っていると言っても過言じゃない。そもそもこの組織は半ば強制的に入らされた枷みたいなもんである。


そんな事をしてまでかんりしている組織の、ましてや序列1位である俺の能力を解析とは、するだけ無駄である。


「上に言っとけ…そんな無駄なことに時間を割くぐらいならその人材を事件の方に回せってな」


そうして俺は店を後にした。

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