第8話 釣りたてホヤホヤ

週末は、子ども達を連れて近くの漁港へ。


家族連れが沢山いて

「こんなに来てるんだねー」

私は漁港とか初めてで少しビックリ。

「うん、思ってたより人が多いね。釣り針気をつけないとね」

夫に教わりながら、釣り糸を垂らす。

すぐに、ウキが動いた。

「あ!きたかも!」

竿を上げると、小さいイワシが釣れた。

釣れると楽しい!


子ども達も、釣れて大はしゃぎ。

「初めて生きてる魚を釣ったー!」

死んでる魚は釣れないからねー


小1時間で、15尾のイワシと、ぬるぬるした魚が5尾くらい釣れた。

「この、ぬるぬるした魚はカサゴみたいにトゲトゲしてるから毒があるんじゃない?トゲトゲ触らないようにした方が良いかも」

子ども達に、そう話してると、隣で釣ってたおじさんが

「アイゴっていうんだよ。お母さん正解!カサゴと同じでトゲトゲに毒あるよ」

おお!合ってた!ちょっと嬉しい。


「人も増えてきたし、そろそろ帰ろう」

と私が言うと

「えええ!もっと釣りたいー」

子ども達は、まだ帰りたくないらしい。

「人増えてきて、釣り場も狭くなってきたから帰ろうね。また来ようね」

なんとか宥めたいが

「またっていつ?」

でた!ここで適当に答えると後が大変。

「そうだなー、みんなの休みが合わないとだから、家に帰ってから相談しようね」

夫が上手く答えてくれたので、仕方ない…


子どもを釣り上げるとするか

「また、来ようね。帰りにマック買って帰ろう!」

マックに釣られて、子ども達は帰り支度を始めた。

このくらい簡単に魚も釣れたら良いのにな。


帰宅後、早速イワシをまな板に並べる。

「可愛いイワシちゃんだね。ちっさい」

「ママ、さすがにこれは捌けないよー。どうやって食べる?」

「これは、唐揚げにしちゃおう。でね、パパ、イワシは身が柔らかいから、大きいの釣れても手で捌くんだよ」

「え?そうなの?手で捌くってどうゆうこと?」

夫が驚いてるのを軽くスルーしながら、私はイワシを唐揚げにする。

「ねぇ、手で捌くってどうゆ…」

「ググれ」

被せ気味に返事をする私。すぐ聞かないで、まずは自分で調べて欲しい。


イワシの唐揚げが出来たので、みんなで食べてみる。

「うんまっ!」

「美味しー!」

「1人何個まで?」

「1人4個まで」

丸ごと頭から食べれて、これは良いね。


久しぶりに家族全員で美味いと感動した。


ここから、夫の料理への興味が更に強くなるとは、この時の私はまだ気づいてなかった。



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