結婚するまで包丁も使った事なかった夫が料理好きになった話

第3話 ハマッたら困った

一次発酵…しっかり膨らんでるのを見て

「おおーー！ふわふわになってる」

と夫は目を丸くして嬉しそう。

「うんうん。ちゃんと出来てるじゃん！」

「パパ、パンできたの？」

子どもが、ぴょんぴょんジャンプしながらパン生地を見ようと頑張ってる。

「まだだよ。でも、美味しいパンが作れそうな予感だよ〜楽しみに良い子で待っててね」

そう言うと、早速ガス抜きしてからベンチタイム。その間に、何やらロールパンの巻き方を検索している。

ここは、黙って見ていよう。

スマホを見ながら、クルクル巻いている。

オーブンの使い方を説明して、二次発酵！

そして焼成！

家の中に、焼きたてパンの香りが充満！

「美味しそうな匂い〜」

子どもは、早く食べたくてソワソワ。

「焼けたよ〜」

「おー！美味しそうじゃん！大成功だね」

「パパ、いちばんおおきいのたべるー！」

「さぁ、味はどうかなぁ？」

焼きたての柔らかいパンを頬張る

「美味しーーー！」

「パパ美味しいーー！」

家族からの絶賛を受け、

「良かった〜美味しく出来て」

照れくさそうに言う夫。

作ったものを美味しいと喜んでもらえると嬉しいよね。

よほど嬉しかったのか、それから1週間

夫のパン作りが続いた。

パンは4時間くらいかかるのに、時間を逆算せずに夕方から作り始めるから、毎日夜9時くらいになると、家中に焼きたてパンの香りが充満した。

夕飯も食べた後で、お腹は空いてない。

でも、焼きたてパンは食べたい。次の日には少し固くなってしまうから、今食べねば！

なんてやってたら、太るっつーの！

パン作りにハマッた夫は、角食パンの型まで買ってきた。

でも、食パンを数回焼いたら満足したのか

さすがに、ほぼ毎日のパンに飽きたのか、焼かなくなった。角食パンの型は隅っこにしまわれたまんまになった。ここから数年後に私が使うようになるまで、、、。

パンの次は、何を作るのかな