【さ行】
【さ行】
●サスピション 杉真理
スターゲイザー収録。
歌詞に縦読み暗号や文体装飾のバロック様式などによく見る言葉遊びが入った曲。007や科学サスペンス映画の様な内容はヒッチコック好きの杉さんらしい。アレンジはモータウンの変型? 80年代流行った三連打リズム。金管とビブラフォンの音が心地よい曲。
●SOMEDAY 佐野元春
代表作の一つ。大滝さんの楽器配置、録音処理に触発されたとの本人談。キラキラの大滝サウンドとソールフルな佐野節の融合で生まれた名曲。僕らの年齢はこの曲の、街のノイズとピアノのイントロを聴くだけで、斬新な音の物語が始まるという期待感がある。新しかった。サムデイ収録。
●さよならcity lights 杉真理
Overlap収録。僕が初めてベースのチョッパー奏法を意識した曲。メロディは短調でカッコいい仕上がり。杉さんにしては男気が曲に宿っている。歌詞はヒールや薔薇とダンディなんだけど、曲調がそれに優っている。ノイズ系ギターエフェクトと乱れ打ちのピアノ音も聴き所。
●さらばシベリア鉄道 太田裕美
十二月の旅人収録。今では大滝さんご自身のもスタンダード。お馴染みシャンシャンリズムの鍵盤と艶のあるギターソロ。作詞松本氏、ギター鈴木茂氏、ファンには嬉しい組み合わせ。セルフカバーの方はピアノのハンマーに仕掛けを施しての録音。太田さんの盤は萩田氏編曲。
●幸せな結末 大滝詠一
シングル盤。ベスト盤のノーツでは、両面とも、はっぴいえんどへのオマージュだという。カッティングでリズムを刻むギターも、優しくて、儚くて、甘い弦楽器とピアノのヴォーカル後追いは、大人のムード。カスタネットも健在。実に大滝さんらしくて大好きだ。こんな恋いいね。
●幸せにさよなら ナイアガラトライアングル1
トライアングル1収録。この盤のメイン曲。銀次さんの作品。諸元の扱いが僕にはお手上げ。シングルは三人歌唱。それぞれのソロ、達郎、大滝両氏歌唱のテイクもあり。細野、松任谷両氏の演奏テイクも存在。テイク調べの好きな方には楽しみな曲。
●シャックリ・ママさん 大滝詠一
ナイアガラ・ムーン収録。スペクターの影響が録音効果に見える。ギターとリズムはレノンの「真夜中を突っ走れ」風と個人的に感じる。70年代ロックテイストが濃縮された曲。でもボーカルはエルビスっぽい。大滝さんの大好きがミックス。歌詞はお馴染みお遊びモード。
●白い港 大滝詠一
トライアングル2収録。カレンと姉妹曲というファンも多い曲。こちらの方が大滝さんお馴染みのビートが効いてる。風立ちぬと似た転調フレーズが、らしい。歌詞は松本さんの悲しい爽やか味。風景描写と心情概念を組み合わせた内容が格好良い。海辺の別れた女性の後姿、絵になります。
●水彩画の町 大滝詠一
ファースト収録。松本さんらしい所作と感性を語るポエム。曲と音全体、僕の印象だと、「夏なんです」の大滝版って感じ。生ギターの低音弦の擦れ音を拾った録音なので、臨場感たっぷり。はっぴいえんどの色が嬉しい。昭和40年代のフォーク・ロックの雰囲気が載っている。
●スキニー・ボーイ 杉真理
スターゲイザー収録。ジャスピアノのShow goes onとひと繋ぎのアルバムの序曲的役割。快活なテンポに謎多き出来事が語られる歌詞。歌詞のアイリッシュパブ辺りがユーロピアン風味。仕事場はウイスキーとビールで乾杯出来そうなパブライブ。陽気なミステリーソングと感じる。
●スクールベルを鳴らせ! 杉真理
スターゲイザー収録。歌詞は杉さんお馴染みのSF映画風。音で気になるのが、この歯切れの良い軽めのアップテンポのリズム。杉さんの持つ「らしさ」で、これが堪らなく好き。このリードギターの音も僕好みなので、調べたら鈴木茂さんだった。納得(^^)。
●すこしだけやさしく 薬師丸ひろ子
シングル盤。「探偵物語」と両A面。大滝色が満載の録音に大満足。薬師丸さんは母上が大滝ファンでその影響から好きだったと記憶してる。当時の稀有な大滝さんの西武球場のライブにも足を運んだ筈。僕はラジオで聴いた。「両A面」て冒頭に載せたが、要説明だろうか?
●スターライト・ラプソディ 杉真理
大滝さんのFUNx4の同様人生物語ソング。頭のビートから映画音楽風に流す杉流センスもお見事。パーティーが舞台のコメディ成功恋物語。なら失恋編は大滝さんのカレンと達郎さんのターナーの機関車(漢字が出ない)かな、と僕の感想。ごめん、だけをずっと繰り返す英語劇の台詞は一興。ミストーン収録。
●素敵なサマーデイズ 杉真理
軽快なリズムに、ビーチボーイズ風のコーラスアレンジ。まだBLT が一般的でない頃の先取りもオシャレだった。ギターの低音弦の音が、夏の乾いた西海岸のイメージ。そしてベンチャーズばりのギターもそれを引き立てる。僕西海岸行ったことないけど(^^)。STARGAZER収録。
●すてきなホリデイ 竹内まりや
ボナペティ! 収録。多くの人はチキンの印象。僕はミュージカルのフルオケ編曲イメージ。ヘップバーンの踊り明かそう!や角川映画「晴れ時々……」の主題歌と似た楽器構成。グロッケンと木管の可愛さ、ピチカート弾きの弦、ハープ、合の手の金管は僕の心をくすぐる。
●すてきなメロディー シュガーベイブ
ソングス収録。ほぼ丸々ハモり続ける曲。素晴らしい。世間でも丸々は稀有。デュエット曲が必要と踏んで伊藤銀次さんの歌詞を創作の原動力とし、急遽作ったと山下談。お陰で、山下&大貫の作品として残った貴重な録音。今や、二人のデュエット、割と貴重である。
●スピーチ・バルーン 大滝詠一
ロンバケ収録。松本さんの美しい詩の世界。言葉の響きを大滝メロディが緩やか、柔らかに表現。アコースティックと詩のコンビが絶妙。僕には、はっぴいえんどの雰囲気の伝わる曲に感じた。和訳すると、マンガの吹き出しというタイトルだがロマンチックなバラードである。
●セリーナ 杉真理
Overlap収録。お馴染みガールズネームタイトル。今回は新聞記者の女性。ジャズ楽器がムードを高める。刷毛ドラムとライトタッチのピアノ、木管の間奏ソロには、金管の合いの手、僕の心地よく感じる楽器編成である。こういう曲に杉さんの音楽の魅力を感じる。
●1969年のドラッグレース 大滝詠一
EACH TIME収録。僕の恣意的な大滝作品の分類は、キラキラ系、音頭系の他にシャンシャン系とビッグバンドジャズ拍子系もある。レイクサイドやシベリア鉄道は前者、この曲やPap -Pi - Dooが後者。手の込んだドラム表現は魅力の一つ。この曲ではアイドリング音みたい。
●それはぼくぢゃないよ 大滝詠一
ファースト収録。歌詞は松本ワールド。達郎さんのドリーミング・ガールと似た場面がイメージ出来る。曲はダラダラロックに、スチールでアメリカン風味が増した古き良きスタイル。70年代のこもった様な録音もアナ
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