腐教の協力者を募集しています

 切り分けた餅を、氏神さまの所へ持っていった。

 社務所の呼び出しボタンを3回ほど押すと、宮司の方が来てくださった。

「おはようございます。あ、あの。これ、遅くなりましたがお供えの鏡餅です。」

「あ、どもども。ちょっと待ってね。」

 そう言って、宮司は奥から、…なんだこれは。かなえ

 とにかく、お供えの台座を持ってきてくれた。

「あの、お作法の講習会はどうなりましたか?」

「ああ、アレね。聞いてみたら、やっぱり職員しかダメみたい。」

 じゃあこの神社でバイトしていいですか?

 とは、言わなかったので褒めて欲しい。

「何が知りたいの?」

「何を知るべきか分かりません。キリスト教の社会しかしらないので。」

「うーん、祝詞やらなんやらは、その神社の個性だから、あまり話せないんですね。噂になったりするから。」

 なんということでしょう。

「宮司としての習慣などはあるのでしょうか?」

「一応、朝拝ちょうはいはやりますが、それもまちまちですね。」

 自由度が高すぎる。

「う、ううん…。それじゃあ、この神社で宮司さまのお話や見解を聞くことはできますか?」

「うーん、ちょっとやってないですね。」

 仕方ないね。

 こうなったら、かれこれ1年持っている、唯一返事をくれた宮司の手紙を待つことにしよう。

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