キメ技とお約束(〜節)

予定調和のカタルシス

 振りとオチ、係りと結び、フラグ回収、定番展開が何がいいのかというと、読者側にこうなるぞという潜像を見せておいて、今か今かとじらして、ここぞというタイミングで期待させたものを提示する爽快感。前提を振ればあとに続くモノ自体は一意にキマるので、それこそ書かなくてもその展開は仕込まれている。あとは出すタイミングのみが作者の介入出来るパラメーター。

 とまあ、作る側にとってはかなり確信犯的に、見え見えにしてるつもりのネタも本当のところ相当読み手を選別します。その必然の展開、本当に必然なのかというと広い世界では必ずしもその展開だけとは限らないという側面があるからです。なので、むしろ作者自身もブランディングといいますか、こいつが書くときはこういう系の引用元を使うので、その文脈で読んでくださいと色を打ち出しておくべきでしょう。そうすることで、お約束の展開をお約束の展開として読者に推理しやすくできるはずです。

 うちだと、いくつか定番のリスペクト先がありますが、クラシックロックの歌詞から引っ張って来るケースを多めにしてるつもりというのはあります。

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