入れ子構造にリズムをぶち込む

 起承転結とそれのブレイクによる様々なリズムパターンを作るにあたって、その起承転結そのもの自体が何百文字にもわたる長さが必要で、そこにも全体と自己相似あるいは別の周期的なリズムを埋め込めるといいですね。

 起の中や結の中といった粒度になってくると内容のリズム感よりは音読したときの文字通り音としてのリズム感大事だと思っています。韻を踏むとか係り結びとか。

 漢詩なんかは文字ごとにほぼ定速で読まれて、平・下って上がる・上がる・下がるの四声があって、ネイティブな人はそれをきちんと意識してリズミカルな漢詩が書けるわけですが、レ点とか送り仮名振って読み下して鑑賞する日本人が形式だけ漢字にしてもそれはマネ出来ませんし、文字を流用してるだけで日本語は言語として中国語とは別物という事で、言葉にリズムを持たせるスキルは体系化されてませんし学校では教えてくれません。

 あえて日本語ラップを聴き込んで身に付けるくらいしかないですね。しかも彼らは体系立てて教えてはくれません。作品を聴いて、スキルを自分で解析して身につける必要があります。


 また、類似構造の繰り返しというのもキマるとなんともいえない奥行きが出てきます。文字面では少しだけ違うけれどもその少しの違いから全部の意味が変わると、キマったと感じますね。


 

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