第3話 巨乳のエルフは本当のことしか言いません

 ホーソンは黄色い皮を羽織って、そのまま舞台へと行ってしまったが、すぐさま戻ってきた。

「俺にアカニガママレドノモトの皮食わせたのはどっちだ!」

 アカニガ……?

 あの大きな皮は、その真っ黄色した何とかのモトとかを剥いたら取れるらしい。

 手を上げると、ルイレムさんは私を指差していた。

 ……それはないんじゃないですか? 

 ところが、ホーソンの不細工な顔はいきなり、ニタリと笑った。

「なかなかうまかったぞ、あれ」

 そう言うなり、出番が来たのか、いそいそと炊事場から出ていく。

 私とルイレムさんは、ふたりでへたりこむと、また安堵のため息をついて顔を見合わせた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る