主人公は壮絶な過去を経て第二の人生をラキウスくんとして生きていくことになる、ところから始まるのですが。
6歳児で冒険者になったり、12歳にして女の子の心を奪ったり魔法士団長に実力を認められたりと中々アグレッシブな人生を歩み始めます!
けれど、決して俺TUEEE!というわけではなく、必死に努力した故の結果なので成長の過程を見たい皆さんもご安心。
やがて王立学院へと入学する彼は、なんと平民にして貴族の人たちが集まる最も上の特待生クラスへ!?
当然それを快く思わない人たちとの一悶着などもあったりするのですが、ある日セーシェリアさんというクラスメイトを巡ってとある貴族と決闘することに。
そんなことをする義理はないと言われても、彼女にかけられた心無い言葉を払拭する戦いを終え、セーシェリアさんにも認められかに思えたラキウスくん。
でもそんな彼に何と災難が!?更には襲撃!?どうなる、彼の学院生活と彼の未来!
読めばあなたも虜になること間違いなし!是非、ご覧ください!
目覚めれば、そこは異世界だった。
ブラック企業に心を擦り切られ、激務の果てに倒れた青年が目を覚ましたのは、美しい金髪の母に抱かれた異世界の赤子として。
転生したのは魔力こそが身分を定める国、アラバイン王国。
平民に生まれながら魔力を持ち、第二の人生を歩むことになった少年ラキウスは、「貴族になる」というたった一つの夢を胸に、王立学院を目指す。
だがそれは、単なる出世物語では終わらなかった。
学院への道のりは、実力と血筋、そして格差を思い知らされる連続。
さらには、出会ってしまう。
身分の差を超えて一目惚れしてしまった、上級貴族の娘。
平民である彼にとって、彼女との未来は限りなく遠い。
結婚には家長の許可、そして国王の裁可すら必要なのだから。
それでも、彼は立ち止まらない。
己の力を磨き、剣を振るい、魔法を操り、冒険者として血を流し、竜の騎士としての力に目覚めていく。
そうしていつしか、少年の名は「アラバインの竜王」と称えられることになる。
これは、平民に生まれた一人の少年が、運命に抗い、恋に殉じ、国の頂へと駆け上がる、異世界成り上がり英雄譚。
作品のタイトル通り、惚れた人と結婚するために主人公がどんどん成り上がる物語です。しかしたとえ強大な力を手にしても、新しい身分と強固な立場を手に入れても、まるで運命のいたずらのように、また新たな障害が発生したり、逆に状況が悪化することもあったりします。それでも諦めずに次の手を打つ流れに。最初はただ冒険者としての強さを求めていたが、主人公の立場がだんだん変化するのと同時に、兵器開発や政治改革などにも手を出すことになり、なかなか内容が盛りたくさんです。
もう一つ特筆すべきのは、主人公はかなりのハーレム体質でたくさんの女性キャラに好かれるのに、迫りくる誘惑を全部退けて一途をたどります。かなりレアな存在ですね。
まずプロローグだけでも、読んでみて欲しいです。
とても美しく、物悲しく、それでいて優しい。
これから始まる壮大な物語りが、そこから語り始められます。
異世界転生成り上がりといえば、もはや鉄板。
けどその世界観や動機は様々です。
このお話には、好きになった女性を一途に想い、それに見合う存在になるために努力する、純粋な想いが詰まっています。
魔法と剣で彩られた貴族社会、しっかりとしたストーリーの中には笑いや葛藤があったり、理不尽さもあったり。
そんな中で一歩一歩、至高の彼女に近づきたい主人公。
そしてその遥か先にあるのは、プロローグにある主人公の姿。
既に完結していますので安心して読めますし、先を知りたいとも思ってしまいますが。
そこは我慢して、じっくりと向き合いたい作品ではないかと思います。