天才とペテン師
夕日ゆうや
最悪の場合、世界が滅びます。
「では、魔法の練習を始めたまえ!」
「「「はい!」」」
19いる生徒は全員で声を上げる。
「まずはレーン」
「はい」
俺の名前を呼ぶガイ。
前に出て的に狙いを定める。
「魔の者よ、我が命に応えたまえ。我が眷族、第七秘光。鳴神!」
俺は照明の魔法を権限させる。
光が杖から迸り、的に向かって飛翔する。
光が明滅したと想った瞬間、的がバラバラに砕ける。
別方向からの攻撃だ。
俺の実力では的を破壊することはできない。
が、あのヌラクマさんならやってくれると想っていた。
「レーン。合格」
バレずに魔法試験を突破する。
それがこの国の、俺の命綱である。
ペテン師と言われようが、俺はこの嘘を貫く必要がある。
「オルガ、次は君だ」
「はいよ」
オルガと呼ばれた少年は白線に立つと、的に狙いを定める。
「魔の者よ、我が命に応えたまえ。我が眷族、第七秘光。鳴神!」
放たれた光の奔流は本来ないはずの力を生み出す。
最高にして、最強。
それが彼の魔法だ。
的は木っ端微塵に破壊される。
この天才と張り合わなければならないのか。
俺はどれほど嘘をつけばいいのだ。
俺の嘘は始まったばかりだ。
天才とペテン師 夕日ゆうや @PT03wing
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