第4話

「おい、町に魔物が出たらしいぞ!」

「危険度Aだって?普通ダンジョンの下層にいる奴じゃないか!」

なんと、このタピワ町に強い魔物が出たらしい。

一応、一番栄えている中心部にはいないようだが、じきに攻めてくるだろう。

「A級に勝つ方法は、戦うだけだ。テイムはできないだろうし、捕獲もA級には意味がない。どうすれば....」


確かに、普通に考えたらそうなるな。

だけど、俺ならいける気がする。

だって、いかにも強そうなモンスターを簡単にテイムできたから。

でも、少し気になることがあった。

さっきあの通行人が言っていたことが本当なら、俺のテイムは異常だってこと。

もう一度ステータスを見てみる。


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■■■:1


固有スキル1:女神からの祝福

>情け程度で女神が与えたスキル。通常の1.5倍の経験値がもらえる。


固有スキル2:■■■テイム

>⚠情報が読み込めません。

-----


上の謎の■■■ステータス。

最初に森にいたときには0だったが、テイムした後は1に増えていた。

これって、俺がテイムした魔物の数に比例して増えていくんじゃないか?

そして、固有スキル2の■■■テイム。

多分これが俺が謎に強い原因だと思う。

この文字化けを治せる方法があると思うから、それまで待つか。

とにかく、そのA級魔物がいるところへ行こう。


「あれか...」

そこにいたのは、筋肉モリモリの狐みたいな魔物がいた。

あいつのステータスを見ようかな...と思ったけど、まだテイムしてないから見れないんだった。

その魔物の周りには、冒険者と思われる人が数人いた。

「かかってこい!」

「あんな魔物なら余裕だわ」

多分この後ボコボコにされそうだなぁ。

俺の予感は的中して、数秒で冒険者たちは倒れた。

俺は、さっそくテイムの首輪を投げつけた。


"テイムが失敗しました"


あれぇ?

なぜか失敗した。

まあ、普通に考えたら当たり前か。俺は、もう一回首輪を投げた。


"テイムが失敗しました"


もう一回。


"テイムが失敗しました"


「あんな魔物をテイムしようとか、どういう根性なの?」

「雑魚は魔物に食われとけ」

そんなヤジが飛んでくるが、俺はあきらめない。


まだまだ!


"テイムが失敗しました - あと4回で自動成功"


まただめか...って、ん?

"あと4回で自動成功"だって?

俺は、あと4回連続で首輪を投げてみた。


すると......


"テイムが成功しました"


「え?!」

「あの男、あのA級魔物をテイムしやがったぞ!」

「何者なんだ?!」


できてしまった。

俺はステータスを見てみる。


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マッスルウルファルLv54

種族:獣

属性:火


HP(体力):18780/22100

MP(魔力):7600/17600

DF(防御):35000(+10000)

ATK(攻撃):20000(+10000)

MDF(耐魔):8900

SPD(速さ):1030

LCK(運):1500

KL(知識):1300



称号1:筋肉に愛された者

>筋肉モリモリ!攻撃された場合、確率で攻撃力をブーストさせる。

称号2:獣の王

>獣の頂点に立つ者。同じ種族の者の攻撃を+5000

>テイムされている場合、所有者の防御が+3000


装備:獣のマント[+5](防御+10000)、獣の剣[+5](攻撃+10000)

---------------


oh...

また王かよ。

やっぱ、俺のテイム能力はおかしくないか?

すると、冒険者の一人がここへ寄ってきた。

「おい、どうやってテイムしたんだよ!」

「いや、首輪を投げただけなんだけど...」

「テイマーは普通、あんな強い魔物はテイムできないぞ!本当にテイマーなのか?」

「見習いテイマーなのだが...」

「なんだよそれ。」

「え?」







「見習いテイマーなんて職業はないぞ?」

「まじ?」

俺は、その冒険者から話を聞いた。

どうやら、この世界のテイマーは"テイマー"、"上級テイマー"、"特級テイマー"の3種類らしい。

そして、見習い系の職業は"魔法使い"、"剣士"、"鑑定士"、"鍛冶師"の4つしかないとのこと。

つまり、見習いテイマーなんて職業はないということだ。

やっぱり俺の能力はバグだった。

おい女神!杜撰すぎるよ!

とりあえず、さっきの冒険者たちにはこのことを言わないでほしいと頼んでおいた。

ぜったい言いふらされたらめんどくさいことになるし....


「へぇ、面白そうじゃん」


しかし、俺は一人を見逃していた。

陰から戦いの様子を見ていた、とある魔法使いを。


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現在の雄一のステータス



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名前:ユウイチ

職業:見習いテイマーLv5

ランク:D

所持金:247000G

>金貨2枚(200000G)、銀貨47枚(47000G)


HP(体力):300/300

MP(魔力):50/50

DF(防御):60

ATK(攻撃):155(+3000)

MDF(耐魔):30(+3000)

SPD(速さ):10

LCK(運):30

KL(知識):50

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■■数:2

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固有スキル1:女神からの祝福

>情け程度で女神が与えたスキル。通常の1.5倍の経験値がもらえる。

固有スキル2:■■級テイム

>⚠情報が読み込めません。


装備:普通のパジャマ(上)(耐魔+15、防御+15)、普通のパジャマ(下)(耐魔+15、防御+15)、普通のメガネ(知識+50)、ミネライトの指輪(防御+30、運+20)、ミネライトの槍(攻撃+150)

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テイムしている魔物:キングダークスライム、マッスルウルファル

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