詩 「愛してるの絆」
@aono-haiji
第1話 詩 「愛してるの絆」
「愛してる」
どんな時に その言葉が必要なのか
人生には56くらい扉を開く時がある
その中で 愛に関しては18個くらいの扉がある
わからないよ
どれがそれなのか
選択にしか見えなかったのに
その決断が 後から思うと
とてもとても痛かったり
そっと服の脇をめくってみると
とても深い傷から紫色の血が流れていたりする
ああ………でもね
ひとつだけ安心するためのアドバイス
「正解はない」
それと
「恋の神さまは見てない」
正解は 後から納得出来たらそれでいい
神さまは「そんなん知るか」だよね
そんなの見てられないよ
じゃあ じゃあ なぜ
「愛してる」がいるの………
二人は別々の小舟に乗って
流れてきて出会う
初めはわけも分からず
弓矢を放つ
よそから飛んで来る矢もあるから
二人は傷だらけになる
でも 不思議だけど
ある時 気づく
あの人とわたしを結ぶ矢には
手を離れるせつな
キラッと光る 何かがある
その矢が細い白い糸を引いている
そして それを 何本も射し合っているうちに
いつのまにか 二人の小舟は
見えない糸に結ばれて
一緒に流されるようになる
そうなると 二人は 見つめ合うより
流されていく 前を見るようになる
もう一緒に行くことを感じているから
それから放つ矢は もう目を閉じていても
相手に届いてる それが信じられるようになるんだ
そうして気づくと 二人は しっかり結ばれている
でも それを互いに感じているために
何度でも ボロボロになってても
「愛してる」の矢を放つことは大切
ちっともドラマチックじゃない結末
でも ここまで来たら
もう 誰にも 何ものにも
切ることができない絆が出来ている
それが
「愛してる」の絆だよ
詩 「愛してるの絆」 @aono-haiji
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