第6話 【ライブ配信中】 異世界転生!勇者召喚!

【ライブ配信中】


どうも。

こんにちは。

異世界転生に興味のある神、ショシンです。


前回、『ネット通販スキル』の異世界転生をしました。

そして、なんと無事大成功!

皆さまのおかげです。


さて今回の異世界転生は、これ。

勇者召喚です。

配信は転生者を送ったところで終了します。


今回、システムをバージョンアップしました。

なんと「転生らくらっく!98(アップグレード版)」です!


初めて使いますが、忖度機能に期待しましょう。


では、起動します。


◆◆◆


『初めまして。ショシン様。ご利用ありがとうございます。』

システム音声は女性。

少し大人びた感じです。


『早速ですが、異世界転生の設定を開始させて頂きたいと思います。』

はい。

あっ。

勇者召喚に特化できるって聞いたんですけど。


『はい、もちろん可能です。異世界転生/勇者召喚へ移行します。』

どうも。


『・・・NowLoading』

『・・・NowLoading』


『異世界転生/勇者召喚モードへ切り替えました。』

変な「ピー音」がしなくなった。

ちょっとさびしい。


『転生者の種族はどうしますか?』

ん?

95版とここら辺は同じか?

人間がいい。

日本人希望。


『・・・NowLoading』


『日本の文化レベルはどうしますか?昭和~令和時代が推奨されます。』

2024年の令和希望。

平成でもいいよ!


『転生者と面会しますか?要望を直接聞くことができます。』

面会はなし。

要望も聞かない。


『転生者に転生特典を付与しますか?』

強いの付けて。

あっ、死後強まる死に戻りスキルもね。


『転生者を以下からアフターサポートできます。』

教会

宿屋

馬小屋

セーブポイント

リポップ地点

天の声

王様

etc


前と変わってないよ。

まぁ使おう。


『神の言葉には負荷がかかります。変換機を推奨します。』

翻訳機、不評なんだけど。

了解した。


『以上で必要事項を終了します。マッチングを開始しますか?』

お願い。


『マッチング中・・・マッチング中・・・』

『マッチング中・・・マッチングしました。』

『3件見つかりました。』


少ないな。

どれどれ。


①クラス転移可能。

ちぞめ高校2年C組。32名。

評価46点


②4人同時転移可能。

高校生。男子1名。女子3名。

評価78点


③バス転移可能。 

都営北周りバス。社会人多数。学生6名。

評価66点


学生が勇者召喚に向いてるらしい。

それを念頭に見てみよう。


ちぞめ高校の評価が低いのは、イジメ、暴力、恐喝が多いから。

高校生4人組は、全員が幼馴染らしい。

バス転移は、バスも転移させられるのがポイント。


ただ、これ拉致や誘拐みたいなんだよなぁ。

気が引ける。


『・・・NowLoading』


『転生者はシステムから※※※※。データに損傷はありません。』

へー。

まぁ、やってみるか。


じゃあ、高校生4人組をお願い。


『召喚する異世界側に、必要事項はありますか?』

腹黒い権力者がいない。

魔王が実在する。

モンスター多め。

本当に世界が危ない。

チートスキルを十分にもらえる世界。

あとは、おまかせで。


『了解しました。・・・NowLoading』

『・・・NowLoading』

『・・・NowLoading』

『・・・NowLoading』


この何もしない待ち時間。「有」であり、「無」でもある。


『4件見つかりました。』

へぇ。


『召喚者側が召喚儀式を始めました。どこの召喚に応えますか?』

おまかせ。


『・・・NowLoading』

『異世界転生、完了しました。』

どうも。


『転生先は、古き神が創造した世界ペリエ。複数の魔王を確認。』

魔王って複数いるんだ。

まぁ人間も王様たくさんいるか。


どれどれ。

お?

おぉー・・・・・・。


◆◆◆


【神様のありがたいお言葉】



高校生の皆さん。

こんにちは。


キミたちが召喚された国は、人類が住む最後の大陸です。

そこに魔王が住んでしまったのが原因。

それを倒してほしくて、召喚されたのですね。


資料を見たら「Very Hard」だったので、未来を見ました。

分岐する未来をいくつか見て、気付いた共通点があります。


それは、キミたちが居なくなっていることです。


キミたちのスキルは強大無比の超パワー、 極限乙覚醒。

この超絶チートスキルは、俺tueee専用です。


分岐した世界で、貴方達は何度か大陸を破壊しています。

しかし、魔王を倒した回数はゼロ。


魔王は『死』についてかなり勉強しているようで、それが原因でしょう。


それと手加減もしているみたいで、100%中の23%です。

何か理由があるのかも知れません。


とりあえず、結論を言います。


日本へ帰りましょう。

キミたちの意志で、いつでも還れるようにしました。


うん。

キミたちの素晴らしい未来と大成功を、私は見たかった。


お疲れさまでした。


(※)転生者には適当に伝わります。

◆◆◆


はい。


システムさん、今後もよろしくお願いします。


『こちらこそ、ありがとうございました。』


『・・・NowLoading』

『転生らくらっく!98(アップグレード版)は、

バージョンアップが可能です。更新しますか?』

あとで確認する。


『では、またのご利用をお待ちしております。』

はい。



配信終了まで付き合ってくださった方、ありがとうございます。

この配信を見てくれた方、今回は本当に申し訳なかったです。


次は頑張ります。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る