第3話 【ライブ配信中】 異世界ネット通販!

【ライブ配信中】


あー。

どうも。

異世界転生を最近始めました、ショシンと言います。

こんにちは。


普段は農業の神様やってます。

始めた理由は、まぁ・・色々です。


今日は『ネット通販スキル』の異世界転生をします。

初心者にはオススメとのことです。


ちなみに転生者を異世界に送ったら、今回は配信終了です。


さて、まずは異世界転生に使うシステムを紹介します。

「転生らくらっく!95(ダイヤルアップ接続)」!!

適当でも、忖度してくれるから便利ですよね。


とりあえず起動します。


◆◆◆


『こんにちは、転生システムのご利用ありがとうございます。』

あれ?

システムの音声が女性だ。

前回は男性でした。


『早速ですが、異世界転生の設定を開始させて頂きたいと思います。』

はい。


『転生者は、死者が推奨されています。ほかの方法を選択しますか?』

死者でお願いします。


『転生者の種族はどうしますか?』

人間がいいです。

日本人希望。


『転生者の文化レベル、知識はどのくらいが望ましいですか?』

あー、可能なら2024年。

令和。

日本。


『転生者と面会しますか?直接会話することができます。』

面会はしない。

要望も聞かない。


『転生者に転生特典を付与しますか?』

ネット通販スキル。

あと、聖剣エクスカリバーも付けておく。

一度だけ復活するのも付けておくか。

年齢は16歳で。


『転生者をサポートするため、以下からアドバイスできます。』

教会

宿屋

馬小屋

セーブポイント

リポップ地点

天の声

etc


王様からもできるのか。

いいね!


『神の言葉には負荷がかかります。変換機を推奨します。』

了解。


『転生させる人物に何か要望はありますか?』

男性。

25歳~45歳。

性格は、中立~善。

職業は、サラリーマン。

趣味は、ラノベやゲーム。

あと、身内なしの独身者。


『以上で、転生者の必要事項を確認。マッチングを開始しますか?』

よろしく。


『トゥルルルルー・・・ピー!』

『トゥルルルルー・・・ピー!』

『トゥルルルルー・・・ガチャッ!・・・マッチングしました。』

『3件見つかりました。』


少ないな。

まぁ、見てみよう。


①田中ゆうた。25歳。

鉄道会社勤務。

性格は善。温厚。

トラック事故で死亡。評価89点


②佐藤光一。 43歳。

自動車工場勤務。

性格は善。

トラック事故で死亡。評価71点


③鈴木元気。 42歳。

貿易会社勤務。

性格は中立。

トラック事故で死亡。評価82点


トラック事故多いな。


どれどれ。

田中ゆうた君は、彼女をかばい事故死。

佐藤光一君は、お昼ごはんを食べに行ってトラック事故。


ほぉ。

鈴木元気君。

貿易会社勤務!!

では、キミに行ってもらうか。


残りの二人も評価高いし、天国か輪廻転生にしよう。

光あれ!


『転生先の指定、またはご希望はありますか?』

剣と魔法の世界。

モンスターあり。

地球より劣る文明、文化。

貴族社会。

中世ヨーロッパ風。

戦争あり。

あと、足りないところは適当に補完して。


『了解しました。検索開始します。』


『トゥルルルルー・・・ピー!』

『トゥルルルルー・・・ピー!』

『トゥルルルルー・・・ピー!』

『トゥルルルルー・・・ピー!』


この待ち時間も、なかなか悪くないな。


『トゥルルルルー・・・ピー!・・・ガチャッ!』

『・・・該当多数。ランダムで1つの世界を選択。転送しまか?』

まかせる。


『ピー!ジジジジーー・・・』

『異世界転生、完了しました。』

ありがとう。


『転生先は、恋と華が咲き乱れる世界、ローズガーデンです。』

おー。

ラノベや乙女ゲームの世界か。

ヒロインや悪役令嬢が恋する舞台ね。

環境が地球に似ているらしい。


さっそく、転生者に激励を送ろう。


◆◆◆


【神様のありがたいお言葉】


では、


鈴木元気君。

「異世界ネット通販」スキルを駆使するのだ。

そうすればキミの人生は豊かになる。

ときにはヒロインや悪役令嬢と出会い、恋をする事もあるだろう。


そのときは、最善をつくしなさい。


聖剣エクスカリバーは、もしもの時に力を発揮する。

ただ無謀な冒険は避けること。

一番大事なものが何であるか忘れないように。


輝かしい未来と大成功を、願っている。

がんばってくれ。


(※)転生者には適当に伝わります。


◆◆◆


うん。


システムさん、今回もお世話になりました。


『またのご利用をお待ちしております。』


この配信を見てくれた方も、ありがとうございました。

ではでは。

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