第10話 魔王会
「皆んな、よく集まってくれた……では、これより、魔王会を始める」
こ、……怖い!なんで、僕は今こんなところにいるんだろう。
因みに今は人間の姿ではない。自由に人間の姿とデーモンの姿になることが可能になった。
今いるところは大魔王ギザランというやつの城の中だ。
長いテーブルに横並び並んで座っている。リーダー的なポジションに座っているのが大魔王ギサランだ。
「なんで、最弱ビビり魔王のデーモンなんかがいるんだよ?」
そう言って僕を睨むのは暴君の魔王と呼ばれる魔王アゼン。若いような姿をしている。
「デーモンは最近何かと力をつけているゾルデニックの幹部を倒した結果がある…この場にいても不思議ではない」
大剣の猛者、エザクト。魔王の姿の僕と同じ人間離れした化け物の姿をしている。背中には大きな大剣を背負っている。
「フフ、この前は私の妹がお世話になったわね」
悪魔魔法、魔王エマネア、姿はナイスバディな女性だが……。
「殴殺!絞殺!焼殺!水殺!殺殺殺………!
ああ、人間を殺したい!今すぐ殺したい!」
残酷非道、ガラガイン、あきらに危険人物だ。さっきから意味深な不吉な言葉を連呼している。できる限り関わりたくない。
「………フン」
魔剣士アムラ。いかにも剣士っぽい見た目だ。
「うるさいぞ、少し静かにしてくれ……」
武士道、サカムネ。腰には日本刀らしきものが見える。侍にとても似ている姿をしている。
「全く最近の若いもんは……」
老神、ボゾナゾ。老人の姿をしている。
「お菓子はないの?私小腹が空いたんだけど?」
暗黒魔法使い、ニーナ。ロリを目覚めさせてしまう少女の姿をしている。
「…………………………………」
無知こそが罪、シシモ。死神と呼べる姿を、している。顔だって骸骨そのものだ。
「ヒヒッ、今夜も、賑やかですね…」
謎ノアム。包帯ぐるぐる巻きな、細いやつ。
「皆んな、落ち着くのだ!」
水玉、ポルン。水色のスライムに手足をつけました…みたいな姿をしている。
「……苦い……」
コーヒーを啜るのは怠惰、クラキ。大人オブ大人の男性姿をしている。目の下には大きなクマができている。
個性的なメンバーが長テーブル越しに各々座っている。
「皆静粛に」
大魔王ギザランが、呼びかける。
「そーいや、ラコンはどうした?今日は来ねーのか?」
「ラコンは勇者によって倒された」
ギザランは瞳を閉じてそう言った。
「マジか……クソ!許せねぇ!」
アゼンは怒りに震える。
「勇者か……」
エザクトが言った。
「ああ」
「今日集まってもらったのは、今後のことについて皆に伝えておきたいことがある」
僕は固唾を飲み込む。
「このままいけば、魔族と人間の戦争が起きる」
一気に場に緊張が走る。
「まあ、そろそろだとはおもたったわい」
ボゾナゾが顎の髭を伸ばしながら言った。
「魔王の諸君、いつでも戦える準備をしておいてほしい」
「準備?俺は今からでもラコンを殺した勇者をぶっ殺しに行きたいけどな」
「まあ、待て。私に計画がある」
「人間のエリア、主要エリアにそれぞれに奇襲をかける」
「まずは人間の戦力を減らすってわけだな」
エザクトはそう言った。
「そうだ……そして、人間を1人残らず根絶やしにするのだ!そして、我ら魔人がこの世界を蹂躙するのだ!」
どうやら大変なことになりそうだ。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
応援するぞとか、続きが見たいと思ってくださいましたら、☆評価とフォローをお願いします。作者の励みとなります。
キャラクター紹介
大魔王ギザラン
魔人の中の王。謎が多いが、最強の魔人として知られる。あらゆる魔術を使用可能。見た目は怖いが、意外に優しい場面もある。
話終歌
どっちが悪で正義とはもうどうでもいい。
私は守るものを守るだけだ。
ギザラン
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます