第11話 魔王会2
「俺はラコンを殺した勇者をぶっ殺しに行くぜ」
アゼンは、立ち上がり言った。
「待て、勝手な行動は許さんぞ」
ギザランがアゼンを睨んで言った。
「ア?そもそもテメーがチンタラしてるから、ラコンが殺されたんだろうが」
「すまない、ここ最近魔族と人間での争いは無かった。人間側が先に仕掛けてくるとは思わなかったのだ。」
「先も見れない老耄の指示なんて聞けるかよ」
アゼンはそのまま会議室を出てしまった。
「ギザラン様よ、彼は自由にやらせときましょう。ああいうやつは好きに暴れてくれるので、かえって扱いがいいと思いませんか?」
ボゾナゾがベアトリクスに言った。
「しかし、勇者は厄介だな」
サカムネが言った。
「そんなん、私がちゃちゃと殺してあげるわよ」
お菓子を食べながらニーナが言った。
「過小評価は危険だ。身を滅ぼす。過大評価しろ。それともお相手様の力量もわらない馬鹿なのか?小娘よ……」
クラキが、コーヒーを啜りながらニーナに煽るように言う。
「だ、誰が、………小娘ですって!あんた、クラキとか言ったかしら?私をあんまり怒らせないようにした方がいいわよ?でなきゃ、あんた殺しちゃうわ」
「フッ」
クラキは鼻で笑った。
「俺は注意をしてあげたんだ。なのになぜ俺は、お前から反感を買っている?逆に注意をしてくれた恩人ではないのか、俺は?恩を売った相手に殺害宣言されるのか?不愉快だ、殺したければ殺せばいい、殺せればの話だかな…それと、お菓子を食いすぎると太るぞ、あと虫歯にもなる…デブになりたいんだったら何も言わないがな」
「グッ……うぅ」
ニーナはクラキに圧倒された。
「やめとおけ、ニーナ。そいつに言葉遊びで勝るのは無理だ。かえってストレスになるだけだ」
エザクトが呆れ気味にニーナに言った。
「お前たちその辺でいいか」
ギザランが呼びかける。
「詳しい作戦は連絡鳩を使って各自に伝える。今日はこれから始まる争いについての覚悟を持ってもらいたかったのだ、魔王として戦う覚悟を持ってると、捉える。皆幸運を祈るでは解散しよう」
ああ、とんでもないことに巻き込まれてしまったらしい。
♢
僕達は自分の城に、戻った。
「お疲れ様でした。ついに人間との戦いが始まるのですね」
ネインは僕の、そばに立ちながら言った。
「人間と魔人って何が違うの?見た目はほぼ同じじゃない?」
「と、とんでもねーことを言うな!俺らをあんな下等種族と一緒にしねーでくれよ」
アルネネが言った。
「私が解説をしてあげます」
フカシギが、ホワイトボートを持ってきた。
「まず魔人には、人型と化型の2種類に分類されます。化型はデーモン様のように人間とは異なる姿をしています。人型はその名のとうり人間とほぼ見た目は一緒です。ただ異なる部分もあります。それは、耳の形や目の色、そして何よりも魔力の質と量が異なります」
フカシギは僕に分かりやすく解説してくれた。
確かに、耳の形もとんがっている。
「ラコン様が殺されたのは悲しいことでしたね……」
エネメシアが話を切り替えた。
「人間を滅ぼせば我々魔人がこの世を支配できるのです」
僕は人間を滅ぼせるのか……いや、無理に決まってる。だった僕は元人間だ、しかし今は魔王であり魔人という立場だ。どちら側につくか………。
人間も殺したくないし、魔人もできれば殺したくはない。
どうすればいいだ?
「邪魔するぜ」
そう言って急に入ってきたのは、アゼンだった。
キャラクター紹介
キララ
魔王デーモンの部下にしてNo.007。明るく、元気な性格。電気系の魔術を得意とする。語尾にッスと後輩キャラのような癖がある。
話終歌
太陽が私であり、月はあなた。
ずっと照らし続けるよ。
あなたが輝くまで。
キララ
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