第3話 眠り姫の覚醒

タリアとゼファーとの啓発的な出会いの後、ライラはヴェルダンティアを救う決意をかつてないほど強くした。ライラはタリアの指導を受けながら、何世紀にもわたって守られてきた古代の魔法や秘密を学び、昼も夜も過ごした。賢く忍耐強いタリアは、複雑な呪文を通してライラを導き、自然のエネルギーのバランスをとる繊細な技を教えた。


一方、ゼファーは遊び好きで、ライラを森のツアーに連れ出し、自然界とより深くつながる手助けをした。ライラは風のささやき、小川のせせらぎ、石の静かな歌に耳を傾けることを学んだ。自然の各要素にはそれぞれ声があり、ライラはそのユニークな才能によって、それらすべてを理解することができた。


修行が進むにつれ、ライラの力は増していった。優しい風を呼び寄せたり、植物の成長を驚異的なスピードで促したり、動物とコミュニケーションをとることさえできるようになった。タリアは彼女の習得の早さに感心していたが、知恵のない知識は堤防のない川のようなもので、力強いが方向性がないことをよくライラに思い出させた。


ある晩、3人が焚き火のそばに座っていると、タリアが旅の次の段階について話した。「眠れる姫君を探す時が来た。彼女は魅惑の森の中心、王国で最も古く、最も強力な桜の木に守られた部屋にいる」とタリアは説明した。


ライラは期待と不安に胸を躍らせながら、真剣に耳を傾けた。魅惑の森は、危険な道と欺瞞に満ちた幻想で知られていた。足を踏み入れる者は少なく、戻ってくる者はさらに少ない場所だった。


「一人じゃないわ」タリアはそう言った。「ゼファーも同行するし、私も精神的にあなたと共にある。でも、森では技術だけでなく、心が試されることを忘れないで。自分自身に忠実で、恐れや疑念に振り回されないこと」


翌朝、ライラとゼファーは魔法の森を目指した。旅は長く険しく、いたるところに危険が潜んでいた。しかし、ライラの訓練は万全だった。彼女は新しい能力を駆使して森を進み、木々に話しかけて安全な道を見つけ、道が不明瞭なときはゼファーの導きを頼りにした。


森の奥深くへ進むにつれ、木々の背は高くなり、枝が絡み合って樹冠を形成していた。ライラは足元で脈打つ森の力を感じた。


何日もかけてようやく、彼らは魅惑の森の中心にたどり着いた。目の前には桜の古木が立っていた。枝にはピンクの花が咲き乱れ、その姿は美しくも威圧的だった。


ライラは胸をドキドキさせながら木に近づいた。そしてその瞬間、彼女は息を呑むほどの深いつながりを感じた。その木は古代のもので、賢く、力強く、眠れる姫を目覚めさせる鍵を持っていた。


深呼吸をして、ライラは全エネルギーを集中させ、タリアから教わった言葉を口にした。周りの空気が輝き、木の根元に道が開け、地中へと続いていた。


ゼファーを横目に、ライラは眠り姫が眠る部屋へと降りていった。王女は伝説にあるように美しく、その表情は穏やかで、ただ眠っているかのようだった。ライラは自分が何をすべきかわかっていた。


手を伸ばし、王女の心臓の上に手を置くと、最後の呪文をささやいた。「自然の力と私の意志の強さによって、私はあなたを目覚めさせます、王女様、ヴェルダンティアに均衡を取り戻すために」


暖かい光が部屋を包み、王女の目がゆっくりと開いた。温かい光が部屋を満たし、呪いが解け、終わりのない冬が終わることを告げた。


ライラはやったのだ。彼女は呪いを解いたのだ。王女が目を覚ますと、終わりのない冬が解け始め、季節のバランスがヴェルダンティアに戻った。


ライラの旅は王国を救っただけでなく、彼女を変えた。彼女は英雄として村に戻り、その名は畏敬と尊敬の念をもってささやかれた。植物と話せる少女としてではなく、自然を守り、愛するヴェルダンティアの守護者として。

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