第12話 春の大会

 春の大会の県大会、俺は団体戦のメンバーに選ばれた。

3年の男子の先輩は、9人いる。

試合に出る5人と、補欠2人をエントリーするのだが、2年生の俺が選ばれたことで、まったく試合に出られない先輩が3人になってしまった。

補欠も、実質出られないから、5人か。

去年の大会は、全員3年生だったから、そうゆうものだと思っていた。

それが、まさか自分が選ばれると思っていなかった。

しかも中堅だと。

中堅の順番は、3番目。

重要な立ち位置。

もしも、先鋒、次鋒と負けて俺の出番になった場合、中堅の俺が負ければ、そこで終わり。

俺が勝って、次の副将、大将が勝てば、逆転勝利となる。

その中堅で俺の名前が呼ばれ、ざわついた。

だけど、選ばれなかった先輩たちは、俺の肩を叩いてガンバレよ!!と言ってくれた。

俺の役目は、先輩達の為にも絶対に勝って、全国大会のキップを手に入れること。

絶対に勝つ!!



 県大会の決勝戦は、地区大会でも対戦した、佐古高校。

去年も、準決勝戦で佐古高校と対戦し負けている。

これ以上負けるわけにはいかない。


先鋒の佐久間先輩が引き分け、次鋒の戸谷先輩が負け、この流れを変えなければと挑んだが引き分けてしまった。

そして、副将の松井田先輩が勝ち、一勝一敗二引き分けで、大将の村木先輩。

対するのは、佐古高校の田坂。

この人は、中野先輩と中学が一緒だったそうで、うちに練習試合に来た時に会話しているのを見てカチンとしたもんだ。

ってゆう私情もあって、村木先輩!絶対絶対!勝ってくれ!!と祈りながら見ていた。


村木先輩が面を一本先制した。

すぐに、田坂も面を一本取り返した。

村木先輩!もう一本!!

そう思ったところで田坂の胴が決まり、試合は終わった。


梅原高校は、団体戦男子2位。

個人戦も、決勝戦は、村木先輩と佐古高校の田坂だった。

1位 田坂、2位 村木先輩、3位 松井田先輩、6位 佐久間先輩だった。


団体戦女子。

中野先輩は、大将で全勝だったが、女子は4位で表彰台も逃した。


そして、中野先輩の個人戦は、悪夢のような

1回戦負けだった。




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