第2話

あれから5年たって私は10歳になっていた。

短く切った髪も今では腰の長さまである。


だが剣術に関しては4歳歳の離れた兄よりも強い。さらに最近は剣術指南の先生にも勝てるようになってきた。


我ながら成長したなと喜びを噛みしていた。だがそれだけでは無い。


並行でやっている熟女教育も(淑女教育+熟女教育)担当の先生から合格点を貰えるくらいは成長したのだ、正直初めはマナーなんてからっきしだったが全ては冒険者になる為、必死に勉強した。その結果先生も驚く程美しい令嬢に成長したのだ。もちろん母の言う立派な熟女(なぜ熟女なのか分からないが...)に将来なれるよう頑張っている。


私は今日はとてもワクワクしている。なぜなら今日はついに冒険者登録をする日だからだ


私は一目散に冒険者ギルドに行って登録を済ませた。名前はユリウス、男装している時は魔法で髪を黒く染めているのだ。晴れて今日から冒険者の一員と思うと胸の高鳴りが収まらない。


早速自分のランクで受けれる依頼を探すが...

Fランクでも受けれる依頼は掃除や薬草集めしかない。正直さっさと魔物を狩りに行きたいところだが郷に入っては郷に従えだ。私は薬草を取りに森へ向かう事にした。


森に入って薬草をしばらく集めていると向こうから足を引きずる様な音とドサッと何かが倒れる音が聞こえた。


何かしら?もしかして魔物だったりして!


私はすぐ様音のする方へと向かった。

しかしそこに居たのは....


お、女の子?!冒険者に女の子はいないんじゃなかったの?!取り敢えず怪我してるみたいだし手当しなきゃ


私は鞄の中にあったポーションを使ってその子の傷の手当をした。


結構酷い傷ね、出血も酷いみたいだし今日は私は宿かしら?


困った顔をしつつ内心では宿に泊まれる事が嬉しくてたまらない。


とりあえずお父様に今日は帰れないって伝えなきゃ


ピィーッ 口笛を吹くとどこからか1羽の鳥が飛んできた。そこに手紙を結びつけて鳥を離す。


お父様に届けてね


宿に着いてベッドに女の子を寝かせる。


止血よし!傷の手当よし!

結構上手くいったんじゃないかしら?


宿で寝ようとしても興奮して寝付けない

私、冒険者してるわ!その事だけが頭をグルグルと駆け巡っていた。


翌日目覚めた女の子は申し訳無さそうに

「君が僕をここまで運んでくれたの?」と聞いてきた。


気にしないで、放っておけなかっただけだから

それより女の子が1人で森の中にいるなんて危ないよ?


「えっと...僕、男の子だよ、名前はクリス。助けてくれてありがとうございます。」


私はお礼の言葉よりもその前に言った言葉が信じられなくてこんな可愛い子が?!と思わず叫んでしまった。


クリスは恥ずかしそうにしている

「よく、間違えられるんだよね、この顔だし..」


まぁそうですよね、と言いたいところだがグッと飲み、


僕はユリウス!クリスは杖を持っているから魔法使いなのかな?


気になっていた杖の事を聞いてみる

「そうだよ、でも魔力循環が上手く行かなくてすぐ魔力切れを起こしちゃうんだ」


魔力は基礎である魔力循環をすることによって効率よく杖に魔力を込めることができるのだが、それが出来ないと消費する魔力量が増えすぐ魔力切れを起こす。


私も魔力循環くらいならできるから一緒に練習しないか?


私の思わぬ提案にクリスはキョトンとしている

私はクリスの手を握って言った


じゃあ私が魔力を流すからそれを体内で1周させて私に戻すイメージをしてくれ


私は魔力を込め始める。クリスは何が起きているのか分からないという顔をしている


何故かって?そんな方法この世界には存在していないからだ。この方法はとある作品で呼んだのの受け売りだ成功する保証もない。ただやってみたかっただけである。


結果は大成功

クリスは魔力循環のコツを掴み中々派手な魔法を打てるようになった。


「ありがとうユリウス! お礼に僕ができることなら何でもするよ!」


私はニヤッと笑ったその言葉を待っていたのだ


じゃあ私とパーティーを組んでよ


そう、私はパーティーを作りたかったのだ

前衛は私がやれるので後衛さえいれば成り立つ

そして魔法使いは主に後衛だ。こうして私は冒険者になって2日目にして最初の仲間をゲットしたのである

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