サプライズでKO
もちろん面白いばかりではなく、大変なことの方が多いのも事実。
朝、いつものように麻衣が富士子ちゃんを起こしに行ったら、便を漏らしたまま寝ていた。
「んぐぅ!」
部屋に入ったら凄く臭くて、嗚咽しながら涙目。余裕ゼロで下着や服を交換する。
「ふっざけんなよ」
と思いながら涙目で必死に口呼吸しながらするわけで。もはやイベント。サプライズイベント。そんなイベントいらん!即刻中止しろ!とか心の中でブツブツつっこみながらやる。
そんなある日、麻衣が仕事で啓介が夜勤明けの日に最大イベントが起きた!
午前八時、啓介が夜勤から帰宅すると、家中それはそれは凄い下痢臭。
「ん・・くさっ!ちょ、なにこれ?ええええ!まじかぁぁぁ」
寝ずに帰宅でのイベントはKO寸前。
マスクを二重、ゴム手袋をはめ二階へ上がる。
階段途中で、あまりの臭いに一旦戻り呼吸を整える。再度突入すると・・・そこは地獄絵図のようだった。
二階のトイレで、富士子ちゃんが便座に座ったまま力尽きていた。
「お母さん!お母さん!大丈夫?ちょっとコレ酷すぎるから・・・えっと、どうするか・・・」
啓介は必死に考える。とりあえず富士子ちゃんの意識が戻ったことを確認。ここで下着やパジャマ脱がして、お尻や足も拭いてと脳内で瞬間シュミレーション。トイレから部屋まで便だらけ、どうやら酷い下痢で漏らしながら移動したようだ。
トイレの床、壁、部屋までの床や通路の壁、部屋の中。なんとか自分でしようと思ったのか部屋の中に小さい流しがあるのだけれど、そこに下着がまるめて置かれていた。
啓介は無言でひたすら床や壁を掃除。麻衣は仕事でいなかったので、啓介が一人で対処しなければならなかった。寝ずに働いてきた後のこのサプライズイベントは相当きつかったはず。仕事中にメールで報告を受けた麻衣は、昼で仕事を上がり急いで帰宅すると・・・
綺麗に掃除も終わってて、汚れた下着やパジャマは洗うことを諦めゴミ袋に入れてあった。
そして啓介はリビングで真っ白な灰になりかけていた。
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