超人気インフルエンサーの裏方をしてたけど、給料が高すぎると言われて無理矢理クビにされた件。でもやっぱりお前が必要だから戻ってこいと言われたけど、新人VTuberのサポートで忙しいんでもう無理です。
第27話:サポート役を引き受けてまず最初にやろうとしてる事②
第27話:サポート役を引き受けてまず最初にやろうとしてる事②
「それで最後に三つ目なんですが……これから倉瀬スズハさんの公式ホームページを作ろうと思っています!」
「え……えぇっ!? スズハちゃんの公式ホームページを作るんですか!?」
という事で俺がやりたいと考えていた最後の三つ目の事とは……スズハちゃんの公式ホームページを作る事だった。
「はい、そうです。これも企業やグループに所属している人達なら公式ホームページを持っていたり、専用のページを持っていたりしますよね。それと同じようにスズハさんにも専用の公式ホームページを作っていこうと思っています」
「な、なるほど……あ、いやでも、今のスズハちゃんの知名度で公式ホームページを作ったとしても、それを見に来てくれる人なんて全然いないんじゃないですかね?」
「あぁ、はい確かにそれは桜井さんの言う通りだと思います。でもこれから新しく倉瀬スズハさんに興味を持ってくれた人達にとっては、スズハさんの事を調べる時にもしも公式ホームページがあったら結構ありがたいですよね?」
今は知りたい事があったら検索エンジンとかでサクっと調べる人はとても多いので、これからスズハちゃんの事が気になって調べてみようと思う人達も少なからず存在するはずだ。
そんなスズハちゃんに興味を持ってくれた人達のために、いつでも気軽にスズハちゃんのプロフィールが見れたり、オススメの動画を一覧で表示してくれたり、ファンアートが沢山見れたり、あとはスズハちゃんの動画投稿や配信の日程とかも掲載してくれたりとか、そんな色々な情報が公式ホームページで知れるようになっていれば、興味を持ってくれた新規層の人達からしたらとてもありがたいと思う。
「まぁ、あとは単純に既存のファン層からしても推しに公式ホームページがあったらめっちゃテンション上がりますしね! という事で公式ホームページを作る理由としてはこれから倉瀬スズハさんに興味を持ってくれた人達への導線作りのためと、今いる既存のファン達にもより一層スズハさんの推し活を楽しんで貰うためにっていう感じですね!」
「な、なるほど! 確かにそう言われてみたら……私はスズハちゃんに興味を持ってくれた人達を誘導するための導線作りなんてトイッター以外には何もしていませんでした。だから確かに公式ホームページを作る価値は十二分にありそうですね!」
桜井さんは俺の話を聞きながら何度も顔をうんうんと頷いてくれていた。どうやら俺の公式ホームページを作るという提案は桜井さんにも高評価を貰えたようだ。
「あ、でも……そういうホームページって外注で作ってもらう事になりますよね? も、もしかしてホームページ作成の費用って結構かかりますか……? 今はちょっとそこまでお金が出せないので、もし外注費用が結構かかるようならその案は後回しにして貰えると助かるんですけど……」
「ん? あぁ、大丈夫ですよ、ホームページ作成なら俺が出来るんで。あ、でもスズハちゃんのイラストは何点かは欲しいから多少は外注費がかかるかな?」
「あ、そうなんですね! なるほどなるほどー! 友瀬さんがホームページを作れるっていうなら安心しまし……って、えぇええええっ!? と、友瀬さんそんな事まで出来るんですか!?」
「ん? あぁはい、俺は大学の頃は情報系の学部に通っていたんで、ホームページ作りとか簡単なアプリ制作とかなら俺でも出来ますよ」
それに将来はそういうネット関係の仕事に就くつもりだったので、在学中にしっかりとプログラミングとかウェブデザインの資格も取っておいたんだ。まぁそのせいでクルスドライブの公式サイト作りやら管理人やらを強制的に任される事になったのは言うまでもないが……。
「え、そ、そうなんですね……! いやそれにしても友瀬さん色々な事が出来過ぎですって! い、一体友瀬さんって何者なんですか……?」
「あはは、そんなの何処にでもいるVチューバー好きの一般人ですよー」
「いやそれは絶対にないですって!」
俺はあははと笑いながらそんな事を言っていると、桜井さんからはまた大きな声でツッコミを入れられてしまった。
「はは、まぁそんなわけで俺の方で倉瀬スズハさんのホームページ作成を始めていこうと思います。でもホームページ作成には1~2ヵ月くらいはかかってしまうので、ちょっと時間はかかっちゃいますけど……それでもちゃんと良いホームページを作るので安心してください!」
「は、はい! わ、わかりました! それじゃあその……ホームページ作りの方もよろしくお願いします!」
「はい、了解です!」
という事でこれにて桜井さんとの第一回目の打ち合わせは無事に終了した。これからやっていきたい三つの事は全て桜井さんに伝えたので、後はこれらを順次俺の方でしっかりと進めていくだけだ。
とりあえずトイッターの運用とショート動画の作成は今日からすぐに始めていくとして、やっぱりホームページ作りだけは結構時間がかかってしまうだろうな。特にホームページ用のスズハちゃんのイラストが何点かは欲しいし。
(まずはスズハちゃんのモデル制作者さんにホームページを作る事を伝えて、それともし時間に余裕があるようだったらイラスト制作の依頼もしていこう)
という事でまずはスズハちゃんのモデル制作者さんに連絡をするとして、それでもやっぱりあと何点かはスズハちゃんのファンアートが欲しいよな。
ここは誰か知り合いのイラストレーターさんにお願いしてみようかな? いやでも納期が急過ぎるから引き受けてくれる気はあまりしないよなぁ……。
(うーん、それでも誰か引き受けてくれそうな人はいないかなぁ……って、あっ!)
俺はその時ふととある友人のイラストレーターの事を唐突に思い出し始めていっていた。ソイツとは俺が中学生の頃からの友人なので……もう十年来の付き合いになる。
(いやでも最近アイツとは全然連絡取り合ってないからなぁ……)
ここ数年は俺が滅茶苦茶に忙しかったせいで、その十年来の友人とは全然連絡を取り合っていなかった。しかも何度かアイツの方から連絡が来ていたのに、それを俺が既読スルーしちゃってるので……正直アイツ怒ってそうでめっちゃ怖い。
(でもアイツの描くイラストが一番好きだからなぁ……うーん、まぁ怖いけど一度連絡を取ってみるか)
という事でめっちゃ怒られる事を覚悟しつつも……俺はその十年来の友人に向けて久々に連絡を取ってみる事にした。
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