第43話 自制心。
「姉ちゃん、大丈夫?」
「……ん……」
浴室の壁をぼーっと眺めたまま
連日遅番勤務でただでさえ疲れている中では疲労も
「とりあえず体を拭こうか」
「……うん」
これ以上ここで姉ちゃんを刺激するのはのぼせる可能性があるので1度お風呂から上がった方がいいかもしれない。
個人的にはアロマキャンドルの灯りだけでの浴室セックスもシチュエーションとしてはよかったのだが、仕方ないだろう。
浴室なんて声の反響する空間で姉ちゃんの甘い声なんて聞いていたら理性が崩壊どころでは済まない可能性もある。
とりあえず俺はタオルを取ってきて姉ちゃんの身体を拭いた。
ぼーっとしたままの姉ちゃんの身体を拭くのはどこか介護っぽいなぁとか思いつつ、いつもはわりとしっかりしてる姉ちゃんが実質俺に頼りきりな状況なのはシスコン弟としては奉仕している感じで中々に悪くない。
「姉ちゃん、ベッドまで歩ける?」
「……腰、抜けちゃった……」
そう言った姉ちゃんの顔がどこか少し子どもっぽくて、どうしようもないほどの愛おしさを感じた。
「じゃあお姫様抱っこでもしていこうか」
「は、恥ずかしい……」
「大丈夫だ姉ちゃん。もう恥ずかしいところは全部見てるから」
「そ、それは言わないでぇ……」
もっちり肌な姉ちゃんをお姫様抱っこしながら連れていく。
歩く度に目の前で揺れる姉ちゃんの胸は波打っていて、これがお姫様抱っこの
「あ、当たってるんだけど……お尻に」
「それも姉ちゃんがわるい」
むしろ姉ちゃんが姉ちゃんであるが故にこれは仕方ないことなのだ。
一糸まとわぬ姿の姉ちゃんをお姫様抱っこしているわけで、体勢的にそりゃそうなる。
「……さむい」
「すぐにお互い暑くなるよ、たぶん」
「お、お手柔らかに……お願いしますぅ……」
姉ちゃんの部屋にとりあえず入り、姉ちゃんをベッドに座らせた。
股が濡れているからか、女の子座りをしようとして止めてベッドに正座しているのがなんかリアルにえろいなと思った。
「髪、乾かさないとね。風邪引いちゃうな」
「そうだね」
俺はまだ良いとしても、姉ちゃんがこの時期に風邪を引くと色々と大変になる。
個人的には看病も苦ではない、どころか弱った姉ちゃんを看病したいまであるが、姉ちゃんが苦しそうにしているのをわざわざ見たいわけではない。
「タク、髪乾かしてあげる」
「いいの?」
「うん。昔はよくわたしがそうしてたし」
「……懐かしいな」
ドライヤーを持ってきて姉ちゃんに手渡して、姉ちゃんの前に座った。
姉ちゃんに髪を乾かしてもらうのは好きだった記憶がある。
姉ちゃんに頭を触られるのは心地がいい。
「う〜ん。やっぱり髪が短いと髪乾かすのも楽でいいなぁ」
「そこはたしかに利点だな」
先程までの惚けていた姉ちゃんから回復したのか、いつもみたいに喋るようになった。
お互いの裸にも多少の慣れ始めもあるだろうが、やっぱり姉と弟の距離感はたしかにある。
創作ではよく「普通の姉弟に戻れなくなる」とあるが、今この瞬間で言えば仲のいい方の普通の姉弟である。全裸だけど。
それでもその言っていることもわからなくはなくて、姉弟だけど男と女で、みたいに重なっていくようでもある。
俺と姉ちゃんが創作とは違うだけなのか、それとも現実ではこうなのかはよくわからない。
そもそも身近に近親での男女の関係を持っている人を知らないのもあるから、比較対象がいないのもあるだろう。
姉我好先生は色々と例外として。
「髪乾かしてる時のタクは子犬みたいで可愛い」
「……それ、褒めてる?」
「褒めてる褒めてる。わしゃわしゃしたくなるもん」
「わんっ、って吠えた方がいい?」
「それはまたなんか違う気もする」
それは残念だ。
姉ちゃんの為なら俺は犬にでもなるというのに。
「俺も姉ちゃんの髪、乾かそうか?」
「嬉しいけど、意外と難しいよ? 長いし」
「たしかに難しそうだ」
「慣れたら5分くらいでも傷まず乾かせるけどね」
女の髪は命である。
その為、安易な気持ちではむしろ姉ちゃんの髪をダメにしてしまう可能性を失念していた。
普段から女の子が
姉ちゃんは化粧台の椅子に座って鏡を見ながら髪を乾かし始めた。
胸もそうだが、脇もえろいな。
考えてみれば、映画とか創作においてのベッドシーンで普通はお風呂に入ったあとのシーンから始まる描写が多いが、女の子のお風呂での準備とかを色々考えると映画などの描写はエロスのみを表現してるのだなぁとなんとなく思った。
実際はどうなのかはよくわからないままだし、多分姉ちゃん自身もよくわかってないだろうとも思う。
髪乾かしている姉ちゃんを見ているだけの俺は手持ち無沙汰でどうしていいかわからなくなってきた。
未だ昂りを保ったままじっとしているのもいよいよ限界でもある。
「た、タクッ?! ちょっッ♡」
「髪乾かさないと風邪引くよ姉ちゃん」
「そ、そうだけ……どッ♡ ッッ♡」
俺は椅子に座っている姉ちゃんの股を開いてワレメに口を付けた。
風邪を引くよと言っておきながらこんなことをしている俺はどうかと思うが、それでも姉ちゃんはぎこちなくも手を動かして髪を乾かしている。
姉ちゃんの下半身を囲い込むように俺は両手で姉ちゃんの太ももを抱えながら舌でワレメをなぞっていく。
ぷっくりと小さく膨れたところを攻めつつも、少しだけ生えている毛に鼻を擽られている。
「んんッ♡」
舌でなぞりながら姉ちゃんの反応を見ていく。
姉ちゃんの弱いところを舌で探りながら垂れ落ちる蜜を舐めとっていく。
ドライヤーの騒音すら今の俺にはほとんど聞こえていない。
ただひたすらに姉ちゃんの反応にだけ全神経を注いでいる。
「だ、だめ……だめだからぁ……ッ♡」
そう言いつつも、姉ちゃんはヒクつかせながら俺の口に押し付けていた。
身体が勝手に求めているのか、それともこれが本当の姉ちゃんなのか。
自制心という、人間が持っているリミッターは人間たる最もな機能だが、今の俺らは果たして人間なのか。
そんな事を頭の片隅でぼんやりと考えつつも俺は吸い付くのをやめられなかった。
「ま、また来ちゃッッッ!!♡」
全身を震わせている姉ちゃんの肌が波打った。
より一層垂れてくる愛液と、痙攣によって締め付けられる内股で窒息しそうになった。
俺の頭を抱えるようにして押し付け続ける姉ちゃんの腕の力が抜けていく。
ぐったりとしていても、それでもワレメは未だに目の前でヒクついていた。
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