第3回放送 〜御礼放送〜 part4
「…………なにそれ。そんなの俺聞いてないよ」
『大丈夫。言ってないからな』
「大丈夫じゃないよ?」
『題して! ”これからのcubeを考える!”』
「しかも結構大事そうなやつ」
:キターー!
:今後の活動に関わってくるやつやね
:割と真面目に送った
『状況を説明しておくと、もうそろそろ夏休みで、次の放送は早くても2学期明けになる』
「もう2学期を放送する前提なの? 正直俺もうやだよ?」
:え!?
:そんな
:参謀そんな弱音吐かないで
:そんな……続けようぜ!
:俺たちの戦いはこれからだろ!
『それは終わるやつだぞ……参謀、終わらないでほしいという声が多数きているが』
「いや、俺の意思は揺らぐことなき固いもの。もう決めたことを覆すような真似は──」
:参謀の事好きって言ってた可愛い女子紹介するよ?
「………………そんな真似はしないと固く固く誓った信念があるんだ」
『揺れに揺れた沈黙があったぞ?』
「ま、まあ……せ、せっかく企画考えてくれたわけだし? とりあえず話ぐらいなら聞いてあげてもいいけど?」
:参謀はツンデレ属性もあったのか
:ロリコンに悪球打ちにツンデレ、属性マシマシじゃん
『この企画はコーナー名から分かる通り、これからのcubeの方向性を考えてみようというものだ』
「なるほどな。企画の方向性はだいたいわかった」
『まずはCN:”ぱんどらー”。【ソラはVtuberになればいいと思います】』
「ごめんわかってなかったわ」
『【cubeのビジュ担当はリクくん一択なので、顔出ししてないソラは綺麗なガワを用意してもらって配信とかなんとか色々すればいいと思います】 参謀、この案はどうだ?』
「却下で」
:即答で草
:同じコンテスト受賞者のVtuberのシオンちゃんとコラボとかしてほしい
『手厳しいな……続いてCN:”あなたのバイトシスター"。【柊木・もしくは他校の文化祭で公開放送してほしい。生で見たいです】……これはどうやら他校の妹のようだな』
「二宮が顔出ししたから、顔ファンができてんのか……まあうちはともかく、他校のはハードルたけえな……でもなんか神崎が学園祭がどうこうとか言ってたな……」
『この案はどうだ?』
「まあ採用ではないけど、考えておくってとこかな」
『なるほど。続いてCN:”サビ終わりのモーンスタッ”。【私たち3年生は夏休み明けから受験勉強一色になってしまいます。厳しい受験勉強の息抜きとしてお二人に定期的に昼休み放送してほしいです】』
「ほうほう」
『【受験勉強一色の日々は本当に辛いので、お二人の放送で癒やされたいです……駄目でしょうか?】』
「おー、これならなくはないな。いやむしろ全然あるよこれ」
『【自分より辛い目に遭うソラを見て溜飲を下げたいです】』
「なくなりました☆」
:惜しかった
:あとちょっとだったのに
:まだいっこも採用でてないじゃん
「アイデア自体は悪くなかったが……というか一個も採用が出てないんだが」
「俺の気分次第だからな。そうそう採用なんて出さねーと思ってくれ」
『今回取り上げるのはこれでラストだな。CN:”読者代表”。メッセージはたった一言だ』
「ほう」
『【そろそろヒロインがほしいです】』
「そ れ 採 用 !!!」
:迫真で草
:願望溢れ出てて草
『最後の最後で初めての採用が出たな』
「いつまで男二人で話してんのってみんな思ってたと思う。だって俺も思ってたもん」
:まあたしかに思ってた
:女の子が入ると賑やかになっていいね
:ただこの二人に割って入るのは相当なハードル
『だがさすが参謀だ。旧放送部に新入部員を迎える必要があるという点においては同意だ』
「へえ、意外だな」
『部員が二人しかいないからな。このままだと廃部だ』
「……へ?」
:え
:え
:え
:まじ
:まじで?
:なにそれ
:廃部!?
:今なんて言った?
『4月はイッチたちOBがいたから前期の活動は問題なかったが──後期が始まる10月までに部員が3人いないと廃部だぞ?』
「え? それじゃあもしかして……俺たちの楽園の旧放送室は……?」
『もちろん没収だろう』
「……」
『……』
「じゃあこれからのcubeを考えた結果──2学期はメインヒロイン探しに決定っ!!」
『いいだろう!! オレたちが校内中を所狭しと駆け巡って、cubeにふさわしい最高の妹を探そうではないか!!』
「つーわけで、so cube1学期編はこれにて──撤収っ!!!」
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