主人公の学校に、転校生がやって来た。その転校生は美少女だった。クラスは盛り上がり、転校生の歓迎会をやることになったのだが、その歓迎会に転校生は現れなかった。翌日、その理由を問いただされると、転校生は奇妙なことを口にする。建物は分かっていたが、たどり着くことはできなかった、と。クラスメイトたちは、その転校生の嘘に怒り、主人公は転校生と友達になった。何故なら主人公は転校生が嘘をついていないことを知っていたからだ。そう、この町は意地悪なのだ。
ある書店では、「あやめさん」と間違われた少女たちが姿を消していた。そして、間違えて連れたいかれた「あやめさん」は、男性の妻として振舞う。しかし――。
ある古着屋では、自分にぴったりな古着が見つかる。しかしその頃から、その古着の元の所有者と間違われることが多くなる。何故ならその古着は——。
またある魔女の館には登れない坂があったり、また別の場所ではランドセルを背負った少女の怪異があったり……。
とにかくこの町には謎が多すぎる。
あたかも町自体が意志を持ったような——。
あらすじを見てから本文が始まると言う形式の、珍しい作品でした。
そのため、あらすじで騙され、本文のラストにぞっとさせられます。
また、謎の報告書が出てきて、これも怖いです。
この不思議な物語を、多くの方々に味わってほしいです。
是非、御一読ください。