1067 世間での眞子の評価

 眞子に3B-GUILDの実力を認めて欲しくて、自分達のライブに誘う素直ちゃん。

だが当の本人である眞子は、何故、そこまで自分に拘るのかが理解出来てない様子(笑)


***


「今、眞子ちゃん。GUILDでバンドのメンバー募集してるよね」


うん?


あぁ……なんの話かと思ったら、あのモジャさんが作った映像の話ね。

なんかメンバーの募集をしてるみたいだね。


よく知らないけど。



「あぁ、うん。らしいね。良く知らないけど」

「えっ?それって、眞子ちゃんはあのイベントには無関心なの?」

「あぁ、うん。無関心って言うかね。崇秀が勝手にやってる事だから良く解んない」

「えぇ~~~っ!!自分の事なのに?」

「そうだね。……って言うかね。楽しく演奏出来るなら、別に何所のバンドでも良いんじゃないかなぁ。そんなそんな変わらないって」


……違うかい?


ドキドキして身構えてても、どうせ決まる時は決まるんだからさ。

それなら一層の事、決まるまで、気楽にしてれば良いんじゃないのかなぁ?


メンバーに崇秀が居ないのが決定してる以上、何所のバンドだって、そんなに変わんないしね。



「うわ~~~っ、肝が据わってるんだぁ」

「あぁ、いや、そうじゃなくてね。私を必要だと思ってくれるなら『何所のバンドの人とも一緒に演奏したいなぁ』って思ってるだけの話。ただそれだけだよ」

「あの、眞子ちゃん。それって下手でも良いの?」

「うん、良いよ。基本的には誰でもOK。それに上手いとか、下手とかの問題じゃなくてね。交友関係は広く持ちたいからね。だから、誰でもドンと来いだよ」


これ、アメリカの45箇所ライブで痛感した事なんだけどね。

色んな人と演奏させて貰ったら、音楽的に得る所が大きい。

それになにより、色んな人と知り合えるのが楽しくてしょうがない。


これ自体は、自分で体験しないと解らない事なんだけど、知り合って損な人なんて1人も居ないんだよね。



「……凄い。それに、知らない人と演奏するのって怖くないの?」

「うん。全然怖くないよ。寧ろ、どんな演奏をされるのか、わくわくするね。あの初顔合わせの独特の感覚、凄く好きだし」

「ホント、眞子ちゃんは凄いなぁ。僕なんて、ズッと3Bのみんなと一緒に続けて行きたいと思ってるのに」

「あぁうん。それは、それで良いと思うよ。仲間意識が高いのは、なにも悪い事じゃないよ。寧ろ、そう思える3B-GUILDが羨ましい位だよ」


出来れば私も、そう言う信頼の置けるメンバーが欲しいですよ。


でも……それは、それとしてですね。

全然知らないバンドのHELPも行きたいです。


両方欲しいです。



「うん。でも、眞子ちゃんの話を聞いてたら、今の僕達じゃあ、交友関係が広がらないって事だよね」

「あぁ、それは違うよ。3B-GUILDの中に、誰か1人でも、それを出来る人が居れば良いだけなんじゃないかな?それもチームワークの1つだし。私は、それを持ってないから1人でやってるだけの事。大した事じゃないよ」

「あぁ……うん」


なになに?今度はなに?

なんで、この場面で凹んじゃうの?


なんか豪く雰囲気悪くなっちゃったから、取り敢えず、話戻そ。



「あぁ、あの、それはそうとさぁ。バンドメンバーの募集要項が、なに?なにが有ったのかなぁ?」

「あぁ、うん。眞子ちゃん争奪戦の話なんだけど……」


タイトル、あのまま行ったんだ……センス無いね。



「国内外問わず、今の段階で500のバンドが募集を掛けてるらしいよ」


はい?


なに?


なにそれ?



「あの、素直ちゃん。……それ、なんの話をしてるのかなぁ?なんで私如きに、そんな募集が集まる訳?意味が解らないんだけど」

「なんで?って。……あのネットで流れている眞子ちゃんの映像。常にアクセスランキングの上位に入るぐらい、とんでもない数になってるんだよ」

「なんで?なんで、そんな事に?」


えぇっと……



「えぇ、だって、眞子ちゃんがアップされてる映像は、元々いつも高いアクセス数になってるから、これは、当然の結果なんじゃないかな?普段でも、GUILDから映像がUPされれば、100万や200万は軽く毎回稼いでるみたいだし。その人のバンド募集だったら、それこそ、1000万単位に成っても、おかしくはないと思うよ」


あらら。

私の知らない所で、そんな事になってたんだね。


本当に全然知らなかった。


人の事は気になるんだけど、自分の事は、いつも放ったらかしだからね。

知る由もなしですよ。



「そうなんだぁ。……全然知らなかったよ」

「眞子ちゃん、本当に、なにも知らなかったの?」

「あぁ、うん。自分の事は、あんまり興味が無いもんで……」

「眞子ちゃん。それ、興味無さ過ぎだよ」

「えぇ~~~、あの、なんか、すみません」


いや、本当にすみません。

これは流石に、自分に興味が無いにも程がありましたね。


でもさぁ。

さっきも言ったけどさぁ。

崇秀が一緒にバンドをやってくれないんだったら、何所でも良いんだもん。


そうなったら、自動的に、どうでも良くない?



「もぉ、眞子ちゃんだけは……」

「あの、重ね重ね、すみません」

「それにしても眞子ちゃん。自分の価値が、全然わかってないよ」

「価値?そんなもん、なにもないよ。寧ろ、何所にでも、厚かましくホイホイHELPに行くから、気楽な感じで募集をかけられただけだと思うよ。多分、そんな感じだよ」

「あぁ……もぉ僕、頭痛くなってきた」


酷い……なんで、そんな言い方されなきゃいけないの?


私は、お手軽HELP娘なだけなのに。



「あり?なんでそんな反応?」

「だって、眞子ちゃん。あの争奪戦の話。アメリカの有名なバンドも名乗りを上げてるんだよ」

「なんで、また、そんな奇特な人が……」


私、ただの爆弾ですよ。

それを知らない方なら、即刻、辞退した方が良いと思いますよ。


取り扱いは、崇秀と、奈緒ネェ以外無理です。


放って置いたら、勝手に爆発しますので。

皆さん、ライブ中に、モジャさんみたいな頭になっちゃいますよ。


島田先生が巣作りしても知りませんよ。



チュボ~~~ン、ピィピィですよ。



「はぁ……もぉ、眞子ちゃ~~~ん頼むよぉ~~~」

「えぇ、なになに?私、なんでそんなに呆れられる訳?」

「だって、眞子ちゃんが言う、奇特な人の筆頭が向井さんだよ」

「えっ?奈緒ネェ?なんで、なんでそんな事になってるの?ベースならエリアスさんが居るから、問題無い筈なんだけどなぁ。おかしいなぁ」


本当におかしいね。


エリアスさんは人懐っこい人だから。

バンド内での険悪な雰囲気を作る様な真似をする、馬鹿な人じゃないんだけどなぁ。


だから【Nao with GREED-LUMP】は順風満帆な筈。


なら尚更、なんでそんな話になるんだろう?


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ♪<(_ _)>


いつも通り眞子は大ボケですね(笑)

あれだけ世間を騒がせていてもこの有様。

まぁ此処等辺の対象基準を『崇秀や奈緒さんの様な人物に設定している』から、どうやっても過小評価に成ってしまうのでしょうけどね。


さてさて、そんな中。

その対象基準に成ってる奈緒さんが、なにやら眞子争奪戦に参戦する様な気配を滲み出させてる様な気配なのですが。

素直ちゃんの言う通り『奈緒グリにはエリアスさんが居る』ので、なんでこんな事に成っているのでしょうか?


次回はその辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る