音は「吸うもの」だから、ほしい音には甘さがあるという感覚、ものすごくすんなり腑に落ちますね。
お互いに本当に吸いたい音を知ってるはずなのに、敢えて言わない。
二人が「音を吸わない時代」に生まれていたのなら、案外簡単に口にしていたのかもしれないし、あるいは初めから関係を結ばなかったかもしれない。
「音を吸う時代」だからこそ、密やかに繋がり続けている関係性なのですね。
ナナシマイさんにしか描けない感性のお話だと思います。好きです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
わぁぁ、「音を吸う」時代だからこその関係性をこのように汲み取っていただけて、とても嬉しいです!!
言わないし、言えないのですよね。元号が変われば時代も変わる、期間限定のものですから。
それを理解していてもなお求めてしまう甘い音ってなんだろう、と思いつつ、おっしゃるとおりこの時代でなければ結ばれなかったかもしれない関係だったかもしれないと考えれば、欲というのは不思議だなと思うばかりです。
この感性についても、好きといってもらえたことも、嬉しく思います。
あらためて最後までお読みくださりありがとうございました!!
音を吸えるという世界観も二人の空気感も独特な味があって好きですね。地の文の表現も素敵でした。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
現実と幻想の境を曖昧にせず、それでも混在するように書いていたのでほんとうに独特だったかと思いますが、右中さんに好き、素敵と言ってもらえてとても喜んでおります。