二家族のささやかな家族愛、男同士の友情が絡み合って、パニック映画並みの大異変が背景ながらも地に足のついていた印象が残りました。
小松左京「日本沈没」でも他国に移住したり、大陸を列車で彷徨っているような描写がありましたが、こちらは妻子のみ、選べる中では最上のかたちで出立させるという選択。
生き残りにかける浅ましさの中にも、今まで大切にしてきたものを護ろうとするヒューマン・ドラマでもありました。

とても面白かったです！
短編として綺麗にまとまっているようにも思えますし、長編の第一章のようにも思えました（というかこの先が読んでみたいです）。

久しぶりに地に足を着いたSFを読みました。
面白かったです(^^)

宇宙船で脱出する、というのは、よくありますが、
海上で船舶移住というアイデアが、新鮮でした。

そして、無理やりに解決策や打開策を持ってくるのではなく、
危機に直面して、それに立ち向かう姿を、描いていることが、
素晴らしいと思いました。

面白かったです。
地球の自転については潮汐摩擦で既に遅くなっているので、といっても数区億年単位ですが、当然その頃には私たちは生きていませんし、人類が滅亡している可能性大なのですが、とても現実味のあるSFストーリーでした。

ちゃんと男親二人が家族を守って残る、という結末も素晴らしいですね。

もし今まさにこういったことが起こったら、世界中混乱どころかそれこそ破滅まっしぐらかもしれませんね。

久々にちゃんとしたＳＦ読んだ気分になりました。
地球の自転が止まるとどうなるかという説明もすんなり入ってきましたし、それによって起こる主人公の身の回りのことも、すごく良かったです。
一番はやっぱり、二家族で分け合い、夫が残るという決断の部分！
どうしても現象が先立って、人間ドラマが置き去りにされがちなＳＦ映画とか見てきましたが、こちらは違いました。
うまく混ざり合っていた感じがして、よりリアリティがあった気がします。
こういう大きな現象だと解決策が難しい気もしますが、船というのはなるほどと思いました。
ちなみに、私は読んでいて無理めな地下都市しか思いつきませんでした。
久しぶりにＳＦでワクワクさせてもらいました。

面白かったです。
昔読んでいた、ハヤカワ文庫SFの空気がよみがえりました。
良い物語をありがとうございました。