最終回 正義を歪めて悪と成り、悪を依って正義と成す

「そんな…こんな事が」

章万羅星が愕然としたのは以前に逃走を許した南米のマフィアのボスとその部下達が可変高速機動隊のメンバーに依って射殺される映像が何処かで公開された。

「この件の事も遭って同時に公開されたメンバーの確保が終わるまでの間は可変高速機動隊の出撃は禁止と成ります」

副代表はその様に述べた、

活動の自粛からその翌日

「おいよ、見ろコレを」

メンバーの1人が今日の新聞にはテロリスト達の乗るAFを軍のAFで撃退した記事だが、

AF同士の戦闘の余波でタワーマンション数棟が瓦礫の山と成った。

「し、か、も、『テロ達がタワーマンションを破壊した』とされてるけども。本当は違う見たい何だよね〜」

そう言うとスマホの動画には軍のAF、VW-2JとテロリストのRX-4数機の戦闘が映っていた、

VW-2Jのミサイル数発をRX-4はチャフ、フレアをバラ撒きながらも超絶的な技術で回避した、

当たらずに飛んだミサイルは次々と建物に当たってその内数発がタワーマンションに直撃して瓦礫の山と成った。

「…あれ?この動画投稿者は誰です?」

「誰だって本名等明かしたくは無いもの

さ」

「更にはコレも」

タワーマンションの動画とは別の動画が映っていて題名は『可変高速機動隊迷場面集』と表情されてた、

ガードレールの螺子に引っ掛けたて三角形の穴を空けた可変高速機動隊の車、

土砂崩れに遭い生き埋めに成ったM-42、

刹那に放った銃弾で運転席の窓が一瞬で赤く染まったM-42中間形態、

ヤケに成った中国製AFティエレンで拾った鉄骨でM-42のコックピット串刺し。

「コレってPV製作のさい没に成った奴じゃ?どうやって見つけたんだ?」

「最近何者かにハッキングされただろ?」

「ああ」

「そのハッカー様の犯行何だよ」

「もしかして?」

「そのハッカー様に頼めばヒントが判明するかも知れないっと言う事」

宗方はその動画を製作したハッカーの存在を章万に報告した、

「…確証は無いが他に無いのよね?」

章万は流石にハッカーに協力をするのも引けるが副代表は何やら良からぬ事をしていそうで、

暫くはその事で悩んでいた、

深夜

神倉の個室

3LDK位の広さにベッド1とロッカー1つのみのシンプルな作り、

ベッドで寝てた神倉は気配を感じて眼を開いた、

「だ…」

口にを塞がれた。

「黙ってて!有る所へ何名か行く事にします、貴女もです」

口を塞がれたかのんはその手を退かして言葉を紡いだ、

「…もしかして『バタフライエフェクト』でしょうか?」

可変高速機動隊のメインコンピュータにハッキングを仕掛けたハッカーの名だ、

「そうです。色んな所へアクセスしてカムフラージュしてたが特定は出来た、通報する前に会って確かめたい事があるの?」

「…マフィアのボスが本当に死んだのか?でしょうか?」

「ソレもそうだけども、射殺した人達が本当に存在するのかどうかもよ」

章万羅星を中心として麒麟中隊数名が脱走した、

「其れで宗方、貴方はそのバタフライエフェクトが何処に居るのかを承知で?」

「取り引きしたが逆探知を恐れて…と」

外へ出て数分後、

人気の無い夜の公園

ブランコに座りゆっくり漕ぐフードを目深に被った少女が居た、

章万の前に数名の麒麟中隊のメンバーが包囲してた内の1人。神倉が訪ねた。

「…もももっ…もしかして…あああ貴女があの」

少女は懐からスマートフォンを取り出して操作した、

全員のスマホが鳴った為画面を確認すると。

マフィアのボスが射殺された動画だったのがデジタル加工処理されて、若い男をAK47で射殺した軍服を男達の動画に成ってた。

「コレは?」

章万羅星が困惑するもの無理は無い、

「ソイツは難民としての亡命に失敗して見せしめとして射殺された、正しきは我に有りとして」

少女は声に感情は籠もって無いが其れでも感じる想いを吐いた。

「難民の受け入れ難さを日本並みにしたツケだな」

章万は頭を深々と下げて、

「有難う御座います」

本部のゲート前に来たが電子キーが開かない、

章万のスマホに電話が鳴った。

章万が出ると、

「副代表コレは1体どういう言葉?」

『既にたった今麒麟中隊は解散してコロニー開発も中止、我々プラネタリウム財団は政府の行うSDGsシェアリングに全面的に参加する事を決めました』

「巫山戯ないで!貴方損しか無いそんな事をしてただで済む訳が無いでしょうが!」

『章万羅星、ここでハッキリと言います。悪でしか出来無いのなら悪をもって行うしか無いのです』

通話が切られた、

「『コロニーを開発しない』其れってもしや」

神倉も同様した、

「あ〜つまりはアレだ逃げ道を無くして戦うしか生き残れ無い状況にする為にしなた」

途方に暮れる中、

「お困りの様ですな」

具場郷が突然現れて声を掛けた、

「貴方は?」

具場がスマホで何か操作した、

「ハッキングしてセキュリティロックを外しました」

「…貴方は」

「…試験に不合格して其れから気付けば特殊詐欺犯に成っていました、人を守る為の筈が人を苦しめる事をしてました、でもコレももう終わりにします、この後自首してきます」

そう言って具場郷は闇夜に消えてった、

具場が夜道を歩いていると、

銃弾が具場の頭を撃ち抜いた。

セキュリティロックが外れたお陰でM-42の格納庫に侵入出来た。

M-425番号車にかのんと章万が乗り込んだ、

『麒麟中隊出撃の許可は取って無い、繰り返す出撃の許可…』

通信を切った、

外へ出ると複数のRX-4、フォルクスイェーガー、ティエレンが次々に来た。

ただ動画に投稿しただけでは直ぐ消去されるため証拠映像をテレビ局に運ぼうとした際の時にだ。

M-42、5機が応戦したが元々があくまでも鎮圧を想定してしたため容易では無かった、

3番号車、4番号車が完全に破壊されて、其れでも諦めずに進んだその時。

道路の上に見た事無いAFが姿を見せた、

完全な人型をしていたが其れまでと違うのは背中のは航空機の羽根では無く巨大なバーニアだ、

そのバーニアの噴射炎は最早光りの翼と言える、

見た事無いAFとの戦闘は熾烈だった、3対1の状況下でも関わらず有利に立ち回ってる、

敵AFの機動が今までと違って機械的なものでは無く有機的過ぎる、

其れだけで無く照準の合わせもだ、

その動きに隊長は有る事に気付き大声で叫んだ其れは飛んでも無い内容だった、

「貴様っ!

機体の制御にAIを使ったな!!

条約違反にも程が有るだろう!」

其れが最後の言葉でも有った。

敵AFの両肩側面のビーム砲は1番号機のビームシールド諸共貫通して爆散した、

2番号機の沙我と5番号機のかのんは謎の敵AFをどうにか振り切ろうとしたが無理だった、2番号機は右半身が完全に吹き飛ばされた、沙我はコアビーグルでギリギリ脱出したが沙我の車のフロント部分が敵AFに踏み潰された、

踏み潰された際、沙我は硝子片とハンドルで強打した、

「沙我さん!!!!!…よくも!」

「かのん待ちなさい!」

章万の制止を効かずにM-42、5番号車は、

ショットガンを乱射して接近した、

ショットガンが弾切れを起こすと、躊躇わずに捨てて次に両腕の電磁トンファーで応戦したが、敵AFのレーザーブレードで右腕を破壊されたが左腕でコアビーグルの屋根を引き剥がして沙我を助けた後、かのんもコアビーグルで脱出した、

怪我した沙我は後部座席で有る病院へ行く様にと言って来た為其処へ向かった、

病院

そこまで大きくは無いがその医師は沙我とは昔からの知り合いの様だ、

病室

右半身を包帯でぐるぐる巻きが痛々しい、

医師が怪我の容態を述べてる最中、

沙我は左腕で医師の襟元を掴みやっと出せそうな声で、

「あの時預けた奴は何処に在る?」

「無理よ貴女はそんな怪我では!」

「…誰も…俺の事」

沙我は完全に力が抜けたかの様にベッドに倒れ込んだ、

倉庫

倉庫に隠された機体をかのんがテスト起動した、

「…直ぐに動ける様に成ってる」

オレンジに白、黒の差し色のM-42の反応に驚いた、

「一寸待って下さい!試作機の『ウルフキラー』何てどうやって持ちこめたんです?」

「色々有るのさ、色々」

「…まさか廃棄は嘘?」

「…」

「かのん?」

「やるしか無いかもしれません」

「貴女は何を言って?」

「沙我さんは万が一を想定していた筈です」

「本当に止める気が無いな」

医師がそう述べた、

「ただ1つ問題が」

「何だ?」

「『ガンナー』が設定されててもう一人居ないと」

章万が決意ももって、

「私がやります」

止める者は居なかった、

2人が倉庫を後にした、

その後病院に警察がなだれ込んだが沙我と医師の2人しか居ない。

高速道路では閉鎖されて追い込まれる危険が有る為、

一般道を使った、

朝日が登り初めた時、逆光を背にあのAFが姿を見せた、

赤と黒の2色のツートンカラー、

赤く光るカメラアイ、

光りの翼にも似た噴射炎。

ウルフキラーが使用出来るメイン武装は右前腕部外側に装備する2連想砲、

ただ砲と砲の間が広く配置されている、元々はAIを禁止してるルール状、AFは必ず人が乗らないといけない為、当然コックピットが存在する為、其処を狙わない様に間を広げて設計したが、テストの段階でもコックピットに当たる事が判明した、相手も避ける為に色んな動きをして特に左右に反復移動をする為だ。正式採用版ではショットガンが採用される理由でも遭った。

その2連想砲の照準の操作を章万が担当するが中々撃てないし撃っても外れるのだ。

「落ち着いてマニュアル道理にならやれます」

「マニュアル道理って言っても」

運転中、章万が紙のマニュアルを見てはいたが、幾ら頭が良くても覚えるのにも1分1秒が変わるこの状況下ではマスター仕切れて無い。

敵AFの両腕のビームバルカン砲が火を吹いた際かのんはシールドを出そうとしたが、

そのシールドがサブアームと組み合わせるモノが背中にマウントした大型のを両手で手にして、ウルフキラー本体を包む様に青いバリアが展開された、

青いバリアがビームを殆ど反射した、

「今のは?ビームシールドじゃない」

「『BRS』システム!対艦クラスを含む全部のビームを跳ね返して反らして防ぐの!ただし防ぐのはビームのみ!」

相手がビームでは埒が開かないのか、実弾のバルカンも撃って来た。

シールドで防いでいたが、両手で持つ為に武器が使え無い、2連想砲は未使用時はロングボウを2つ折りにする様な感じだ、

絶えずに放つ攻撃に対してM-42と違い両手が開かない為、反撃する為に腕を相手に向けられない、

だがかのんは相手の攻撃を左右に移動しながら耐えようとした、

敵AFが各部に付けられた8箇所のミサイル数発を撃った後、接近戦を仕掛けた、

相手とは互いがハッキリ見えるまでの距離に入った瞬間、

ウルフキラーはシールドをその場に置く様に投げ捨てて横にスライド移動したが。

シールドが真っ二つに成り2本角にツインアイの頭部が跡形も無く吹き飛ばされた、

ウルフキラーのコックピットのメインモニターが真っ暗に成った、

章万は一瞬怯えたが、かのんは冷静に、

「メイン破損、カバー開閉」

眼前に敵AFが居た、

「今です!」

羅星が目を瞑って助手席に有るガンナー用スティックの引き金を引いた、

ウルフキラーの右腕の2連想砲から実弾とレーザーを交互に発射してきた、

幾ら相手が高速で動いても超死近距離からは回避は難しく対処等も。

死近距離で撃たれた敵AFは真ん中を避けて次々と火花と爆風に遭い立て膝付く用に地面に着地した。

敵AFのコックピットハッチが開き誰が乗ったか其処で判明した、

「貴方は…」

アクアリウム財団代表、天物蕃地だ、

「まさかそんな方法でやるとは、いや凄いな君達は」

普通乗用車と違いコアビーグルの天面はフロントガラスから天面を大きく上に上げる様に成ってる。

「貴方は1体何を考えてこんな事を!」

コアビーグルの天面ハッチを開けて万章羅星が怒鳴った。

「何って?色んな所の為にだよ?『金が有れば守って貰えるPMC』と違って市民にも政府にも機嫌を伺いながら立ち回っていたからな」

アクアリウム財団代表は機体を降りてウルフキラーに近寄った、

「その様子じゃあの偽映像の事はもうバレたか?だからどうした?今さら其れを送っても無駄…」

「いいえ貴方の負けよ天物!」

万章がスマートフォンを取り出すと、

同じ内容はラジオにも流れた。

内容はギャングのボスの射殺映像は嘘、

加工された映像なのだ。

ニュースキャスターは次にこの計画に関わったプラネタリウム財団副代表が密かにこの計画に関わっていた事、

福代表は確保差れたのも無理は無かった、

ただ難民の事は言って無い。

「…」

天物が懐から拳銃を取り出して最後の足掻きとして引き金を引こうとしたが、

彼の乗ったAFの腕が突然動き上を上げて下に叩いた、

その先の手には天物蕃地が居た。

避ける言葉が出来ずに潰された。

因みにギャングのボスはどうしたか?

九州から沖縄の間の海域に沈んだAFが発見されて其処でギャングのボスの遺体が発見された、

其れから暫くしての1月1日

朝焼けの空の下、高速道路に1台の車が走ってる。その車のカーラジオから流れるニュース番組のキャスターは少々無機質な声でニュースの原稿を読み上げてた、

『プラネタリウム財団副代表とアクアリウム財団代表に依る、

詐欺事件の後。

アクアリウム財団の吸収合併後、

各国政府の行う再テラフォーミングとは別に地球周辺の宇宙再開発を継続すると同代表章万羅星は発表、

その再開発に難民を受け入れると同代表は発表、

官民合同の組織。

『月封鎖警備機構』の結成を発表。

続いてのニュースです。

宇宙再開発の進捗状況に寄りますと月を含む地球の衛星軌道上に12の地点に複数のスペースコロニーの建設も順次完了がなされ。

12と新規に建設が開始される13地点目のスペースハビタットの名称の一般公募ですが、厳正なる審査の結果。横道12星座から採用する事が決定しました、後。新規に開始される13番目は『オヒュクス』となるそうです』

「…かのん貴女はこれから何処に向かうの?」

「実家です、章万様は中々休んで居ないそうです、皆がその為に休日を入れるのは?『問題は決まった際に誰がどんな風にするか?の話し』が有って挨拶の際に紹介をしようかと」

「そうでしたか…」

章万のスマホが成って手に取った、

「…渡しです…変わって…はい章万で御座いますが…はい」

「何があったのですか?」

「各地方自治体が『成人式』の日に警備の依頼が来まして」

「なら引き受けましょう、可変高速機動隊はPMCですし」

「…ええ」

あの事件の後もAFの配備や研究開発が続けられた、

日本では『91式装甲戦闘攻撃機』

アメリカでは『VW-22』等がロールアウトした、

嘗て存在した地球防衛軍が保有した『AF-06 ソルド』の設計図を含む総てが破棄されたが其れでも続けた結果ソルドに匹敵する性能のAFが次々と完成して実戦配備してきたのだ。

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