アルファ、ベータ、オメガ

可変高速機動隊が編成されてまだ数日しか経って無い時の事、

『麒麟中隊応答願います、麒麟中隊応答願います』

「ははははっ!はいっ!なんでしょう?」

『南西から2kmにAFの反応有り』

「そそっそんな沿岸部じゃないですか?」

『沿岸部から北西に200mに牽引車と装備を輸送している。合流して』

「りょ…了解です!」

M-42はコックピットを兼ねた専用の自動車に変形用ユニットを兼ねたコンテナの構成だが、

自動車は緊急脱出装置として車体底部からバーニアで短時間だが空中には浮く事も可能、

その牽引車はバッテリー稼動の自動車、コアビーグルの装備でも有りM-42のパーツの1つでも有るコンテナの運搬を想定していて大体は合流してから牽引車からコンテナを切り離してコアビーグルが接続、

M-42と成る。

沿岸部

水平線の彼方から小さく光ったかと想えば、

垂直の板を2枚下に垂らした飛行機が姿を見せた、

かのんは緊張を含んだ声を出して、

「あああっAFアームドフォーミュラのききっ基地施設外のううう運用は防衛庁並びにぐぐぐ軍関係機関のきき許可が必要です、ただただ直ちに所属と作戦の詳細を述べよ」

『おめえよお、もう少し練習とか出来無いのか?』

無線で僚機に言われた、

麒麟中隊のメンバーの中でも強面の男性のだ、

退いてろとばかりにM-42かのん機の前に出て変形して警告した、

AFアームドフォーミュラの基地施設外の運用は防衛庁並び並びに軍関係機関の許可が必要です、直ちに所属と作戦の詳細を述べよ』

向こうは先手必勝ばりに攻撃されて、

シールドで防げたが其れでも被害は出た、

どうにか4番機は無事なトレーラーからアンカーキャノンを取り出して発射したが外れた、

外れた後1番上の砲身が外れて、リボルバーの様に回転して再発射が可能に成った。

必死に応戦したが、

2機のAFは海に墜落、

乗ってたテロパイロット死亡した。

後日

「あ〜この店閉店に成ってたんだ」

かのんが昨日見つけた店を麒麟中隊のメンバー達に案内したが、

「前にも来てたけど全然客が入って来なかったしな」

4番機のドライバーはそう愚痴った。

「1週間前に良く『置き土産爆弾』に気づきましよね」

1番機のドライバー、野沢春樹は麒麟中隊隊長でも有ったりする、

「ああ、まあな」

1週間前

ドイツ製『ヤークトイェーガー』簡易量産機『フォルクスイェーガー』と交戦した時、

5番機のかのんは及び腰の中。

2番機のドライバー、

武藤沙我はオペレーターに許可も取らずに変形をして低空飛行したフォルクスイェーガーに対して接近戦を仕掛け様としたが、

フォルクスイェーガーから金属片がばら撒かれたと想ったが、

『置き土産だ撃ち落とせ!』

そう隊長が指示を出した、

M-42数機のショットガンで大部分が撃ち落とせた、

その後

フォルクスイェーガーはどうなったかと言うと、

ヤークトイェーガーと違いフォルクスイェーガーはメインノズルが1つしか無い為、墜落した、

地面に墜落したフォルクスイェーガーのコックピットの中で銃声が聞こえた。

テロパイロットは自ら頭を撃ち抜き死亡した。

あの時言った『置き土産』とは?

新第一次世界大戦時この装備を採用に踏み切ったのはドイツで、チャフと違い戦車に近づくと『Sマイン』に近いが、問題の置き土産は内蔵した磁石と粘着テープを合わせて敵機に引っ付いた後、

直ぐに起爆せず時間を置いて爆破。

元々は対AF用として開発したらしくて当時は其れなりに効果を発揮したのだ。

だが新第二次世界大戦では、

AIが破損した部分を捨てて無事だった部品同士で連結し合っていた為余り効果は期待出来なかった。

幸い全部撃ち落とせたので被害は少なて済んだ、

「ま…そうなります」

数人の前に見知らぬ男性が声をかけた、

「…」

「お久しぶりです野沢教官殿、いえ今は可変高速機動隊でしたな?」

「い…1体貴方は?」

神倉はその男性に詰め寄ろうとしたが。

「何…昔は警察学校での教官と生徒でしたがね、顔の傷はその時に付けられたものでしたが」

「…其れで貴方は今は?」

「あの店は金に困って闇金に手を出してご覧の有り様でしたな」

そう言って去って言った。

その後彼の言った事は本当立った、

指定された演習区画で拳銃での射撃演習、

標的の的は初級から上級まで有り、

上級のクリアが必須らしく。

彼、具場郷は中級の試験に参加した際、

その時の教官野沢春樹は何を思ったのか、具場の近くの的を撃ってしまいその時に怪我したと言う事。

可変高速機動隊本部のパソコンの1端末、

武藤沙我は何かを調べてた、

「…あの何を?」

沙我が何かを見つけた、

「かのん君、ここと同じ的はウチにも有ったな?」

「え?えええっと?…確か訓練時に有った様な…」

「ならコレを探せ!」

可変高速機動隊本部の玄関前

具場が辺りを気にせずに通ろうとし時、

武藤が的を見せて彼の足元に投げた。

身構えて怯えた表情をしていた、

其れだけ彼には深いトラウマが刻まれたのだろう、

「安心しろ電源も弾も入って無い、あの時貴方が撃った的は一度撃つと時間差でペイント弾が飛ぶ『リアクション機能』が組み込まれたんだ、此等は良く似てるから間違える事も度々ある。対策としては教官に『止めの一撃を忘れるな』や『被疑者が倒れても油断するな』等言われて無かったか?過去に警察官が逃げる被疑者を拳銃で発泡、被疑者が倒れた際死亡したと思ったが頭を掠っただけで実際は死んで無かった、不用意に近づいた警察官は其れで被害が出てしまう。リアクション機能はその教訓から出来たモノだ」

「…」

具場はその場で闇に消える様に走って逃げた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る