伽藍の悪魔/全20話
第77話 伽藍の悪魔 1
「え……?」
これがここまでの文章を書き終えた私の口から初めに出た言葉だったと思う。何故なら「伽藍胴殺人事件side鷹臣」の章が、「佐伯鷹臣1」以外文字化けのように見えたのだ。しっかりと書いた記憶はある。あるのだが……
内容を思い出そうとすると、記憶に
試しに他の章を見てみるが、「はじめに」から「伽藍胴殺人事件side鷹臣/佐伯鷹臣1」までは問題なく読める。何が起きたのか分からずに困惑していると、ぞくり──と、悪寒が走る。暑くはないはずなのだが、体から汗が吹き出し、言いようのない不安で体が硬直する。そんな私の耳元で、笑い声と共に
ねぇ分かった……? ね? 約束……ね? したよ……ね? ね? 分からない? 分からないの? なら……
ひたり──と、私の首筋を絞めるように、
映っているのだ。
あいつが。
日が落ちて暗くなったせいで室内の光景が窓に反射し……
あいつの姿がはっきりと映っている。
それはじっとりと湿った視線で私を見てくる
黒く長い髪はざわざわと揺らめき、
反射した窓越しに目が合った。
「あ゙ぁ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙っ!!」
目が合うと同時、私が叫んで身を捩ると、
ベッドの上に視線を移すと、
だがその悍ましい雰囲気とは対照的に、可愛らしい白い花柄のワンピースがふわふわと揺れる。
私はそのワンピースに見覚えがあった。いったいどこでだろうかと記憶を探るが、思い出せない。だが
と、考えを巡らせるが、やはり記憶に
約束……ね? したよ……ね? 約束……ね? 大事……ね? 私は……
私は……
……だぁれ?
と、
私には約束した記憶などないのだが、
つまり私は、目の前の
その言葉通りならば、「中not悪魔の日記や
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