第332話
地元に戻り合同結婚式の様な披露宴を執り行う事となっている。
羽(丸目羽長)とお猿さんの娘・恵ちゃん、春(丸目春長)とセドナちゃん、利(丸目利長)とお香の3組の合同となる。
式の用意は残った者たちにお願いしており、仲人的に式を仕切るのは長門守にお弓ちゃんの藤林夫婦にお願いしたが、長門守が嬉し泣きした。
いや、まさか泣かれると思わなかったが、主の息子たちの婚儀の仕切りは誉らしい。
竜様はそちらの式にも参加すると言う事で、俺たちと行動を共にしている。
そして、切原野での式には九州の諸大名や中国・四国地方からも参加者があり、恐らくは京と同じく豪華メンバーが揃うだろう。
そうこうしている間に九州に戻り、式当日になった。
「「本日はおめでとうございます」」
「おお!よう来た!!今日は良い酒に美味い肴も用意しているので楽しんで行ってくれ」
挨拶して来たのは弥七(立花宗茂)で奥さんの
二人とも親元を離れ俺に預けられたことがあり、息子たちとも交流があるし、
さて、他にも錚々たるメンバーが揃った。
島津家から現当主の又四郎殿(島津義弘)と
隆さんは毛利家の名代も兼ねている。
それから、四国から市松(福島正則)、彦(蜂須賀家政)、孫六(加藤嘉明)、土佐侍従殿(長宗我部元親)等が来てくれた。
後、高山殿(高山右近)を弥九朗(小西行長)が連れて来た。
殆どの者が息子たちのというより、俺の付き合いのある者たちとなる。
息子たちも面識あるのでまぁ家の繋がりとして来てくれた部分もあるが、名代ではなく本人たちがこんなに多く来るとは思わなかった。
息子の知人として来た人物もいる。
隆さんの異母弟で養子となった小早川
何でも九州征伐の後、筑後久留米を拝領して大名となった人物である。
あれ?隆さんの養子と言えば秀秋君じゃないのか?とか一瞬思ったが、まだこの頃は養子では無いようだ。
他にも長宗我部盛親という人物も息子の知人のようである。
土佐侍従殿の四男で、彼に家督を譲るらしい。
九州征伐の折、長男で嫡男だった与三郎殿(長宗我部信親)が戦死された為、その四男さんが継ぐ事となったそうなのだが、その四男の右衛門太郎殿(長宗我部盛親)は羽たちとも年齢が近い事から以前から懇意にしていたらしい。
それで、土佐侍従殿と一緒にお祝いに駆け付けてくれたみたいだ。
そして、そんな錚々たるメンバー揃う中、先ずは大平宮(大平神社)へお参りだ。
大平神社は規模や色々な事を加味して最近は大平神宮と呼ばれるようになって来た。
天子様に「神饌」を献上したことから勅許を頂き、「神宮」号を貰っていたが、神社呼びしていた為特に変更などしていなかったのであるが、俺が欧州に向かった位からは「大平宮」
だとか「大平神宮」等と呼ばれ始めたらしい。
新郎新婦を先頭に大平宮にご参拝であるが、この神社の主神は「摩利支天様」である。
主神殿と名付けられた社には「摩利支天様」、その夫の「日天様」、父神の「梵天様」が祀られている。
摩利支天様の子孫に当る利が居るので彼を中心に摩利支天様に結婚報告と夫婦円満等々の祈願を願う。
二度頭を下げ、パンパン!!と拍手し、もう一度頭を下げる。
皆で二礼二拍一礼を行う。
これは古来から神を敬う参拝方法で、二礼は鐘を鳴らす様な意味で神に来た事を告げる。
二拍は拍手を二回することで、拍手には敬い拝む、和合という意味を込めて行うらしい。
打つ時は、右手を少し引き、両手を合わせないで、ずらして打つ。
右手を己、左手を神に擬え、人が神より一歩下がって神を敬い讃える心を表していると聞いた。
最後にもう一度礼をする。
神様に対して、敬う気持ちによって定められた作法とされているが、場所によっては「二礼四拍一礼」とか「二礼八拍一礼」とかのお作法があるらしいが、大平スタンダードは「二礼二拍一礼」だ。
さて、一同で主神の摩利支天様に二礼二拍一礼を終えた瞬間、摩利支天様・日天様・梵天様の三体が光出し、その光で一瞬埋め尽くされた。
「何だ?」「神よ!!」「奇跡じゃ!!」「ありがたや、ありがたや」「何じゃこれは!」「何が起こった!?」
皆が一応に驚きそれぞれがそれぞれの反応を示す。
うん、今夜あたり夢枕に立たれるかもしれないなと思いつつ、神主に捧げ物を増やす様に指示したが、既にお祝いバージョンの捧げ物をしているそうだ。
参拝が終わると館に戻り披露宴開始だ!!
来賓の者たちを驚かせようと今回はサプライズを用意している。
さて、皆が驚く姿を思いつつ、にんまりと微笑みながら促す。
「各々方!今日の目出度き日に特別な物を用意しておるで、楽しんで下され!!」
〇~~~~~~〇
神の関与がまたもや!!
さて、神社の参拝には作法というものがあります。
基本的に神を敬う気持ちが最も重要なので、それを念頭に行動すれば間違いないと思いますが、古来からの作法というものがあります。
その一つが「二礼二拍(拍手)一礼」というものです。
本文中でこのさほうはあらましの説明をしましたので割愛し、他の作法についても考えてみましょう。
実は参拝は家に居る時点から始まっています。
如何言う事?と思うと思いますが、例えばですが、目上の方のお宅に訪問する際を考えてみましょう。
改まって訪問する際は服装は如何されています?
そう、現代の男性だとスーツを着てネクタイを締め、身だしなみを整えてからお伺いすると思います。
神様は偉い方のお宅訪問と同じく、正装で参拝するのが基本マナーとなります。
勿論、旅先などで参拝と言う事もありますので略装でも可ではありますが、基本的には見苦しくない格好を心がけるのが基本中の基本です。
そして、神社では鳥居を潜る事から参拝の本番が始まると心得ましょう!!
鳥居は結界の一つで、鳥居の向こう側は神域とみなされます。
目上の方のお宅に訪問で言えばチャイムを鳴らすに同義です。
チャイム等は無いので一礼して潜るというのが丁寧な潜り方とされています。
柔道・剣道などで道場に入る際に一礼するなどもここから来ていると言われます。
鳥居を潜り参道の歩くのも作法有と言われます。
参道の中央を避けて進むのは敬意の表れの1つと言われ、中央を横切る際には軽く頭を下げて通ったりするのが良いとされます。
実は参道の中央は神の道とされ、神様の通られる場所の為、基本的には空けておくのがマナーで敬意とされていることからそのように行動するのがベストです。
この様に神社参拝にも色々マナーがありますので下記URLを参考にしてみてください!!
「東京都神社庁」の参拝作法のページ
http://www.tokyo-jinjacho.or.jp/sanpai/
因みに、お寺にも参拝作法というものがあります。
「二礼二拍(拍手)一礼」というのは神に対してする行為で、仏様には仏様の作法があり、宗派によっても違いがありますので、知りたければそのお寺の住職さんなどに聞けば教えて来ただけます。
基本は仏様も目上の方の様に敬う気持ちで接するのが基本となりますのでそれは絶対に忘れないようにすることが基本ですが、失礼と言うのは知らなかったから許されることではありませんので、寺社仏閣の参拝の際はその行く所のHPなど見て事前に作法を確認するなどしていれば失礼はしないかもしれませんね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます