第140話
♡8,000オーバーのお礼一話まだでしたし、もう9,000も間近・・・
序に★もフォロワー様の人数も順調に増えているので・・・時間出来て書けましたので、今日は1話多めにUPします!!
時間潰しの糧にどうぞ~
◇~~~~~~◇
博多に戻って来た。
数年ぶりの博多は賑わいが大分戻って来た?
大友と毛利のドンパチが治まり、博多の町は賑わいを取り戻している。
しかし、大友は毛利との手打ちの後、九州に目を向けて、龍蔵寺と争っている。
裏では未だ大友と毛利はやり合っていて、小康状態との噂を聞く。
何故離れた土地の情報に詳しいのかと言うと、藤林家の情報網だ。
弓ちゃんの歩き巫女プロジェクトが始動した。
やはり金の力は大きいね、忍者の隠れ蓑の歩き巫女以外の歩き巫女も傘下に収めていると言う。
その情報を弓ちゃんが大元締めみたいな感じで収集&運用している。
その情報は莉里が受け取り、商人たちとの悪だくみに使っているそうで、この情報を取り扱う商人メンバーはぼろ儲けだ。
情報の有用性を感じたその商人たちは更なる活動資金を提供して歩き巫女情報収集組織は絶賛拡大中とのことだ。
うん、多分、武田の歩き巫女なんかよりとんでもない規模の巨大組織化が行われているんだろうね~何でもお銀は現在、関東支部長的な立場で北条と繋ぎを取っているそうだ。
最近、姿見無いと思ったらそんなところまで行ってたのか・・・驚きだ。
家さん(徳川家康)や北条の
家さんの所は問題無く了承を頂いた。
北条さん所には便宜を図ってもらう為、見返りとして兵糧を少し安く卸したそうだ。
何処からそれを手に入れたか?・・・三好さん家には感謝だね~
安く買い叩いた兵糧米は船便で北条家に運ばれて相場の9割程で買って貰ったそうだけど、5割位で手に入れて、船賃含めた9割で売っても大儲けだったようだぞ。
そして、関東で北条さんがお礼にと便宜を図ってくれた品物を安く購入し堺に持ち帰る。
それを相場よりちょっとだけ安く売る・・・好サイクルで儲けが出る。
そりゃ嬉々として商売に勤しむ筈だよね~
堺に滞在中に次なる戦略を宗さん・天さんと頭を突き合わせて莉里と弓ちゃんが話していたよ・・・
今後は畿内支部のお金が総代として今後は堺の2人とやり取りして色々な情報を宗さんたちに提供することとなっている。
そして、秘かに忍者の元締めたちに連絡を取り忍者の総合扶助組織の様な物を作る様にと長門守に指示している。
便宜上、忍者カルテルとしておこう。
これは歩き巫女とまた違う角度からの情報収集の一環とも言えるが、忍者の保護的な意味合いもある。
どういう事かと言うと、無為に情報を取る為に争うのではなく、情報に値段を付け、一種の取引をする様にしてはどうかと話したら、現在、色々な情報を取り扱っている長門守と弓ちゃんの夫婦は目から鱗だと驚き、一考の余地があると考えた様でどういう風にすればいいかと度々相談を受けた。
簡単に言えば、1つの情報に松竹梅とか上中下みたいに3~5程度のランクを付ける。
そして、情報が欲しければそれに見合った代金を払うか、同じ価値の情報を提供することで争いを減らして情報を得るシステム構築だ。
しかし、偽情報を流す不届き者も出ると思う。
もしも、相手を騙したと判れば、後日、騙した者は報復を受けることとなるだろうが、お互いに必要ない争いで命を散らすのは最終段階と考えれば忍者たちにとって悪い事では無いと思う。
騙し騙されという事もあるだろうが、そこはある程度の妥協も必要だろう。
時間を積み重ねて信用がある程度積み上がれば、相手を騙すことも減るのではないかと考えているし、情報に価値を付ければ需要が生まれる。
需要が生まれれば情報を取って来る者たちの地位が上がるのではないかと考えている。
現状では伊賀と甲賀の一部、服部さんとこ、北条の風魔辺りは協力することに前向きの様だ。
勿論、今までの様に忍者同士での暗闘もあるが、場合によってはこの情報のやり取りで相争うことも減ることになると思う。
そして、風魔小太郎、服部半蔵、百地丹波、等の有名忍者のメンバーが賛同している訳だから他に話を持って行く時にもスムーズだ。
他にも望月、根津、海野、唐沢、津田、等々の多くの名前を聞かされたが・・・知らん・・・
うん!多分は藤林ファミリーが何となくいい感じにしてくれるだろうと勝手に思い意味深に頷いておいた。
「流石、主様」と長門守と弓ちゃんが言うが、何が流石なの?・・・
あ、莉里が溜息を吐いたので俺がよく理解していないことに気が付いたようだ。
真里と同じく俺の心理を読んでない?・・・「何となく」とか何も言っていないのに返事するの止めて・・・
さて、莉里が良い感じにしてくれることを祈ろう。
「長さん、お帰り」
「お~
何と店の陣頭指揮を貞清がしていたので話を聞けば、紹さんは貞清に店を任せ、俺の故郷に入り浸って社の造営に力を入れているそうだ・・・
店に居ないことが多いので、貞清に家督を譲って半隠居状態様な物だと貞清がぼやく・・・
うん、若いが天才貞清に不可能は無いはずだ、頑張れ!!
茂さん(嶋井茂勝)も忙しいようだ。
全力で酒作りに没頭しているそうだが、茂さんともちょくちょく手紙のやり取りをしていた。
焼酎以外にも新しいお酒を産み出すアドバイスをした。
最近は高級ブランド品として焼酎で梅を漬けて黒砂糖を入れた「黒糖梅酒」を完成させた。
これが物凄く高いお酒なのだが飛ぶように売れるそうだ。
俺的には精製が悪い黒砂糖の何というか・・・雑味が気になるが、未来の物と比較するのが根本的に間違いだ。
昭和~令和の時代の製品はこの時代の物に比べ研究の蓄積で何でも洗練されている。
それと比較すること自体が間違いで、これはこれとして味わえば十分美味い。
完成形の物を知る俺の味覚でもこれはこれで美味しいし訳だから、この時代の人間にとっては途方もない程の美味らしい。
だからこそ高値でも売れる!!
美味しいは正義なのだ!!
勿論、漬け込んだ梅も売れる!!
この梅は「甘露梅」と言う名で売っているそうだが・・・何処かで聞いた気がするけど・・・
確かに「漬け込んだ梅も売れるだろう」とは言ったが、それがヒット商品になるとは思わなかったぞ。
他にも、試験的に色々作っているようだ。
「梅以外も漬け込んでお酒になる」と言ったので果実酒が幾つか完成し、日本国内に留まらず海外でも人気で本当に高値で飛ぶように売れるそうだ。
保存性も高いので焼酎に漬け込んだ果実も梅も船乗りにも人気のスィーツだ。
この時代の甘味って少ないんだよね~サンプルで送って貰った梅酒も焼酎梅もその他諸々の酒や果物も、女性陣にも好評で一時スィーツ戦争が勃発しそうになった程だった。
天子様にも献上して、年間に一定量を献上することで皇家御用達の称号を頂き、天子様が琥珀色のこのお酒の色を見て「黄金色の酒とは・・・」と驚かれたことから「黄金酒」と当初言われた。
しかし、「黄金酒は別にあるんだけどな~」的な俺のぼやき、それを聞いた山科様がいらん事上に奏上しやがった。
「主上より「黄金酒」と言う銘を頂いたぞ」
「「黄金酒」?黒糖梅酒は黒糖で黒いから黄金っぽくないし、「黄金酒」と言われる酒は他にあると思うんだよね~」
「「黄金酒」が別にあるじゃと?」
「いや、黄金が入っているから「黄金酒」と言うならそっちかなと・・・」
「黄金が入った酒・・・(ゴクリ)」
そんなやり取りがあったんだよね~
期待した上の者からその酒を造ることを期待されてしまった。
「黄金酒を作る様に」と勅使が来たのには驚いたよ・・・
更に、黒糖梅酒の方は「琥珀梅酒」との名を改めて頂いた。
戦国時代に登録商標があるのかは知らないけど、茂さんは頂いた「琥珀梅酒」と言う名で売り、その名の由来から金と同量の重さで売れると言う・・・胡椒かよ!!
さて、要らんこと言った俺は「黄金酒」を作ることとなった。
このお酒は清酒に金箔を入れただけの物(金箔入り清酒)なんだけど、金箔ってこの時代にあると思ったら意外と一般的には無かったよ・・・
金箔は寺社とかそれ関連の大工さんが使う物だったらしくてそっち方面から入手したよ。
宗さんに「申し訳ないけど、金箔用意して」って言ったら「何に使うの?」と聞かれたから内容説明をした。
他にアイデアあるか聞かれたので、「鎧を金色とかしたら物好きが買うんじゃね?」とか言ったら天さんがそれを聞き付けて本当に作りやがった。
三英傑辺りが買うんじゃないのかな?
前世のドラマかなんかで何人か着ていたの見た気がするしね。
彼らは確か派手好きなのでそういったイメージがあるし・・・(知らんけど)
さて、この金箔入りの清酒はやはり縁起物として流行った。
直ぐに真似されると思うが、堺の方の宗さん・天さん経由の酒蔵さんが俺に協力して色々と便宜を図ってくれて完成したお酒だ。
いや、単純にそこの酒に金箔を入れただけだけどね~
これも天子様がお墨付きを下さり、年間一定量、以下略で「黄金酒」の銘で販売許可が出た。
そして、茂さんがその噂を聞き、超最高級ラインナップとして金箔入りの「黄金琥珀梅酒」を作ったのは言うまでもない。
そのお酒は外国の商人も目を血走らせて購入した。
海を渡り遠くは西洋の王侯貴族もその美味しさに酔いしれて、黄金の国伝説は加速した。
マルコ・ポーロの「東方見聞録」で黄金の国として日本は紹介されていたが、眉唾物と半分思われていたようであるが、このお酒で西洋では本当に黄金の国と思われたかどうかは今の俺には知る由もない。
さて、このお酒は可成りの外貨獲得に貢献したと思う。
これらの金箔入りのお酒は敢えて数量限定としてプレミア感を煽った。
入れ物も特注するようにしてブランドイメージを高めたからなのかどうか知らないが、そうすると益々人気に拍車がかかり、金箔入れるだけで「琥珀梅酒」が4倍の値が付いたというから何が価値を生むかは本当に複雑怪奇だね。
〇~~~~~~〇
140話です!!
何となく目出度いと思ったので金粉入りのお酒の話をぶち込みました!!
ここでのうんちくは梅酒!!
意外と歴史あるお酒で、江戸時代の元禄期(1690年代位)にはあった様で、「
医学本に載る様な物ですから、当初は薬として用いられたのかも?
梅酒は古来より民間では健康に良い酒として親しまれて来たそうですので本当に最初は薬として用いたのかもしれません。
さて、現在の日本には酒税法と言う物があります。
行き成り酒税法?と思うかもしれませんが、これが実に面白い!!
1962年にこの法律は改定され、一定の条件の下、自分で飲むための混和を「製造行為」と見なさないとする例外規定が設けられました。
梅酒で言うと自分で消費するなら作成工程の梅・酒・糖分を
これはアルコール度数が20度未満の酒を使う場合は認められませんでした。
ここで面白い事例があります。
「今〇の料理(N〇K)」と言う番組があります。
2007年に放送されたある回の内容が以前話題になりました。
ちょっとだけ近年なので知っている方も居るかもしれませんが、この時、
味醂ですので度数は20度未満です・・・
更に言えば、使用する酒は蒸留酒でなくてはならないと言う規定がありました。
そう、勿論、味醂は蒸留酒ではありません!!
民放ではなく公共放送を名乗る団体が堂々と密造酒を番組内で作成した訳です。
後日、謝罪放送がなされましたが、梅酒に纏わる放送事故はこの件だけではなく、結構多いようです。
中々に梅酒は業の深いお酒ですね~
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