第124話

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◇~~~~~~◇


決勝はくじ引きから始まる。

3本のくじの先に赤い印がある2本を引いた者同士が最初に戦い、勝った者が残りの者と戦う事となる。

2勝連取した者の勝ちだ。

決勝の試合時間は無制限となるので勝負が着くまで戦う。

くじ引きで俺VS美羽が初戦となった。


「長師匠!本気で行かせて頂きます!!」

「おう!俺も手加減なしじゃ!かかって来い!!」


試合会場でそう話すとそれを聞いた観客がどよめき始める。

同門同士で師と弟子の関係だし手を抜くとでも思っていたのか?

それを聞いた観客たちは「おお!!」と驚きつつ形だけではと言う猜疑の者も居る様であるが、試合開始されるとそのような者も居なくなった。

美羽は試合開始と同時に間合いを詰めて攻撃へと出た。

俺はその攻撃を躱しつつ反撃を行う。

鍔迫り合いとなるが、俺の方が体格が良いので競り勝ったと思った瞬間に一気に力を抜かれバランスを崩しそうになる。

そのスキを突き、美羽が攻撃を仕掛けて来る。

何とかしのぎきったと思った瞬間に太ももに強い衝撃。

どうやらローキックを喰らったようだ。

うん!美羽も中々に強くなったものだ。

スピードでは俺が負けていると思う。

他の部分は俺の方が上だが事スピードに関しては美羽には勝てる気がしない。

美羽の攻撃に翻弄されつつもしのぎ切る。

猛攻であったが流石に永遠に続くことはない。

肩で息をし始めた美羽に対し今度は此方から攻撃だ。

袈裟に斬り付け燕返しを繰り出すが躱された。

更に距離を詰めようとすると横薙ぎを繰り出してきてそれ以上の連撃を許してくれなかった。

しかし、間合いが空いたことで俺は走り加速し飛び袈裟を繰り出す。

美羽は慌てて避けるがバランスを崩す。

すかさず俺は間合いを更に詰めようとした瞬間にカウンターで前蹴りを食らうが、その前蹴りを掴み引き寄せると美羽は更に跳び蹴りを放って来た。

丁度プロレスのシャイニングウイザードの様な技となった。

咄嗟にブロックするがうまく逃げられた。

蹴り技も色々教えたが、これは流石に教えていないから美羽が編み出したのだろう・・・

いや、咄嗟に出た技かもね。

「何じゃあの技は!!」「飛んで蹴ったぞ!!」と会場がどよめく。

まぁ技的にも派手で見栄え良いよね~シャイニングウイザード!!

しかし・・・剣術の試合でシャイニングウイザードが飛び出るとは思わなかったぞ。

後頭部にあの蹴りが決まったら間違いなく負けていたな・・・危ない危ない・・・


「美羽やるな!!今のは咄嗟の技か?」

「はい」

「この大会終わったらさっきの技の名でも考えようか」

「是非!!」


う~ん確か日本語で閃光魔術か・・・武藤さんの考案だったっけ?

流石に魔術は無いな・・・しかし、俺も面白そうな攻撃を思いついたが、スピードスターの美羽には試すには難しそうなので、出来れば次の宗厳さんで試してみよう・・・おっと、まだ美羽との戦いが終わっていないな。

美羽はまだ息が上がっているようで此方を警戒してみている。

さて、では更に体力を削って足を奪うか。

その後は適度に攻撃し美羽の体力を削り難なく勝ちを拾ったが、美羽の今後の課題としては体力向上と更に技を磨いて速攻で相手を倒せるようにしないとね。

勿論、普通の雑兵程度なら美羽たちは問題無く無双するだろうが、剣客や武将でも剣術などに長けた者にはまだまだ時間を要するだろうから、それらの者たちも凌駕する技を磨かないとね!!


「勝者!!丸目四位蔵人!!」


「ワー!!」と歓声が上がり、「惜しかったぞ!!」「次は頑張れー!!」と美羽を応援する声が圧倒的に多い。

まぁ次に俺が負ければまた美羽の出番だしね~・・・あれ?俺が負けて美羽が連勝したら・・・間違えなく俺の伝説じゃなくて美羽伝説になるね・・・おっと、変なフラグは立ててはいけない!!

俺が次も勝って無敗優勝じゃ!!


★~~~~~~★


くじを引き初戦は同門同士の戦いとなった。

手の内は見せないだろうと思うておったが、試合場に入り天子様に礼をした後に四位蔵人様と近衛美羽様が向き合い声を掛け合って驚いた。


「長師匠!本気で行かせて頂きます!!」

「おう!俺も手加減なしじゃ!かかって来い!!」


儂の前で手の内を見せる?

舐めている訳では無いであろうが・・・良いのであろうか?

儂が同じ立場でこのような場で自分が一目置くような弟子に本気でかかって来いと言えるか?

考えても仕方なき事ではあるが、考えてしまう。

形だけであろうと猜疑の目を向ける者たちもいる。

儂はどうじゃ?・・・疑っている?・・・それとも・・・

試合が始まると言葉に偽りなしと分かるほどの激しい打ち合いが繰り広げられた。

四位蔵人様も近衛美羽様も袈裟斬りを意識した独特の構えではあるが、実に理にかなった構えに見えて来る。

早く目まぐるしく攻防が変わる戦いに見入ってしまう。

太刀筋だけに意識していればおくれを取りそうじゃ。

足技なども織り交ぜた攻防が続く。

美羽様の蹴りを四位蔵人様が掴んだ!!

そう思った瞬間に美羽様が飛び跳ねて反対の足が四位蔵人様の顔へと飛んで行く。

四位蔵人様は木刀を持つ方の腕をたたみその蹴りを受けた。

当たり前の様に受けられたが・・・儂はあの蹴りを初見で見切れるか?・・・


「美羽やるな!!今のは咄嗟の技か?」

「はい」

「この大会終わったらさっきの技の名でも考えようか」

「是非!!」


咄嗟の行動であったようだ・・・いや、蹴り技を使う四位蔵人様の事だ、他にも色々として来そうじゃ・・・

激しい攻防ではあったが、上手くいなし体力を削って行った四位蔵人様が勝ちを掴んだ。

次は儂の番じゃが・・・ワクワクとしつつもそら恐ろしくも感じる。

四半刻(30分くらい)の休憩の後に立合うこととなるが長い様で短いこの時間で四位蔵人様の対策を考えねばなるまい・・・


〇~~~~~~〇


同門対決となりました!!

シャイニングウイザードはプロレスラー武藤敬司選手が考案した技で、2001年1月28日、全日本プロレス東京ドーム大会での太陽ケア選手戦で披露したと言われます。

しかし、実は武藤選手のシャイニングウイザード(閃光魔術)は初期段階では正面から膝で相手の顔面をカチ上げにいくフォームだったらしいのですが、対戦相手に大怪我させたり自分の膝を痛めたりする懸念もある技だったようです。

受ける側が鼻骨骨折や頸椎損傷などの過度のダメージを受ける可能性高い技だったという事ですから、実際に相当危険な技ですね。

また、見栄え的にも正面の膝蹴りは見る角度によって地味だったので現在の片膝立ちした相手の脚などを踏み台にして仕掛ける、飛び膝蹴りをシャイニングウイザード(閃光魔術)と呼びますが膝横~膝裏で顔面を捉えるフォームに遷移していき、片膝立ちの相手を踏み台にしての技をシャイニング式、シャイニング系と呼ぶようになり、多くの派生技を生みました。

作中ではシャイニングウイザードと主人公は言いましたが、飛び膝蹴りでは無い為、正確には大日本プロレス所属の伊東竜二選手のドラゴンキッカー又はシャイニング式延髄斬り、シャイニングハイキックと言う様な技になります。

プロレスは格闘技でもありますが、ショービジネスでもありますので相手に大怪我させることや自分が怪我するのはあまり良しとしませんので見栄え等も考えられて変化していきます。

センダイガールズプロレスリング株式会社・現代表取締役社長の里村明衣子選手のスコーピオライジングと言う技がありますが、シャイニング式踵落としとも呼べる技でド派手で格好いい技です!!

プロレスは格闘技でもあるので怪我も仕方ない事ですが、故意に大怪我させないようにしつつド派手でかっこいいスコーピオライジングはシャイニング系の頂点技じゃないかな~と私的には思ってます!!

話は戦国時代の剣豪話なのにプロレスうんちくでした!!

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