第100話


パンパカパーン!!

100話です!!

この作品も3桁の大台に乗りました!!

別作『幼馴染NTRた彼は元召喚勇者です(仮)』のPVが666Kでこの作品のフォロワー数が666と悪魔の数字と言われる数字がそろいました!!とか言おうと思ったらこれ書いてる時には既にそれ以上になっていた件・・・

惜しんでいないよ~いや!すご~く有難い!!多くの方に評価頂き喜んでます!!


◇~~~~~~◇


今回はM:Iのイ〇サンさんバリに潜入を行う。


「主様~♪」

「あの・・・お銀さんや」

「嫌ですわ~お銀とお呼びください!お♪ぎ♪ん~♪」

「お、おう・・・お銀」

「はい、何でしょうか?主様~♪」

「いや、腕に巻き着くのは・・・」

「あら~お嫌でした?」

「いや・・・」

「移動の間だけですよ~♪」


お金もそうだったがお銀もご立派なオーパーツを惜しげも無く使って来よる。

俺は注意するのを諦めて将軍の御所に向い夜の街を歩く。

ある程度の距離まで近づくと、お銀も腕に巻き付いていた体を離した。

少し残念だ・・・あ!すまん!!本音が・・・ポロリはお胸だけで結構です!!

さて、早速侵入を試みるが、特に問題無く侵入出来た・・・M:Iのイ〇サンさんバリの潜入は言い過ぎでした・・・おいおい!流石に将軍様が忍者雇っていないとか・・・金が無さ過ぎないかい!!

将軍なのに警備がざるじゃね?とか思うが、今回は都合が良い。

寝所に潜入すると将軍が女性と一緒に寝ていた。

組体操中でなくて良かったとホッとしながら部屋に忍び込む。

忍び込む際にお銀がぼそりと「睦時中でないのか~フム~残念」とか小声で言っているが・・・俺には聞こえたぞ・・・聞かなかったこととしよう。

部屋に入ると流石は剣豪将軍、此方に気が付いたようだ。


「何奴!」

「あ~どうも丸目蔵人長恵です。将軍様お久しぶりです」

「丸目か・・・我を殺しにでも来たか?」

「いえいえ、そんな面倒な・・・大それたことはしませんよ~」

「面倒と言ったな・・・」

「そんな~気のせいです!」

「・・・まぁよい・・・それでこんな所まで来た用件は何じゃ?」


俺は近衛殿下のお願いで内密にある情報を伝えに来たと告げる。


「上様!!」


そこに夜番の武士が飛び込んで来た。


「お静かに~♪」


気配を消していたお銀がその武士の喉元に短刀を添える。


藤延ふじのぶ静かにせよ!」

「し、しかし・・・」

「今、重要な事を話しておる」


将軍様は一緒に居た女性も静かにするように言ったが、この夜番の者にも「静かに」と言った。

あ~でも・・・これって若しかしてミッション失敗かな?

当初予定では将軍様のみに伝えるのが目的だったが、このまま話せば間違いなく幕臣にも伝わるな~・・・如何しようかと考えていると将軍様が二人を説得に掛かった。


「二人とも聞け!」

「しかし~上様・・・」

「よい!もしこの者が我を殺そうと思えば簡単ぞ」

「そ、そのような!!」

「藤延!声が大きい!控えよ!」

「も、申し訳ございませぬ・・・」


いやいや、将軍様も声大概大きいよ・・・

でも、これだけ騒いでも誰も来ないので本当に将軍の身の回りは笊だよね~とか思っていると、話がまとまった様である。


「それでは丸目よ、続きを話せ」

「え~と・・・」

「他の者に聞かれて不味い事でも言おうとしておるのか?」

「まぁ三好の息の掛かった者に聞かれると不味いですね~」

「ふははははは~ここにはそのような者は居らぬぞ」


将軍様をマジで言っているの?的な目線で見詰めると言い訳を始めた。


「先ず此方の女人は我の愛妾あいしょう小侍従こじじゅうじゃ」

「はあ・・・」

「そして、そっちの者がその兄の進士しんし藤延ふじのぶじゃ」

「はあ・・・」

「この者たちは三好とは全く繋がっていないことは我が保証しよう」


え~~!!・・・マジで言っているのと言いたいが、人とはそんなものだ。

自分が信じた者を信じるから、この二人が裏切り者でないと将軍様が信じているのならそうなのだろう・・・ほら、お銀のため息が聞こえるので俺と同意見なのだろうと思う。

まぁもうこうならば知らんぞ!

俺は将軍様とその愛妾さんとその兄の三人に今後の歴史的な事実を淡々と語って聞かせた。

愛妾さんは顔面蒼白なのだろう、暗くてよく見えないけど、口元を抑えて震えている。

藤延さんは「まさか・・・」「そんな事が・・・」と言っていたが将軍様に最初の方で「今は意見するな」と言われていたのでそこまでで大人しく聞いている。

将軍様はじっと俺の話を聞いていた。


「それはこれから起こる事という事で間違いないか」

「間違いないかと問われれば解りませぬ」

「なに?」

「「天啓」で教えられたことですから」


将軍様以外の二人は驚き慄いた様に声を揃えて「天啓!!」と言ったまま固まっている。

将軍様も驚いているようだが話し始めた。


「噂話には聞いておったが本当なのか?」

「さぁ?」

「「さぁ?」とは何じゃ!」

「頭の中に直接に声で伝えられた内容ですので確認しようにも・・・」

「さ、左様か・・・」

「信じる信じないはお任せしますが、用心?しておいた方がいいのは確かですし、ここが襲われるのであれば三好が手を出し辛い場所へ逃げられるのも手ですね」

「そうじゃの・・・」

「先程も申しましたが、近衛殿下より幾つかお願いされて動いただけですから、将軍様がそれをどう捉えようとどう動こうと後はご自由に」

「あ、相分かった・・・いや、丸目、大儀であった!」


その後はまた静かにその場を立ち去った。

将軍様たちがどうするかはもう知らん!賽は投げられたのだ!!

俺の頼まれたのはこれで全て行ったので後は近衛殿下が徳川ミッションを頑張る番である。


「主様~♪」

「うん?如何した?」

「いえ~素敵でした~♪」


そう言ってお銀はまた俺の腕に体を巻きつけて胸部の重装甲を押し当てて来た。

何と言う弾力!何と言う包容力!!・・・いかんいかん・・・え?スケベだと!ははははは~男の佐賀よ!え?字が違うと?・・・まぁ気にするな!!

山科邸に戻ると俺に巻き付くお銀を見た美羽と真里が少し騒いだが・・・そろそろ二人にプロポーズしないとな~等と考えながら屋敷に入って行った。


★~~~~~~★


「上様・・・」

「藤延、今は他言無用ぞ!小侍従も同じじゃ」

「しかし・・・」


丸目の伝えて来た事は驚きしかない。

御所巻きから討ち入られて最後は我は三好の雑兵により討死・・・

主だった家臣たちも討死か自害・・・

三好の者どもが不満を溜め込んで来たのは雰囲気から察せられた。

しかし、将軍殺しの汚名を被る程のことをするだろうか?

いや、それほどの憎しみが三好にはあるのだろう。

我も三好が憎く三好の再三の凶事に大喜びをしたものだ。

しかし、何故今まで我慢していた三好が将軍弑逆を行おうとする?


「藤延」

「はっ!」

「そう言えば・・・三好長慶を最近見た者は居るか?」

「長慶殿は御病気で伏せっているとのことで使いの者も会えなかったと言っておりました」

「左様か・・・」

「上様は長慶殿の御病気が重いとお考えで?」

「いや、・・・」

「丸目なる者の話から考えますに、長慶殿の指示とは思えませぬ」

「何故そう思う?」


藤延は躊躇いながらもそのまま自分の意見を述べて行く。


「長慶殿は上様を事更に舐めておりました・・・」

「う・・・事実だが言われると腹立たしいな・・・」

「申し訳ございませぬ」


藤延は事実を述べているだけで我もそう思うのでここで恐縮されても困るし続きを聞きたい。


「よい続けよ」

「はい・・・長慶殿が自分に自信があり警戒しつつも舐めていた上様を急に殺そうと考えるかと言う事に何やら違和感を覚えます」

「違和感?」

「はい、丸目殿の話では長慶殿の事が全く出て来ませんでした」

「そうよな~・・・」

「自分で動けぬ程の御病気か・・・あるいは・・・」


頭に「死」と言う文字が浮かんだ。

長慶が動いていないのは間違いないが、果たして長慶がこの世に居ない?いやいや、今は病が重くこの後亡くなる事で不満に思う者どもを止める堰が無くなり・・・

三好長慶と言う大敵が死ぬことへの喜びよりも背に冷たい物が走る思いがした。

丸目曰く、猶予の時はそれほど長くないと言う。

いつ起こるかを知りたいが、何か兵を動かす動きが近い内にあればそれが合図だと思えた。

如何すべきか・・・


〇~~~~~~〇


さて、歴史は動きます!!

進士藤延が登場!!

さて、かの人物は明智光秀なのか?

作者はこの説が無理があるな~とは思っていますが、小説のネタとしては実に良い物だとも思っています。

使うかどうか、それとも・・・

さて、永禄の変では多くの幕臣が義輝と共に亡くなっております。

今回登場した進士藤延もその一人で、その場は逃げれた小侍従局も直ぐに検索の網に掛かり斬首されます。

しかし、助かって生き延びた人物たちも居ます。

一色藤長・細川藤孝などがその一部として知られます。

さて、それは別の機会に置いておき、よくWEBの歴史改変物の小説や漫画等々では足利義輝は剣術だけの無能で朝廷からも疎まれていた様に描かれることの多い人物です。

主人公と敵対することも多々?当作品ではそこまで敵対していませんが、あまり活躍は・・・しない登場人物ですね~

さて、多くの作品で義輝は朝廷と距離を取っていた取りたがっていた等と言った感じで書かれますし、近衛前久は義輝と距離を取る為に諱を返上して晴久と言う前将軍(義輝の父)より貰った諱の「晴」の字を返上して、前嗣さきつぐと名を改めたのでと言う事実から近衛家が将軍家から距離を取ろうとしたと解釈する方も多いようですが、実態は全然そんなことは無いようです。

また、将軍は力が無く各大名家から舐められていた感もよく書かれています。

これは別にそのような形で書かれている作品や書かれた作者様を批判したり責める為に書いている訳ではありません!!

そう言う設定にしても遜色ない程には足利義輝はあまり何もできていないのです。

地位はあるけど金が無く、色々なことが出来ない朝廷と立場はほぼ一緒です。

そう!貧乏が悪いのです!!

しかし、永禄の変が起こった後は実際はどうだったのか?と言うと。

首謀者と言われる三好家、三好三人衆と松永久通を関係各所が非難したり、義輝の事を惜しみます。

有名な所では上杉謙信でしょうか?

当時は義輝の「輝」の字を貰い輝虎と名乗っていたそうで、義輝に対して可成り尊敬の念があった様で、大激怒し、「三好・松永の首をことごとねる」的に神仏に誓いを立てたそうです。

流石は越後の首狩り族族長の上杉謙信ですね~

また、朝倉義景よしかげも「前代未聞じゃ!!」と憤慨したらしいです。

義輝の弟の覚慶かくけい(後の義昭)の幽閉先の奈良を脱出して近江国に移ることになった背景には朝倉義景の画策があったと言われています。

この段階で義景は義輝の家臣であった細川藤孝・米田求政・和田惟政ら脱出に関わった人たちと連絡を取り合っていたとみられているので将軍家を何かに利用する算段だったのかも?

それは今回は置いて起き、他にも直近で三好氏と敵対して戦った畠山家の重臣の安見やすみ宗房むねふさは上杉家の家臣に弔い合戦を一緒にやろうぜと促すほど怒りを表た様です。

朝廷側も正親町おおぎまち天皇は三日間政務を取り止め義輝の冥福を祈り、後に義輝に「従一位左大臣」を追贈しています。

山科言継は『言継卿記』に「言葉がない。前代未聞の儀」と書き残しているとか。

朝廷側にも相当の激震が走ったようです。

中でも三好方によって将軍家に近かった近衛家や久我くが家、高辻たかつじ家も序に討たれるという噂が流れた様で、朝廷側は慌てて直に三好長逸ながやすを参内させて正親町天皇から天盃を下賜されました。

これで騒ぎが収まり、朝廷は事態をひとまずこれで追認する形を取ったようです。

朝廷もこの時期は生き残りを賭けて相当神経を擦り減らしたでしょうね~

また、この時に三好の当主だった三好義重よししげは義輝を討った後に「義継よしつぐ」と改名を行いました。

「義」を通字とする足利将軍家を「継ぐ」という意志の主張とする見方もあるよういですが、本人の意思かどうかも含め特に語っていないようなので解り兼ねます。

義輝の死は民衆たちにも悲しまれたようです。

1567年に追善の為の六斎念仏ろくさいねんぶつ(六斎日と言う仏教の思想に基づく斎日に念仏を唱えともらう送葬の行事)がおこなわれたそうなのですが、7~8万人の群衆が義輝の死を悼んだといいます。

まぁ、言わばお祭り様な物なので人は集まるでしょうが、義輝を追善する為の六斎念仏が行われたのが重要なのです!!

この後の次の将軍を巡ってのごたごたも興味深いのですが、その内話すかも?

こういう風に慕われるという事は色々な物語に無能的に書かれる程には義輝は無能では無かったようですね。

将軍自体の権威が落ちていた中では可成り頑張った人物の様ですが、残念な事に無念の内にお亡くなりとなりました。

重要なので何度も言いますが、無能の様に描いたりしている作品やそう言った設定をしている作者様をディスる為に書いている訳ではありません!!

事実としては権威が落ちた将軍としては足利義輝は意外と頑張った!!と言いたいだけです。

頑張り過ぎて長慶の死後に弑逆されたのは仕方ない事とも言えますね~微妙に有能だから敵対した三好家としては厄介で質が悪かったでしょうしね。

さて、この物語ではどうなって行くか!!

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