第99話

大台100話まだあと一話!!

今回は春麗・お金の方がメインとなる話です!!

今後は、弟子・忍者たちが活躍していくかも?


◇~~~~~~◇


春麗・お金に霜台爺さん宛の手紙を託した。

さて、此方は此方で将軍の寝所に侵入するミッションをこなさないといけない。

将軍様との面識あるのは俺のみなので、俺も行く必要がある。

何故行くのかと言うと、物証を残さない為と言うのがある。

霜台爺さんと同じく手紙で良いじゃないかと思うかもしれないが、俺的に言えば霜台爺さんは信用しているが、将軍様は信用していないと言うのが大きいだろう。

将軍がと言うよりその周りと言った方が正しいか。

下手に物証を残してそれをどのように使われるか考えると嫌な予感しかしない。

まぁ近衛殿下のお願いなので仕方なく行くと言うのが実状だな。

近衛殿下のあんな顔を見ると動かざるをえんだろう。

近衛殿下には色々と世話になっているしな~山科様も特に何か言わなかったけど近衛殿下の事を心配そうに見ながらも俺の方に懇願するような眼差しを向けていたので仕方ないよね~

多分、俺は仲の良い者に甘い!そして、激甘だ!!

断っても問題無いのに懇願されると断れない面がある。

おう!優柔不断と言いたいなら言えばいい。

しかし、何とかを見て動かないのは勇が無いと言うだろ?

さて・・・


「あの~お銀さん?」

「主様~お銀とお呼びくださいな~♪」

「あ~お銀・・・」

「はい、主様~♪」


姿しなを作り俺の腕に抱き着くお銀。

ふくよかなオーパーツが腕に心地良い刺激を与えます・・・


「「女狐!!」」


おっと、美羽と真里がお銀さんに殺気を飛ばしてきます・・・

横に居る俺も当てられて少しブルっちゃいましたけど、秘密秘密。


「お銀、離れてくれるかな?」

「主様のお願いなら仕方ないですね~♪」


そう言ってお銀さんが離れると俺の両サイドに美羽と真里が座ったのであるが、ガードでもするように少しだけ俺の前に座りお銀を警戒する。


「二人とも俺とお銀で将軍様の所に潜入するから今回は・・・」

「う~私も忍術を覚えて・・・」


美羽がそう言うが今回は時間が無いので諦めて貰うしかない。


「今回は時間も無いから次の機会な」


ぽんぽんと頭を軽く撫でるとニヘラ~とした美羽が「次は私とですよ!!」と言う。

「おう!次は一緒に行けるように忍術も覚えないとな」と返事したが次の機会は無いと思うぞ、いや無いと思いたい・・・

俺はお銀と将軍様の寝所に潜入するためのプランを練ることとした。


★~~~~~~★


「宜しくね~」

「よろ~」


今回、初めて主様より依頼された私はウキウキしながら三好の松永の所へと向かう。

一緒にこの可愛らしい女の子が行くことになったのであるが、ジッとこちらを見詰めるので何となく挨拶をしたが言葉使いが面白い。


「何々~?その略した言葉~面白い~♡」

「長師匠が偶に使う・・・」


主様の使われる言葉らしいが、このお弟子さんたちと主様はどんな関係だろうか?

仲が良さそうなのは見ていれば解るし、この春麗と言う女の子を含め4人もの女が主様に好意を寄せているようだ。

そして、皆が「長師匠」と呼ぶことから主様はこの子たちに兵法とか教えているのかもしれない。


「ふ~ん、主様のお弟子さんなんだ~」

「そう!そしてくは・・・」


あら~♡おませさんね~でも私も負けないわよ~♡


「あらあら~♡おませさんね~でも、私も負けないわよ~♡」

「私も負ける気は無いけど、私より先に美羽と真里が先!!」

「あ~優先順位ってこと~♡」

「そう!重要!!」

「うふふふふ~♡恋は早い者勝ちなのよ~♡」


美羽と真里と言うのはあの物凄く綺麗な異国の子たちだろう。

一人は健康的に焼けた肌の様ではあるが、美しい子だ。

もう一人の伴天連の女の子も同じ女の私も見とれてしまいそうな位の美しい子。

でも、負ける気はしない。

私も十人見れば十人が美しいと言うであろう程には美しいと思う。

美貌はくノ一の武器の一つ。

色香で相手を惑わし相手を意のままに操ることこそが至上だ。


「掛かって来やがれ!こっちも負けない!」

「あら~♡お姉さんも負けないわよ~♡」


この子を揶揄うのは凄く楽しい。

今回の主様からのご依頼で仲良くなって色々お話しするのも悪くないな。


「それじゃあ、お互いに敵を知る為に自分の事をお話ししましょう♡」

「望む所!私は奴隷として・・・」


2人はお互いの事を語り合いながら松永久秀の下へと向うのであった。


「何者じゃ!出て来い!!」

「あら~♡見つかっちゃった~♡」

金姉こんねえが気配を一瞬緩めるから~」

「あら~春麗ちゃんごめんね~♡」


春麗ちゃんが可愛らしくて一瞬だけ気配を緩め見つかっちゃった。

もう松永久秀だけなので問題は無いだろうと言う油断あったかもしれない。

いえ、多分、春麗ちゃんが可愛いからいけないのよ!!


「なんじゃい!長の所嬢ちゃんじゃないか」

「霜台様、お久しぶり」

「おう、お前さんたちなら様付け不要ぞ」

「霜台」

「おい、嬢ちゃんや・・・せめて長と同じく爺さんとか付けろや」

「解った・・・」

「それで?何しに来た?」


春麗ちゃんが懐から主様の文を松永久秀に差し出す。

警戒もせずにそれを受け取り中を改め始めた。


「ふ~む・・・出来るかは解らぬが努力しよう」

「霜台爺、お願い」

「ははははは~爺か!まぁよい!儂が動けなければ息子にでも近衛の者を保護するように手配しよう」

「長師匠に伝える」

「頼むな嬢ちゃん」

「嬢ちゃん違う!春麗」

「おう!頼むな春麗」

「分かった」


主様のご依頼は無事に果たせたようで内心はホッとした。

しかし、松永久秀より私に殺気が飛んで来て一瞬の油断を突かれた。


「それで?お前は何者だ?」

「お初にお目に掛かりますわ。私は藤林長門守が一子のお金と申します」

「ほ~藤林の者か・・・何が狙いだ?」


首元に短刀を突き付けられていて回答次第では私はこの世とお別れすることとなるのかもしれない。


「長師匠の手下」


春麗ちゃんが私の事を松永久秀に説明してくれた。


「ほう!藤林から忍びを雇ったか?」


短刀を下ろし聞いて来る。


「雇った違う、一族丸ごと買った!」

「買った?・・・かっかっかっ~長らしいの~」

「師匠は何でも買う!!」

「そうじゃの~春麗も買われたんじゃったな」

「そう!」


雇われたのであるが・・・まぁ今は春麗ちゃんにお任せしましょう。

その後は冷酷で残忍と聞く三好の懐刀である松永久秀とは思えぬほどに春麗ちゃんと楽しく会話をし、半刻ほど話した後に「長に宜しくな」「了!」の言葉を最後に分かれた。

主様の交友関係は如何なっているのであろうか?

山科権大納言の家に居候し、近衛関白の依頼で動く。

そして、三好の重鎮と懇意の仲・・・

服部の叔父様とも仲が良い様で、家の一族を紹介したのは服部の叔父様だと言う。

知れば知るほど面白い!!


〇~~~~~~〇


将軍弑逆が起こるであろう裏で主人公がイチャラブ暗躍します!!

歴史的な大事件も盛り上がって来ますが、主人公の恋模様も盛り上がって行く?予定です。

永禄の変はルイス・フロイスの『日本史』や山科言継の日記である『言継卿記』に記載が結構あるようで、当時の状況的には可成りの確度で解っているようです。

前話で語りましたが、変が起こる前に誰かが将軍の足利義輝にリークしていたことは義輝が前日に逃げ出そうとしたことや、それを止められて幕臣と言い争いがあったことから間違いないようです。

誰がリークしたかと言うのは色々と憶測できますが、現在は闇の中です。

さて、三好側が御所巻した際に義輝に要求した物の一つに義輝が寵愛していた側妾であった小侍従局こじじゅうのつぼね進士しんし晴舎はるいえの娘)殺害を要求したようです。

彼女は混乱に乗じて御所を脱出し身を隠しましたが、三好の探索の結果、捕えられ四条河原で斬首されようです。

ここまで何故この女人殺害に三好がこだわったかはまた別の機会に駄弁ります!!

さて、この進士しんしと言う一族ですが義輝の下で権勢を可成り振るった一族だったようです。

実に面白いのが、この一族の中の一人、進士藤延ふじのぶと言う人物が居ました。

この人物は後に明智光秀と名を変えたとも言われていますが・・・名を戻したなんでしょうね~多分。

信憑性が結構高いと言われますが、その理由としては明智光秀は義輝に仕えていた縁で細川藤孝と仲が良かったようである点。

進士貞連さだつらと言う者が明智家の家中に居ましたが、光秀の実の弟で、進士の家督をこの弟が継いでおりますのでそう言ったことからもそう言われます。

また、小侍従局は光秀の妻である妻木つまき煕子ひろこになり、小侍従局の身籠っていた子供は明智光慶みつよしになったと言う説があります。

あくまでも説で信憑性は低いと思われますが・・・作者もこれは低いかな~と思います。

長良川の戦いで斎藤道三に味方したため、斎藤義龍によって明智城が落とされ、光秀は身重の煕子さんを背負って越前へ逃亡した逸話が残っています。

この煕子さんは出来た奥さんだったようで、光秀が朝倉に仕えていた際に自分の美しい黒髪を売ることで光秀を助けたと言う逸話が残っています。

また、二人の結婚直前に煕子さんは疱瘡ほうそう天然痘てんねんとう)にかかってしまい左頬にその跡が残ってしまったのですが光秀は気にせずに嫁に迎えたと言う話が残っております。

この話が中々の良い話で、病気を患ってしまったので妻木家は妹の芳子よしこさんを嫁に出そうとしたのですが、光秀は「人の容貌は直ぐに変わるが、心の美しさは変わらない」的な事を言い煕子さんを貰い受けたようです。

才色兼備の内面美人の逸話を持つ人物ですし煕子さん自身は顔に跡が残っていても相当の美人だったようで、娘のガラシャがよく似ていたとか何とか。

それに、織田信長に仕えだした後に「明智の妻こそ天下一の美女」と言う噂が立つ程だったようです。

これを聞いた信長は、確かめたくなり後ろから熙子さんを抱きしめ、熙子さんにそれに反撃として扇で打って信長を撃退する事件が起きたそうです。

この事件は可成りの大事件となり資料にも残る程だったようです。

信長が光秀に嫌がらせをするようになったのは、この時の恨みだと考える歴史家もいるほどの大事件だったと言われます。

今なら完全にセクハラか痴漢、婦女暴行で信長がお縄事案ですが、戦国時代ですから・・・

さて、明智光秀も謎多き人物ですが、その奥さんも中々に謎多き美女で逸話に困らない人物だったようです。

序に序に光秀はこの事件を知ると、熙子さんによく似た妹の芳子さんを信長の側室に推挙してたそうです。

そして、信長はこれを受け側室にした様なのですが、信長のお気に入りになったようです。

そう言う事実からもやはり美人姉妹なんでしょうね~他にも色々語らる逸話はありますが、今回はここまで!!

本当は光秀と絡んだ時に書きたかった話ですが、絡むかどうかは解らないのでここにぶち込みました!!

いや!絡めます!!勿論です!!前振りです!!

この作品を読む読者の皆様は勿論の様に「あ~何時もの前振り来た!」と思ってうんちく読んでいるでしょうから言う必要無いでしょうけど、念の為に言っておきました~関係無いうんちく語る時は勿論!全力で主張しますよ!!

次回は将軍の寝所に潜入!!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る