第72話

★300 フォロワー500 オーバーのお礼の1話としてUPUP!!(2024/2/7)

時間つぶしの糧にどうぞ!!


◇~~~~~~◇


俺はMy故郷の熊本県に帰ることとなった。

おっと、今は肥後国の八代郡だったな。

俺、紹さん(お連れの数名)、弟子6人(然も外国人の女の子たち)、宣教師(そのお付きの数名)・・・

端から見ると絶対に変な集団だよね~

すれ違う人々が2度見、3度見してるし・・・まぁそれは既に諦めて旅の空である。


「長さんも故郷久しぶりですから楽しみでしょ?」

「まぁ家族に会うのは楽しみですね~」

「お土産もありますし、喜ばれるでしょうね~」

「そうだと良いです」


一応は横瀬浦から俺の故郷に行く予定にはしていた。

お土産は親父と弟たちには武士のお土産の定番、刀だ。

(※そんな定番や風習はありません)

俺も刀が欲しくて買った序だ。

堺はやはり日本の商業の要だと思える程色々な物が集まる。

俺は堺で技物の刀を手に入れた訳だが、博多に戻れば凄まじい資金が手に入った事で更に色々欲しくなって刀を数本買いあさった・・・

もう気付いたと思うかもしれないが、持ち歩くには多過ぎる刀を買った訳だ。

流石は泡銭あぶくぜに!泡の様に消えて・・・無くならないほどの資金でした!!

まぁそれで弟子も買えた訳だけどね~

親父たちのお土産に丁度良いので今回は持って来た訳だ。

俺はその中の1番のお気に入りの刀を自分の手元に残すこととした。

紹介しよう!我が愛刀「三池典太光世みいけでんたみつよ」だ!!

あの天下五剣の一振り「大典太光世おおでんたみつよ」の兄弟刀と言うべき由来の品らしい。

由来は「大典太光世おおでんたみつよ」と同じく刀作して出来が余りにも良く気に入ったので隠し持っていた典太さんは亡くなる前に弟子に伝えたとか何とか・・・

まぁ昭和まで残っていないので時代を乗り越えられなかったんだろうね~

昭和とかになると色々な事情で刀は減って行ったけど、こんな名刀も戦国時代の今の世ならまだまだこのような刀もゴロゴロと出て来るから運よく手に入った逸品だね~

身幅が広いので折れ難そうで良い刀だ!

おっとマミーにもちゃんとお土産買っているぞ~


「長さん、見えてきましたね~」

「あれ~ぇ~?・・・」


何だか家が立派になっているのだが気のせいか?

よく見ると周辺も俺が居た時よりも立派?になっているような?


「如何しました?」

「いや・・・もっとボロ屋だったような・・・」

「あ~建て替えられたようですよ?」

「建て替え?」


自慢にもならないが親父は貧乏な一国人なんだぞ!何処にそんな金があったんだ?

おかずを一品増やすのすら一苦労したのに・・・

疑問に思っていたことは紹さんが答えをくれた。


「長さんよりの便りで当時の長さんの取り分を一割をお渡ししましたからね~」

「当時?一割?・・・あ!!」


そう、確か以前にそんなお願いをした気がする・・・忘れていたぞ。

かつて知ったる・・・いえ、全然面影無くて帰って来た気が今一しません。


「お~長や!よう帰った!!」

「「「兄上!おかえり!!」」」


父と弟たちがそれぞれに挨拶をしてくる。

一緒にいるマイマザーは何だかワナワナしているが病気か?大丈夫か?


「長が!嫁さん連れて来たーー!!」


え?嫁さん?・・・周りを見回すがそんな者いる?


「な、何と!でかした!!長!!」


親父も大喜びしているが、俺の嫁さん何処よ?

親父と弟たちに喜ばれてもみくちゃにされている間に母が真里の手を握って「長を宜しくね~」とか言っているが・・・


「長、紛らわしいのでちゃんと説明しなさい!!」

「え~?俺が悪いの?」


母の勘違いを何とかしたは良いが、それでも母は「お嫁さんに来ても構いませんよ」と真里に言っている。

まだ日本語がよく解っていない真里はキョトンとしてオロオロしている。

莉里は大体理解しているようで何となくニンマリした様な顔をしている・・・

他の弟子たちも勿論状況を理解していないのでキョトンだ。


「弟子を買った!」

「長・・・弟子は買うものじゃないぞ・・・」


親父の突込みが痛いぞ・・・一応は説明して理解を得た?

それにしても、真里は白人種で完全に異国の者と分かるが我が家の者たちは特段驚くことも無く国際結婚も容認派の様だが戦国時代に何と進んだ考えの家だろうか。

親父にそこら辺を聞けば「兵法馬鹿のお前が跡取りであることを心配しておったからな~」とのこと・・・

何時の時代も親は子に結婚を催促して来る存在のようだ・・・

まぁ元服時に許嫁なども居ないから自分で探さないといけないだろうとは思っていたし、元服して大体直ぐに家を出た俺に許嫁を宛がう暇もなかっただろうから親は親なりに心配してたんだろうね~

莉里が状況を説明したようで弟子たちもそれぞれに状況を理解したようだ。

真里は顔を真っ赤にして俯き、美羽が頬を膨らませている様に見えるが気のせいか?

春麗も莉里が通訳したようで状況を最後に理解したようで驚いている。

何と莉里は春麗と意思疎通が出来ます!!

流石は天才莉里、春麗とは奴隷時代に年の近いことから仲良しで、言葉をそこで覚えたと言う。

マジこの娘凄いんですけど~

まぁそれはいい・・・家に着いてからソワソワとする者が一人。


「丸目さん!ここから聖地は近いのですか?」

「あ~トーレスさん・・・近いですね・・・」

「では、明日にでもそこに連れて行ってください!!」


忘れたかったよ・・・・この人の存在を・・・


〇~~~~~~〇


丸目蔵人長恵が地元に凱旋しました!!

そして、前々からお話していた刀は、「三池典太光世みいけでんたみつよ」になりました!!

何故この刀かと言えば、この刀と言うか天下五剣の大典太光世おおでんたみつよ」には色々と面白要素があったからです!!

先ず本文でも言いましたが、あの天下五剣の一振り「大典太光世おおでんたみつよ」はまたの名を「三池典太光世みいけでんたみつよ」とも呼ばれます。

これは名前をバラバラに分解して説明しましょう!!

「三池」は筑後国三池(現在の福岡県大牟田市)の地名となります。

また、この作刀集団を地名から三池派とも言われました。

「典太」は作者です。

三池典太さんと言う方が作られました。

「光世」はこの作刀集団に代々受け継がれた刀に何処の者が作ったかを表す銘となります。

実を言うと、三池典太光世と言うのはこの作刀集団の初代さんのお名前でもあったようです。

簡単に言うと三池典太光世の名が付く刀はこの初代さんが作った刀を表します。

他の者が作った場合は三池〇〇光世となる訳です。

さて、天下五剣の「大典太光世おおでんたみつよ」は足利将軍家の重宝と言われる三振り刀があるのですがその中の一振りです。

この「大典太光世おおでんたみつよ」は足利尊氏たかうじの愛刀と言われております。

足利義昭→豊臣秀吉→前田利家とこの刀は渡った説と豊臣秀吉→徳川家康→徳川秀忠→前田利常としつね(前田利家の子)の説があります。

前者は前田利家が豪姫ごうひめ(利家の四女)の為に秀吉より贈与された。

後者は秀忠と利常が珠姫たまひめ(秀忠の子で利常の奥さん)の為に貸借したと言う物です。

何故に刀が姫の為に?と思うでしょ。

実はこの刀は病魔退散びょうまたいさんのホーリーソードとしても有名です。

病人の枕元にこの刀を置くと病気が回復し、返すとまた病気するという事があったそうです。

それと切れ味と丈夫さでも有名で、その切れ味を試す為に試し切りをしたそうなんですけど、色々試した中で最後に死体を3段重ねして斬り付けたらしいのですが、2体を両断して3体目の背骨で止まったそうです。

これだけてんこ盛りの来歴・特徴あるのに天下五剣の中で唯一普通の名前なのも中々に面白い刀です!!

他の刀のニックネームは酒呑童子と牛鬼斬ったから(天下五剣中の最強ソード)・夢の中の小鬼を退治したから(この刀もホーリーソードとも呼ばれます)・三日月の様な反りがあるから(天下五剣中で最も美しいと言われる刀)・数珠丸(説明済みですね~)ですからね~そんな中で大典太と言うと言う優れた刀に付ける愛称に制作者名のを付けただけというのがまた普通過ぎていい味出してていいですね~

次回、あのゆるキャラが!!

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