第43話
予定と言う物は立てていても相手によって変わる物だ。
晴信さん訪ねた師匠は少し滞在をという事で甲府に留まることとなりました。
まぁそうなるかな~とか少しは思ってたよ。
しかし、そんな所に尋ね人が来ました。
「某は
「あ~師匠は今、武田様に呼ばれて留守にしておりまして・・・」
そう、師匠は宗治さんをお供に晴信さんに呼ばれて館に行っております。
偉い人の前に行くのを嫌がった俺、豊、宗治さんはお互いに譲り合った。
「ここはやはり古参のお二人が良いと」
「はぁ~?長は噂では結構偉い人に会ってるんだろ?」
「豊よ、慣れているのと今回、師匠のお供するのは違うぞ!!」
「どっちでも良いからはよ行けよ。師匠待っているぞ」
どっちでもいいと言う宗治さんや、それはお前さんでもいいという事やぞ。
3人でお互いに師匠のお供を押し付けあっていると
「お前ら・・・そんなについて来るのが嫌か?・・・誰でもいいから早くしろ!!」
あ~師匠が少し不機嫌です。
早くという事で俺が皆に教えたジャンケンで勝負を決めました!!
1抜け出来た俺はガッポーズ極めていると師匠の視線が痛いです。
最終の敗者はとぼとぼと師匠の後を着いて行きました。
師匠は「本当にこいつらは」と言っておりましたが、ご愛敬ですよ~
と言う事があり訪ねて来た者の応対を残った俺たちで今しているところ。
「左様ですか・・・」
「はい、それで師匠をお待ちされますか?」
「勿論!!」
師匠を待つ間は暇・・・時間があるので鍛錬を行っている。
最近は豊と立ち稽古をしているが、俺はタイ捨流を封印して
まぁ下地はあるしタイ捨流の元になった流派なので大体の動きは同じだけど、違う部分も多々ある。
大きく違うのはやはりタイ捨流の価値観と新陰流の価値観の違いだろう。
新陰流は
まぁ歴史はそんなもので、新陰流の特徴は、「盤上の珠の如く、円転自在に太刀を操り敵を制す」と言われるように自分を中心に円の制空権を設け円運動を利用した合理的な太刀筋で相手の攻撃を裁く事を基本にその動きで相手の態勢が崩れた所を後は好きな様に自由に打つ事を旨とするので自由闊達と言われることもある。
攻撃が自由なのでタイ捨流の様な攻撃特化の剣術が生まれるのだから剣術は奥が深く面白いと言えば面白いのだが、新陰流の基本は「
先の先とは先に自分から仕掛け相手に常にプレッシャーを掛けながら相手より先に攻撃を極めることが主体の戦法となる。
勿論、両方の流派共に何方の戦法もあるが、基本の考え方が違うと大きく違うのである。
基本的には新陰流は守備寄りのニュートラルな流派と言える。
まぁあくまでも俺の感じるところなので違う意見もあると思うぞ~ただし、師匠の好みは後の先なのは間違いないな~銅像で何故に下段に構えてるの?とか思ってたけど納得である。
その師匠に長く教えを乞うている豊も後の先を基軸としているので俺に指導してくれている訳だ。
代わりに俺も色々教えることとなっているが、既に燕返しを彼は覚えたよ。
この世界線では燕返しは巌流さんの秘剣では無くなってしまうだろうね~巌流小次郎さんまた頑張って違う秘剣考えてくれ!!
「う~ん、長は新陰流の動き自体は問題無いように感じるけど、後の先がまだ慣れていない感じするな~」
「まぁ豊の言い分は解るがまだ新陰流に慣れてないからな~これからこれから」
「よし、じゃあ儂が打ち込むからよいか?」
「おう!いっちょ来い!!」
俺たちの稽古をジーっと見つめる奥平さん。
何でさん付け?と思うだろ、だってさ~多分10歳位年上だよ~
え?年上関係なく何時もは気易いだろうって?
失礼な!!俺もちゃんと初見の相手には余程のことが無ければ失礼しないぞ!!
前回TPO教えてやったろ?説明する位だから俺は知っているぞ~
知っているからTPOを使うかは別だって?・・・さて、稽古稽古!!
立ち稽古しているんだけどさ~
しかし、あんなにジーと見られると気が散る。
「あの・・・」
「どうぞ、お構いなく」
師匠!早く帰ってきて~!!
「長、打ち込むぞ?」
「お前は気にならないの?」
「え?何が?」
豊はどうやら気にしないようだが俺が気にかかって集中出来ん・・・
★~~~~~~★
はい、前回の答え書きますね~
1つは三河から訪ねて来た人物:
将来の
奥山流、または
家康から公の字を賜ったり、家康から御朱印を賜り御台所御守役に就きます。
家康から重用された剣豪となります。
2つ目の戦国時代の最強弟四天王の残り3人は羽柴秀長、島津義弘、小早川隆景ではないでしょうか?
人によりまた違うと思いますが、作者は武田信繁を合わせたこの4人が戦国最強弟四天王だと思います。
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