第34話
牢屋より出ることが出来ました!
出してくれたのは北条三郎
おお!みんな知っているか?俺のお仲間!ゲームでのパラメーターが偏っている武将として有名な北条
この人物は北条の領地通るなら会ってみたかった人物の1人なんだよね~
なんとこの人、あの有名な北条
後北条氏の5代に仕えたと言う後北条家の生きたシーラカンス・・・違った、重鎮。
ゲームでは文官よりで武力がゴミと言う武将なんだけど、実際は関東最強武将じゃないのかな?と思う位の人物。
文化面で言えば僧侶だけあって中々の文化人。
『幻庵覚書』って礼儀作法を書いた物が有名かな~
そして、物作りの名人で、彼の作って物は名品となった程の人物。
特に馬の鞍と尺八は相当の物で、尺八は「幻庵切の尺八」と言われ江戸時代の初期は大名などの富裕層がこぞって買い求めたらしい。
庭作りも才能があり幻庵流と呼ばれるほどで、学ぶ者が多かったようだ。
和歌や連歌も中々のもので注釈したり、歌会を催していたそうだ。
しかし中々の面白い人物で、囲碁が大好きではあるが打つことに集中し過ぎるとコミカルな独り言を囁くと言う中々のお茶目さんでもある。
武の方も弓の名手で無双とまで言われたそうだ。
馬術も相当なもので馬に乗っての弓ですら殆ど外さないと言うチート武将。
軍師としても有名で、あの有名な後北条氏の躍進となった川越城の戦いでは一軍を率いた。
あまりの才能の多さで箱根の金剛王院の僧の先生となり
(京都にも金剛王院と言うお寺がありますが京都の方は
そして、北条家内でも勿論評価が高く、所領は北条氏の中で最大で、直臣に与えていた所領の約1割をこの1人の人物が持っており、2位の者の約2倍の所領持ちだったと言うのだから驚きである。
ふ~語った語った!余は満足じゃ!!
「丸目殿・・・誠に申し訳なかった!!」
「あ~大丈夫です。敵方の所に行くと言えば普通は捕まえますよね」
「そうだな・・・」
「某を捕まえた者も自分の職務を全うしただけ、咎め立てなどしないでください」
「良いのかな?」
「勿の論です!!」
「非常に助かる・・・」
宗哲さんと話して何も無かったことにすることとした。
流石に山科様の頼みを無下にしたとか北条氏もバツが悪いよね~
俺も捕まったとか恥ずかしいわ~
てことで、何も無かった!!
「蔵人佐殿、何でしょうか?」
「実はお願いがあるのじゃが?」
「私に出来ることですか?」
う~ん、師匠と敵対しているとは言え、無下に出来るほど今の北条は小さい勢力ではないし、内容次第?
「問題ない!人に会うて貰うだけじゃ!!」
「あ~それなら・・・ちなみに~誰にです?」
「おお!儂の甥に会って欲しい」
「え~と・・・甥御さんと言うと?」
「ああ、名を北条
「え~と・・・お断りします!!」
言っとくぞ!!「だが断る!!」言いたかった訳じゃないからな~え?絶対嘘だって?はははは~理由は本当にある!!
「なななな・・・何故じゃ!!」
「いや~何か嫌な予感がしまして・・・」
北条家のトップと会う!まぁ会ってみたい人物ではあるよ?でもトップと会うという事は、他の人たちも居るよね?問題はそこ!人が多ければ考えはそれぞれ、敵方に行こうと考えている者に対して良い感情は持たないだろうから波風立つぞ・・・今川さんところは例外!あそこはたまたま義元が興味本位で声掛けただけで個人として会ったけど・・・今回は居るよね~多分、厄介な家臣さんたちが・・・
★~~~~~~★
丸目蔵人佐長恵、実に楽しい人物であった。
某を訪ねて来た者がいると聞き用向きを聞けば、我が家臣たちが三河の通行の際に襲撃を掛けて来たので撃退したが、3人程を斬り殺してしまったと言う。
なんだそれは!と驚くが事情から考えてもその襲撃を掛けて来た者共が悪い様に感じるが、先ずは状況や事情を聴く事とした。
聞けば、堺で長さんが石山の顕如上人との問答勝負で勝ったことで浄土真宗の一部では「天魔」と言われ嫌われていると言う。
そして、三河は浄土真宗の者が多き場所で家臣にも多くの者が浄土の教えを信じる者共が多い。
どうやら石山より人相書きのような物が回っており、長さんはそれで狙われたようだと話す。
事実であろう。
今はまだ問題は無いが今川家に対して不平を溜め込んでいる者も多く加賀のようなことになれば三河は今川家により蹂躙されるであろう。
そうなれば私の力は更に弱まることとなる。
細い糸の様な物の上に乗り綱渡りをしているような危うき状態なのだが、それも解らぬ馬鹿共がおり色々と波風を立てようとする者が多い。
某が瀬名姫と婚姻をして今川一門となったことで義元様は大目に見てくださっておるが、何時如何なるかは解らない現状だ。
私怨の様なもので顕如は個人を付け狙うとは坊主の風上に置けぬがそれに従う馬鹿もおり、その馬鹿が我が家臣の一部とは・・・
早速、この件は叱責の文を国元へと送った。
それにしても、長さんはここにいる家臣と私以上に仲良くなったのが悔しい。
鍋之介などは特に仲良くなったようだ。
「東海一の武将となる」と言った鍋之介に「小さい小さい、そんな小さい目標を今から持つなど底が見えるぞ」と言われ悔しそうに「ならば、日ノ本一になってやろうぞ!!」と言っておったが「おお、それは良い!目指すならそれ位言わねばな」と言う長さん。
「長さんは何を目指すのだ?俺にそんなこと言う位なのだから大きい目標があるんだろ?」と煽っておったが、「世界一の剣豪・・・剣士?」と言っておった。
世界・・・今は亡き我が師よりその存在は聞いたが、某は三河一部ですら持て余すので世界など考えても仕方ないと思うたが・・・鍋之介の目標すら小さいとは・・・自分に言われたようで恥ずかしゅうなった。
少なくとも目標は日ノ本一か・・・
某にはまだまだ考えられぬが一歩一歩歩むが如く目標を立ててそれを達成していこう。
某は長さんや鍋之介の様に最初から大きいことは言えぬ、先ずは三河の国を某が収められるように努力しようぞ!!
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