第24話
高野山の真言宗、石山本願寺と来たら次は天台宗の延暦寺かな?
流石に焼き討ちは信長じゃ~無いんだから無理だぞ。
まぁ毒と皿食ったし机も食っちゃうぞ~と待ち構えておりましたがもう流石に来ませんでした。
延暦寺は信長君にちゃんと残しておきました!!
本願寺派はあの後立場を大分無くしてしまい、他の派閥に吸収されるんじゃないかな?
三好長慶大喜びだな~多分。
それに、信長の統一早まるかも?
だってさ~本願寺と信長は10年も戦ったらしいよ~凄いよね~
そうこうしていると原因を作った霜台爺さんが謝罪に来た。
本当に反省してるの?と言いたくなるような飄々とした態度でお茶を飲んでいる。
お供の武将の威厳が凄い。
やっぱり今天下を牛耳っていると言って良い三好は人材豊富だね~お名前を
「本当に反省しているんですか?」
「おう、勿論じゃ!悪い悪い、かっかっか~」
「はぁ~もういいですよ・・・」
ジト目で見つめるとバツが悪かったのか眼を背けるが、直ぐにお供に方より何やら風呂敷包みを貰い俺に差し出してきた。
「詫びの品じゃ」
「へ~一応反省しているのですね~」
「も、勿論じゃ!まさかお主が巻き込まれるとは思わなんだしの~」
「の~じゃないですよ~本当に!」
「だから儂の1番の宝物をお主の詫びの品として持ってきたわい」
「へ~それはそれは・・・何ですか?」
「見るとよい」
「では、・・・」
茶釜?お茶狂いの宝物は茶道具でしたよ・・・
俺は剣豪なので・・・まだちゃうだろうって?・・・将来確定だから良いの!!
まぁ茶道具より刀持って来いよ!!
俺が不満そうな顔をすると霜台さんが詫びの品を説明する。
「この茶釜は最高の品で儂の本当に1番の宝物なんじゃぞ!」
「へ~そうなんだ・・・」
「この茶釜の良さが解らんとはまだまだよな~」
「へ~」
コンコンと叩くと霜台さんが慌てふためく。
「大事に扱わんか!!それは天下の大名物、平蜘蛛の茶釜ぞ!!」
「え?今なんと?」
「だから、大事に扱わんか!!と言っとる」
「そこじゃなく、その後・・・」
「天下の大名物?」
「その後・・・」
「平蜘蛛の茶釜・・・」
「松永久秀・・・」
「なんじゃ、バレたか・・・」
マジか!この爺があの松永久秀・・・
よく見ると皆の顔も絶句しているが、彼の正体より多分、詫びの品に絶句していたのだろう・・・
本当に反省はしているんだろうな。
「これは受け取れませんよ」
「何じゃ、儂の誠意を受け取れんと?」
「いや、そうじゃなくて・・・」
「本当に悪いと思うたから持って参った、既にお主のものぞ、返すとか言うて儂の顔に泥を塗るなよ」
うは~確か松永久秀と言えば大仏か平蜘蛛の茶釜だよね~・・・
これ貰うとか怖いわ~どうしよう・・・
「では、こちらの平蜘蛛の茶釜は松永様にお預けします」
「預ける?」
「はい、今の某にはこの釜の良さは皆目見当つきませんので、良さの解る松永様にお預けしますので、大事に使ってください」
「その方は・・・様は不要。儂の事は好きに呼べ」
「では、霜台爺さんと呼ばしてもらいますね」
「おお、長よこれからも仲良くしてくれ」
返すのは霜台爺さんの顔に泥を塗るので返せない。
持っているのは怖すぎるし保管も大変。
道具は使ってこそなんぼだし、価値の解らん俺には豚に真珠だよね~
まぁ欲しくなったら買い取ってくれるでしょ!!
★~~~~~~★
「信長様は平蜘蛛の茶釜を差し出せばお許しになるそうです」
「さよか・・・」
「では、お渡しいただけますね」
「あれだけは渡すことはできん!!」
「そうですか・・・残念です」
松永久秀は織田信長が上洛すると一早く恭順した。
上洛前から連絡を取り合い、上洛前からの既定路線として上洛後に恭順した。
そして、信長に人質代わりとして
その後、何度か信長に謀反を起こしたが何故か許された。
しかし、謀反を起こし許す条件として平蜘蛛の茶釜を要求された時にはその申し入れを蹴ってたそうだ。
「流石に儂の物でない物を勝手に渡すなど出来ん・・・仕方なし、長よ、地獄に持っていくから必要ならばお前が死んだ後に取りに来い!それまでは大事に預かっとく!!では、おさらば!!!」
逸話として残る松永久秀の最後は茶釜に火薬を詰め込み一緒に爆死したと伝えられる。
(松永久秀は茶狂いで有名で信長も大名物と言われた
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