第17話
天さんがどうしても欲しいというから宗さんに聞けば「自分の欲しい分は金蔵さんから買い付け時の中から抜きましたから遠慮無くどうぞ」と言われたので売ることとした。
商品の目利きとか無理なので交渉は宗さんにお任せして天さんには売るという約束だけで「価格交渉は宗さんに」と言っておいたのであとは知らん。
呂宋壺は売れると確信があったのだが茶狂いの者にはやはり猫にちゅ〇る与えた並みの吸引力があるようだ。
猫ましっしぐらならぬ茶狂いまっしぐらである。
やはりと言うか何というか霜台さんが宗さんの今回の売る予定の壺を全部買い占めたようだ。
金額が如何なっているのかは怖くて勿論聞いていない。
俺は一介の兵法修行者なのだ・・・決して小市民だからではないぞ!!いや前世で元小市民なので正直言えば大きい数字聞くとドキドキする。
自分の金じゃなくても自分の横でっていうのが怖いのだ。
そんな小市・・・普通の感覚の俺は相も変わらずそろばん塾と剣術の鍛錬に明け暮れているが、最近は宗さん、天さんに誘われて堺観光もしている。
堺の町は実に賑やかで面白い。
彼らと一緒に酒を飲むが
この時代に澄酒無いとか勝手に思ってましたよ・・・だってさ~戦国チートの1つって清酒だよね~大体澄酒と言って売るからないと思ったボキャ貧な俺・・・
この時代のお酒で水の様に澄んでいれば澄酒・・・清酒も同じく澄酒・・・
製法は色々なの読むと濁り酒に灰入れてっての定番だけどホントか?まぁ本当だな。
面白い逸話が残っているから間違いない!!
でもね~元々澄酒あるんだから澄酒と清酒の違いって何よ?て思わない?思うよね~
この時代のお酒の高級ラインが澄んでるお酒の澄酒、作り方は濁り酒作って濁りを沈殿させて上澄みの澄んでる部分を取り出しましてハイ完成!!
上澄み取るから少量しか作れないし、澄んでる訳だから綺麗でしょ?だから高級。
でもこれって酒精が清酒ほど強くなくて甘いんです!!
あ~またもや剣豪話でなくて今度は酒の話・・・残りは興味あれば調べてみようぜ!!
まぁ弱くてもアルコール、飲めば酔う、酔えば口が軽くなる。
そして、窮地に陥るのは大体不要な一言言った後、昔の人はよく言ったね~酒は飲んでも・・・
「長さん、簿記とか色々な珍しい事知ってるのはやっぱり神様から教えて貰ったんでしょ?」
「宗さん、違うって言いましたよね?あれ?秘密だったっけ?」
「え?違うんですか?」
「え~と・・・ちゃんと先生に教わりましたよ」
「先生!!」
「あ・・・」
サケコワイ、サケコワイ、サケコワイ・・・復活の呪文じゃないよ。
あ~思考鈍っててやらかした~
さてここはひとつ無い知恵を・・・そう!熊本県にはクマモンが!!
ああ、それはもういいって?・・・マジスマン
熊本県の代表的な武将としてあちこちに建つ加藤清正公の銅像。
かの有名武将の銅像の1つが本妙寺というお寺に建っている。
本妙寺というお寺があるからなのかその山を本妙寺山という。
重要なのはここじゃない。
その横にある山が重要です!!
その山の名前を天狗山と言う。
もう気が付いたな?ここは天狗様に御すがりしよう!!
実は鬼や天狗と言うのは漂流して来た外国人の方々とも言われている。
夢の無い話ではあるが可能性としては中々高い。
例えば鬼だと角は・・・知らんが、大きい、白人の方だと少し赤みがかっていて赤鬼に見えないことも・・・
同じ理由で白人の日に焼けて赤みがかった漂流者の方を天狗と間違えて、黒人の漂流者の方をカラス天狗と間違えた・・・
大天狗がカラス天狗を従えてってまんま白人の主と黒人の奴隷・・・
夢を壊してゴメンねゴメンね~
まぁ天狗とか超常的な存在を完全否定しての考えだからなこれは!!
本当に居るかもしれないし居ないかもしれない、ロマンだよね~ってそれはいい!!
後々の歴史家もこの線で俺の簿記などの謎を究明してくれると俺は信じる。
まぁ今は酒の席だしこの場は冗談で済ましてくれるだろう。
この時の俺はやはり酒に呑まれていたのだろう・・・思考がグチャグチャだ。
「実は、某が肥後国にいた幼い時分に色々とご享受してくださった先生がおります」
「あんな素晴らしいことを知る方ですからさぞや御高名な方なんでしょうね~」
「有名と言えば・・・有名?」
「やはり!何方ですか?凄~く知りたいです!!」
「天狗様です」
「へぇ?・・・天狗様?あの?」
「顔が赤くて鼻が長い方ですね」
宗さんがフリーズしました。
そこは「またまた~」て言うとこだよ、はよ!!COME ON!!
そして、それに対して「ナンチャッテ~冗談ですよ~」と俺が返す。
それで、宗さんが「やだな~長さん、揶揄わないでくださいよ~」と・・・フリーズ長くない?
そして、後日、簿記が天狗式とか天狗流とか頭文字が付くようになったが気にしたら負けだ。
そして、このことで更に俺は後々の予想外の展開になることでこの時のことを後悔するがそれはまた別の話。
酒って怖いわ~
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