第20話冷たきミーア
椿が目を覚ますと、いつの間にか違う部屋にいることに気づいた。
「おや、目を覚ましたようですね…。」
声の主の顔を見て椿はおどろいた、彼こそが映像に映っていた悪魔の儀式の祭司·ミーアだ。
「お前は……、ミーアか?」
「はい、そうです。どうやら送った映像をちゃんと見たようですね…。感心しますよ……しかし、あの部屋を見たことについては、感心しませんね。」
ミーアの美しい顔が冷たくなった、妖艶な美しさは冷気を帯びてまるで悪役魔女のような雰囲気だ。
「全く、彼らは何をしていたのでしょうか…。あの部屋は施錠を徹底的にするようにと教えてきたのに。」
「やっぱりあの部屋には秘密があったんだな。だったらいいさ、ドキュメンタリーを作るためのいいネタになるし。」
椿は虚勢を張って言ったが、ミーアは少しも表情が怯む様子はない。
「ふぅ…、今回あなた方には悪魔の儀式を世に広めるために、ドキュメンタリーの撮影を依頼したのですが……。こうなってしまっては、仕方ありませんね。」
するとミーアはスマホでどこかへ連絡しはじめた、そしてスマホをスピーカーフォンにして椿へ渡した。道草の悲痛な声が聴こえてきた。
「椿さん、どうなっているんすか!!」
「道草か!?何があったんだ!?」
「なんか急に内藤たちの態度が豹変して…、おれたち拉致されてしまったんです!スマホもカメラもみんな奪われて…。なんかかなりヤバいっす!」
椿の顔が青ざめ、ミーアの顔が不敵に笑った。
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