第16話儀式の聖地(2)

儀式の聖地へと足を踏み入れた我々は、内藤の案内の下まず一階の広い部屋へ通された。奥に丸いステージがある広い部屋だ。

「まずここが『悪魔の広間』です、ここでは一日に一回我々が悪魔に祈りをします。私が送った映像に映っていた焼印を行っているのも、ここです。」

映像で見た通りの広間だ、すべての窓に暗幕が張られ、天井についているシャンデリアの電灯が人魂のようにボゥと光る。

「内藤さんに質問です。」

「はい、どうぞ。」

「ここは元々、どういったところですか?」

「うーん、知らないな。だけどここを改装する時に、奥のステージ裏に楽器がたくさんあるのを見つけたから、ここはコンサートホールだったんじゃないか?」

映像に映っていたステージへ上る椿、上を見上げるとルシファーを模したのか金色の悪魔の像が、まるで舞台に立つビッグスターのように光り輝いていた。

「内藤さんに質問です」

「はい、どうぞ。」

「この金色の悪魔像は、シンボルですか?」

「その通りです、偉大なる悪魔·ルシファー様を崇拝する証!毎日祈ることでルシファー様から力をもらい、この腐った世の中でも心を強く持って生きることができるのです!」

それから内藤は火がついたように喋りだし、約三十分の間椿はメモを取っていた…。

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