第15話儀式の聖地

現実超常ドキュメンタリー特派員のスタッフルームがあるビルから車で約二時間、途中のPAで休憩を挟みながら我々は儀式の行われる山へ到着した。

山道で車を停めると、なにやら工場で見る大きな門が現れた。

「この門をくぐると、儀式の聖地に辿りつくんだ。今から無線で連絡するから」

内藤は車から降りると、門につけられた電話で連絡した。そしてそれから一分後、ギギィー…と音を立てて扉が右に動き出した。

我々は再び車を走らせ門をくぐり、大きな建物へと到着した。そこはホテルのような建物だった。

「ずいぶんと大きいですね…」

「ここは元々、高級ホテルだったんだ。それで潰れたところをミーア様が山ごと買い取って、工場の内装をリフォームしここを儀式の聖地にしたんだ。」

車を降りた我々は、問題の建物へと入っていく。建物の中はしっかり整理と掃除がされていて、外観とはうらはらにとても綺麗だ。入口に着くと、内藤は我々に言った。

「それではこれから建物の中を案内します。基本は自由に撮影してもいいですが、撮影禁止の場所へ立ち入るのはやめてください。取材を申し込む時は、先に私に相手の名前を告げてください。」

そして我々は儀式の地へ踏み入り、常識を超越する真実を求めカメラを回しながら歩き出した……。

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