第11話取材

翌日の午後一時、スタッフルームに内藤がおそよ三年ぶりに姿を現した。そして電話で言った通り、男を一人連れてきた。

「みなさん、お久しぶりです!」

やけに張り切る内藤の声…。

「やけに元気だな、こっちは心配していたというのに……」

道草が呆れながら言った。

「その節は申し訳ございませんでした、でもおれはここへ来てからすっごく幸せなんです!」

「いいから座って、取材を始めるぞ。」

我々は内藤と男を席に座らせた、椿とフリーレポーター·朝美が取材を始めた。

「まず、先にそちらの方の名前を教えてください。」

松田博己まつだひろみです」

連れの男が呟くように答えた。

「悪魔の儀式の詳細は、そちらが送ったフロッピーディスクを見て大抵は把握しました。それであの儀式はどこで撮影されたものですか?」

「それは祭司のミーア様が所有する山の中です、場所はすみませんが秘密保持のため教えられません。」

松田が質問に答えた。

「山を所有なさっているのですか、かなりお金持ちですね。」

「はい、ミーア様は元々IT系の外資企業に勤めていたので。」

「ちなみにミーア様は、どこの国の方ですか?」

「日本人です。」

「は?」

驚く椿と朝美に内藤が言った。

「あぁ、顔が良くて金髪だから外国人と間違える人が結構いるんだよね~、だけど髪は染めてるだけだよ。」

「ということは、ミーアという名前はペンネームみたいなものか?」

「そうだね、だけどだれもミーア様の本名は知らないよ。」

日本人であり元は外資系企業で働いていたミーア、その正体は増々謎につつまれているようだ…。

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