第10話返事

帰ってきた椿と道草は、他のメンバーとも話し合い、内藤の所在については向こうからのアプローチを待つことにした。

元々内藤は、今から八年前に我々·現実超常ドキュメンタリー特派員に所属したが、その五年後に突然無断欠勤をし、そのまま音信不通になってしまった。

そして翌日、我々のところに電話がかかってきた。受話器を持った石渡が椿に言った。

「椿さん!内藤さんからです!」

「なんだって…!?」

椿は石渡から受話器を受け取った。

「もしもし、椿です。」

「お久しぶりです、内藤です。」

「何がお久しぶりだ、急に無断欠勤して…。言っておくが、とっくにお前は解雇されてるぞ。」

「わかってます、それよりも返事を下さってありがとうございます。つきましては、取材の日時はどうしましょうか?」

内藤は悪びれることなく話を進めた。

「お返事、どうもありがとうございました。私と担当の者が取材を受けることになりましたがいいですか?」

「わかった、明日の午後一時にスタッフルームに来い。いいな?」

「はい、ありがとうございます。」

そして我々は、内藤と再会することになった…。

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