※前書き

作中に登場する武器の詳細です。実際に存在する武器ですが、知らない人が大半だと思いますので、簡単な詳細を概要しておきます。また、ネットで聞きかじった程度の知識なので、もし間違いがあれば感想欄での訂正を書いて下さると助かります。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

～剣～

【小剣（ショートソード）】

概要：一般的には11～16世紀のヨーロッパで、騎兵が使っていたロングソードよりも短く、乱戦でも使いやすいサイズの歩兵用の剣の事を指すと言われています。このショートソードという呼び名自体は当時の中世ヨーロッパで生まれた訳でなく、後世の学者たちによって暫定的にカテゴライズされた武器らしいですが……中には、歩兵用の剣でありながら、騎兵のロングソードのように長い剣を好んで使った民族も存在した為、ショートソードを単に歩兵用の剣としてカテゴライズするのは誤りだとか何とか……。

その為、定義の曖昧なショートソードですが、基本的には歩兵が乱戦の中でも使やすい長さで、刺突に向いており、頑強なモノ……というのが、ショートソードであると言えるでしょう。

【大剣（ツーハンデッドソード）】

概要：その名の通り、両手（ツーハンド）で使う事を前提に製作された剣です。一般的には短いもので180㎝、長いものになると刀身だけで2mを超えるという巨大な武器でしたが、これは当時の強力な金属鎧に対抗する為に誕生した経緯を持ち、両手で振り回せば相手の鎧を断ち切り、突撃してきた馬の脚を叩き斬る程の破壊力を持っていたと言われています。

その巨大さ故、グリップ部分も長めに作られており、特に巨大な物には柄の部分がリング状の金具になっていたものもありました。この柄の部分を持って水平に構える事により、刺突攻撃をする事も出来たと言われています。

～長柄武器～

【斧槍（ハルバード）】

概要：知っている方も多いかと思いますが、槍と斧が合体したような形状の長柄武器です。斬る、突く、鎌のような部分で引っ掻けるなどの攻撃方法があり、様々な状況に対応が可能な為、ハルバードが使われていた当時でも強力な武器でした。

全体の長さが1.5～3m、重さは2.5～3.5㎏までの大型のモノがありましたが、その発祥はスイスであると言われ、形状が多岐にわたる為いつ頃の発祥かは定かではありませんが、最も古いと6世紀頃にまで遡るそうです。幾度もの改良が重ねられ、今日知られる形となったのは15世紀の末頃で、白兵戦の黄金時代であったルネサンス期に最も使用されたと言われています。

【騎槍（ランス）】

概要：騎士の武器として有名なランスは、中世から近代にまで主にヨーロッパの騎兵が使っていた武器です。槍との最大の違いは刃がついていない事で、切っ先が尖っているか円錐型で、主に刺突武器として使われていました。また、この先端の形状は国によって違ったらしいです。

長いものになると4～5ｍのものもあり、これを使いこなすには相当な熟練度と体力が要求されました。

【鎚鉾（メイス）】

概要：メイスの歴史は存外に古く、遡ると紀元前1万2000年頃に木や石や土器で頭部を作ったメイスが誕生しており、世界中で使用されてたようです。古代ギリシャやローマでは、メイスのような殴打武器は蛮族が使うものという風潮に加え、混戦の中では使い辛かったという理由から、あまり使用されていなかったようですが、兵士の重装化が進むにつれ、殴打武器の需要が高まり度々たくさんの戦場でメイスが使われたそうです。

～防具～

【丸盾（ラウンドシールド）】

概要：円形の盾の総称で、直径は30cm～100cmまで様々。材質も木や動物の皮、金属など多種多様で、主に歩兵……特に訓練をあまり受けていない兵士が使用したと言われています。

【大盾（カイト・シールド）】

概要：大型の盾で、形状が洋風の凧のようだった為、カイトシールドと呼ばれました。元々はノルマン人が好んで使っていたものであったと言われていますが、英国に普及してからは、13世紀初頭頃までヨーロッパで使われるようになりました。当時はラウンドシールドが主流だったようですが、カイトシールドが現れてからは、こちらの方が好んで使用されるようになったようです。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

※後書き

以下のURLが本編になります。

https://kakuyomu.jp/works/16817330665644936498