衣服について

※前書き

作中に登場する衣服の詳細です。実際に存在した衣服ですが、知らない人が大半だと思いますので、簡単な詳細を概要しておきます。また、ネットで聞きかじった程度の知識なので、もし間違いがあれば感想欄での訂正を書いて下さると助かります。

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【ブラウス】

概要:ブラウスは現在では、主に女性・子供用胴衣類の総称として使われる名称ですが、古くは中世ヨーロッパで着られたチュニック型ワンピースであるブリオーを語源であるとされ、現在に至るまで様々な変化を遂げて来た服です。

作中では、ウィータが中衣として赤と黒を基調としたチュニックと合わせるだけでなく、作中で描写こそされていませんが、市民の生活において良く着られている服の一種でもあります。


【チュニック】

概要:チュニックの起源は、遡ると古代のギリシャやローマ、また中世の東ローマで用いられていた『トゥニカ』であると言われていますが、一般的には貫頭衣から発展した筒型衣全般を指すとされています。

その後、チュニックの定義は非常に広くなり、上着であれば、アンダースカート等の下着もあり、形状は筒状のものもあれば、アンダーバストで切り替えてAラインドレスのように自然に裾を広げるもの、腰の位置で切り替えたり紐で結ぶようにして、裾をスカートのように幅広にするものなど、様々なヴァリエーションのチュニックが存在しました。また、ブラウスと同じく一般市民の間では主流の服となっております。

作中のウィータが着用しているチュニックは、袖の無いノースリーヴの物を白いブラウスと合わせて着用しています。


【トランク・ホーズ】

概要:キュロットの原型であり、所謂かぼちゃパンツに似た形状のハーフパンツの一種です。16世紀頃に、それまでは一体化していたショースと呼ばれる脚衣がバ・ド・ショースと呼ばれる靴下と、オー・ド・ショースと半ズボンに分化したものであり、トランク・ホーズはこのオ・ド・ショースの別名となっております。

実際に着用されていた当時では、非常に地域差が大きな衣服であったようで、スペインやフランスでは玉ねぎのように膨らませる腿丈のタイプ、北部イタリアでは他の地域よりは緩やかな膝下丈のタイプ、イギリスではかぼちゃのように大きく膨らませた腿丈のタイプ、ドイツでは詰め物はせずに、バンド上の表地の隙間から裏地を引き出して垂らしたタイプが主流だったようです。

作中のウィータが履いているタイプは、動きやすいように詰め物を取り、現代のキュロットに近い形に加工した膝上丈のトランク・ホーズを履いています。


【バ・ド・ショース】

概要:トランク・ホーズの紹介文にも書いてありますが、16世紀頃に、それまでは一体化していたショースと呼ばれる脚衣がバ・ド・ショースと呼ばれる靴下と、オー・ド・ショースと半ズボンに分化したものであり、足全体を覆う靴下のような見た目をイメージしてくれれば大丈夫だと思います。

作中ではウィータが、トランクホーズと合わせて履いています。


【クローク・ケープ】

概要:ケープは一般的に中世に着用された袖の無いアウターウェアの一種であり、袖の無い外套である全身を覆うマントのような衣服——クロークとは異なり、このクロークより短く、下半身をあまり覆わず、背中、腕、胸をぐるりと垂らすように覆い、首元で固定される物をケープと呼称します。特にシャプロンと呼ばれる頭巾の一種と一緒に着用されたようで、19世紀の欧州でも好んで着用されました。

作中では、このケープにフードのついた物をウィータが着用しています。

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※後書き

以下のURLが本編になります。

https://kakuyomu.jp/works/16817330665644936498

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