早朝のコンビニで想う
我が家に戻って、真っ先に水道を確認する。水道から出る水の勢いは変わらず、濁りもなく問題ない。ただ大きな余震があれば、いつまでも無事である保証はない。
避難所では実家の方とも連絡を取っていた。水道は赤く濁り使えない。家の周囲では液状化現象もあり、道路は5cmほど陥没している。
そして、早朝に行った近所のコンビニ。まず目に入ったのは、棚に大きく貼られた、物流ストップによる入荷未定のお知らせ。
おにぎりや弁当は全て売り切れ、代わりにカップラーメン10個程と、5袋入りのインスタントラーメンが一つだけ置かれていた。
もちろん水はあるはずはなく、お茶や清涼飲料だけが変わらずに残っている。
避難していた人と、そうでない人の違いはあるが、まだ水道が使えている我が家は恵まれていると思い、最後のインスタントラーメンを手に取る。
そこで思い出したのが、年末のテレビ番組の伊○家の食卓。お茶でど○兵衛をつくると美味しいという裏技を紹介していた。
お茶で代用出来るものがあれば、その分の水は節約出来る。必ずしも水である必要はない。それに我が家は、まだ恵まれた環境にある。
甚大な被害の地域もあれば、軽微な地域もある。少しでも水を節約出来るのなら、代替え手段を徹底的に利用すればいい。そうすることで、被害の大きな地域に物資や人手がまわる。
災害。最悪の可能性は、迷わず回避すればいい。自分や家族の命だけではない。避けれる被害を回避することは、色々な可能性を高める。
早朝のコンビニで、ストンと落ちた。もう迷い、悩み、躊躇うことはない。
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