後書き:記録として残した理由
なぜ、私が記録として残したかという話になります。
私の住んでいる「地域」ではなく「県」という規模で、震度5以上を観測したのは初めてで、多くの人が初めての経験です。
今までもテレビや新聞を通して、地震でどのようなことが起こったかを理解したつもりでいました。しかし、実際は全く理解出来ていない。
だから私の行動指針は、仕事でも生活でも「合理的」・「効率的」・「確率」の3つ。どの方法が無駄がないか、上手く行かなかった場合でも可能性の低い選択をしていないかと単純明快。
しかし生命の危険を感じた時に、そんな行動指針は吹き飛んでしまいます。確率で勝負なんか出来ません。
外に出たら街灯が倒れている。テレビで見ていた話は、規模が大きく別世界の出来事のようにしか感じれていませんでした。それが、急に身近なものとなってしまう。
突然に突き付けられた想定外の出来事に、判断に迷い、行動に躊躇いが生じる。その遅れが、大惨事を招くかもしれないと不安が常につきまとう。
だが、一方では目の前起こっている現実は、そこまでの規模感ではないのかもしれないと疑う気持ちも捨てきれない。
だから私は、今回のことを記録として残すべきだと思いました。どんなことに迷い、悩んだのか。少しでも、自然の驚異が現実に起こるものとして感じることが大切だと感じます。
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