天罰

紫閻-sien-

神社に参拝にやってきた2人の男

お参りを終え さて帰ろうかと思った その時


? 「あの~ 財布を忘れまして 小銭を貸して貰えませんか?」


そんな2人に近づいてきた 1人の老人


白い着物を着ていて 髪も髭も白く

どちらも伸ばしっぱなしなのだろうか

かなりの長さでハッキリ顔が見えない


B 「無理無理 俺 今ので小銭 全部無くなって

わりーな ジイさん 分かったら行った行った」

そう断り シッシッと追い払う仕草をするB


A 「ちょっと お前 その態度 ・・・

おじいさん どうぞこれを使ってください 」

Bをたしなめながら 五円玉を老人に渡す


「ありがとう ございます ご親切に」

何度も何度もお辞儀をする老人


B 「いつまで そいつに構ってんだ 早く行くぞ」

Aの腕を半ば強引に引っ張り

急かすように神社を去ろうとする


A 「 なんだよ お前」鳥居を抜けた所でBの手を振り払う


B「よくあんな 小汚い不気味な爺さんに 金渡すよな」


A 「困ってたんだから 当たり前だろ」


と、その時 頭上にカラスの声がする

それに驚き 上を向いたBの顔面目掛けてフンが落ちてくる


B 「 うわ 最悪 目が目が」

なにも見えなくなり よろけた拍子に石段から足を滑らせる


急な出来事に驚き石段の上で呆然と立ち尽くしているAの傍に

白いカラスが来る


カラス 「人に対してあの態度は無いですよね

貴方は命拾いしましたね」


そう言い カラスは飛び立って行った

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天罰 紫閻-sien- @sien702

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